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捨てられたダンジョンのモンスター

「とにかく、聖女と勇者には注意して下さい。三つ目ですが、ブライシュクのとある山奥からモンスターが大量に発生し、周辺国に救援要請が来ました」


 このことは各国も知っていたのかあまり表情は変わらなかった。


「確か、クロノ帝国に救援要請が来ていたな。大鷲がなにかしたと噂があったが」


「大鷲?」


 鳥がどうやってモンスターを動かしたんだ?いや、そもそも原因は違うが。


「世界的に暗躍している秘密結社ですよ。謎に包まれていて、末端の構成員を捕らえることすら困難と言われるくらい厄介な犯罪組織です。起こす事件は最低でも数百人は死傷者が出るようなものばかりですね」


 俺が疑問に思ってると孔明が教えてくれた。

 そんなヤバい集団がいるのか。うちも入国審査もっと気を付けないと。


「けど、残念ながら大鷲は今回の件とは無関係です」


「ユースケ殿は何が原因か分かるのか……さてはダンジョンマスター絡みか?」


「その通りですセラン王。今回のモンスターたちは捨てられたダンジョンから出てきたのです」


 これはニアラから聞いた話だが、ダンジョンコアがマスターを作ってからすぐにダンジョンは作られる。と言うことは、ダンジョンの位置は人が多い場所か少ない場所かで選べられないのだ。


 もし、人がいない、来ない場所にダンジョンを作ってしまうと、冒険者にダンジョンコアを破壊される心配は無いが、DPが貯まり辛く、他のダンジョンマスターに見つかりダンジョンバトルを挑まれると狩られるだけになってしまう。


 なので、初期位置ガチャに失敗したダンジョンマスターは偶然来た人間や野生動物を狩ってこつこつとDPを貯めて、ある程度の余裕ができたら良い位置へ引っ越すのだ。


 引っ越しの際は危険な外を出歩かないといけない為、目立たないよう新しいダンジョンまでコアとマスターだけが移動し、モンスターはそのままダンジョンと一緒に捨てられる。


 ダンジョンでなくなったただの洞窟と同じような所に餌など無いので結果、餌を求めて野生と化したモンスターたちはダンジョンから飛び出してしまう訳だ。


「初耳だ」


 俺の話を聞いたセラン王は驚きの表情を浮かべた。他も同様に驚いている。

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