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情報漏洩

 ゴーレムを増やした第二陣を送り込みながら、俺たちはニアラが何故攻めてこないかを考察した。


「やっぱ、こっちの戦力か作戦がバレてるのかな?」


「それはありません!身元が分かるので敵は入国させてないし、ダンジョンマスターのスパイらしき者はこのダンジョンに近づいた時点で捕まえましたが、ニアラの手の者はいませんでした」


「だったらどうして?…………言動によらずただ慎重なだけ?」


 俺たちがあーでもないこーでもないと、話し合っていると、それまでニヤニヤしながら軍議を見るだけだった先輩が口を開いた。


「ニアラ以外のダンジョンマスターのスパイは捕まえちゃったんだよね?」


「はい。…………まさか!?そんなことが」


 先輩の質問に答えて少し考えた孔明が、なにか気づいたのか叫んでぶつぶつと言って一人で考えだした。


「なになに?どゆこと?」


「捕まえたスパイには意識共有や念話が使えるモンスターも居ました。つまり連行途中で見られたことは何人かのダンジョンマスターにある程度漏れています。そこまでは分かっていましたが、ここからが予想外です。恐らく、そのダンジョンマスターがニアラに情報を……」


「でもニアラは同盟を組んでないじゃないか」


「同盟も組んでいないのに他のマスターの手助けをする酔狂なマスターがいるのですかな?」


「ニアラを使って我々から己の存在を隠してくるとは……こちらが敵のことを探れないから質が悪いですね」


 そんな周到なことしてくるなんて、相当うちのダンジョンに恨みがあるんだな。

 いや、もしかしたら配下のダンジョンマスターの誰かを恨んでるのかも。


「仮にそうだとして、孔明殿は情報が漏れていたときの作戦は考えているのですか?」


「敵に情報が筒抜けならば、今打てる手は一つ。すぐにでも攻め込みましょう。我々が情報が筒抜けだということに気づいたことはまだニアラにバレていません。今までの作戦から、ニアラはこちらが彼女の攻めを待っていると思っているはず。そこに少なからず勝機があります」

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