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戦いの見学募集

「で、クロノ帝国からエスリメの参戦を提案されたんですよ」


「……クロノ皇帝よ、それはずるくないか?」


 救援要請が来てないから参戦する理由が無いエスリメは、建前上はクロノ帝国の雇った傭兵のような扱いだ。

 これだとうちの戦功を自国の戦功のように言えるからな。そりゃ他国の人らも皇帝を睨む。


「いえいえ、皇帝はうちの全力を見せる機会を下さったのですよ。モンスター相手なら心置きなく全滅させられますから」


 ウォルテニアとの戦争とこの前の戦争で、十分見せつけてるだろと思うが、今までなんだかんだで死者は少ないからな。

 それも凄いが、数字しか見てない頭の足りない権力者から見たらエスリメはあまり強くないように見える。


 今回はエスリメが本気を出したらどれだけ死ぬのかという、よりリアルな強さを見せつけられる絶好の機会ってわけだ。


「かっかっか。そういうことじゃ」


 まあ、手柄がクロノ帝国に持ってかれるのは本当だがな。しかも、うちが全部やるから帝国の兵の消耗もない。

 そこは、丁度いい戦場を用意してくれたお礼ってことで。


 この機会を逃したらニアラの新型ゴーレムを試す機会が、いつ来るか分からないダンジョンバトルとかになってしまう。


 こっちは踊らされてるわけじゃなく自分から踊ってるから問題ないけど、ここまであの皇帝の掌の上だから、やはりあの老人は侮れない。


「それで、新型ゴーレムのテストも兼ねるんですが、皆さん見学しに来ませんか?」


 実際に見た方が自国に何機必要か考えやすいだろう。


「うーん」


「ダルシメンは行きまーす」


 見学に来るのはダルシメンとセランの2国で、他は代理をよこして、後で録画を見ることになった。


「ダルシメンとセランは、よくそんな簡単に予定空けられるな」


「うちはあまり上が仕切るわけじゃありませんからね。優秀な部下が適当にやってくれます」


「バカ娘のせいで緊急出動があるからなぁ。予定の調整は慣れたものだ」


 羨ましい理由と可哀想な理由だった。

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