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街完全包囲中

「アーアー、マイクテスマイクテス、グダムの住人に告ぐ。これより二時間後、グダムの街を焼き払う。街と心中したくなければ避難しなさい。この勧告は虚仮威しではない。これが証拠だ」


 メガホンを通して俺が合図を出すと、マジックスライム部隊が火の魔法を使って街の外壁の手前の草原を爆撃した。


 草原だった所は焼け野原となっていて、今と同じものが街に向けて放たれた結果を想像させるのには困らない結果となった。


「ちゃんと避難しますかね?」


「避難しなければ、爆撃十分前にゴーレム部隊に残った人間たちを外へ運び出させるさ」


 二時間後と時間を決めたが、それだけの時間があれば、手際の良いやつならある程度荷物をまとめて逃げることも可能だろう。


 しかし、街は完全に包囲してあり、エスリメ軍が住人の財産を全て没収する。着ている服しか持ち物は許可しない。


「数百人程度の兵士が居ると思いますが、反抗してきますかね?」


「いやー、しないだろう。こっちの数を考えたらまともな奴は降参して逃げる」


 俺とゼカイがそんな雑談をしていると、街の中から武装した兵士たちが走り出してきた。


「うっわー出てきたよ」


「あの街の町長はいかれてますね。それとも兵士長の独断でしょうか」


 兵士たちはうちの軍の守りが薄そうな所を一点突破するような陣形で、まあ勝とうという気概は感じられた。


 しかし、いくら包囲するために分散して数が少ないとは言えアダマンタイト装備の兵士やゴーレムに勝てるはずもなく、装備を奪われインナーの薄い尻を蹴飛ばされて街へ逃げ帰っていった。


「瞬殺!」


「何しに来たんだって言うレベルで成すすべなくやられてましたね。蹴飛ばされた放物線の芸術点は高めです」


 双眼鏡を覗きながら二人で無感情に感想を述べる。


 ちなみに、ニアラの新型ゴーレムはここには居ない。属国戦線の旧式ゴーレムと入れ替わりに新型は配備されていて、ここに居るのはその入れ替わりで戻ってきたゴーレムたちだ。

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