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ワールドトレント

 Sideソラン


「ソラン様、あれを!」


 私たちがアンチマジックダンジョンの平原エリアに到達した直後、一人のダンジョンマスターが手を震わせながらそれを指差した。


 当然私にも見えている。普段ならば無駄なこと言うなと叱りたいところだが、今回ばかりは文句は言えない。


「ワールドトレントか……」


 我々の進行方向に全長数百メートル、四対の目の付いた巨大な木が我々の邪魔をするように立っていた。

 ワールドトレント。植物系最強のモンスターであり、鉄壁の防御を謳うLランクモンスター。


「大外れだぁ!ソランさん、ここは退いて別の道を通りましょう。幸い奴はあまり早く動けません」


 こいつめ、私に逃げろだと?そんな無様な姿をユースケ様に見せられるものか。お前はただの隊員だから軽い気持ちで言えるのであろうが、隊長の私は戦わずして逃げるなどすればあの方にどう思われるか。


 お優しいユースケ様のことであれば心の内でどう思おうと、私の判断は間違いでないとおっしゃってくださるだろう。しかし!あの方の優しさに甘えてることなど私自身が許さない。


「駄目だ。そもそもワールドトレントを倒さねばマスタールームへ続く扉の封印が解けない」


「それじゃあ他の隊と合流して」


「ふざけるな。他の隊とて我らと大して状況は変わらない。こいつを倒すことが我らの最低限の責務だ」


 他の隊を待っていれば、それだけ雑魚のモンスターたちも集まってくる。この攻勢はスピードが命だ。グズグズと立ち止まっているわけにはいかない。


 しかし、ワールドトレントを倒したとしても全員が満身創痍になってしまうのもまずい。奴はあくまで門番。後のニアラ戦にも備えて最小限の消耗で奴を倒さねば。


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