ゴーレムラボの新しい人員
「おーす」
「ユースケさん。何の御用ですか?」
俺はニアラのゴーレムラボに訪れていた。
目的はニアラに送る勲章について、式典の流れについてだ。
ラボにはニアラだけかと思ってたが、俺の知ってる顔が二人増えていた。
「ベックが何故ここに?」
「最初は親を殺した私が、この国で一体何をしているのかを見る為にここに居ましたが、今は手伝ってくれています。言うことは聞いてくれるので助かってますよ」
放課後、施設にいないと思ったらここで働いてたのか。ニアラを見極めようとしてるのか?
「それであっちのダンジョンマスターて、ダンジョンバトルであんたを切った奴じゃないか?」
「そうですね。その件でこの前謝りに来てくれて、その時の雑談で映像のみで新型3機のゴーレムの弱点や改良点を的確に言ってたので、助手になってもらいました。いいですよね?」
「んー、まあいいけど」
でもあいつ、平時はゲーム部屋や図書館に居る穀潰しマスターの一人じゃなかったか。本人も確か、働きたくないとか言ってた気がする。可哀想に、ハードワーカーにロックオンされてしまったな。
…………あ、そうか。働きたくないのはワガママだな。むしろニートが一人更生されて良いことだ。
あいつらがあまりにも当然の権利のように言ってたから俺もその思想にはまりかけてた。
「よし、お前!ニアラの手足となって馬車馬のように働け!」
「急に当たりが強い!あれすか?この前コーリンちゃんに指輪渡した仕返しすか?」
あれお前かよ!




