捕虜の扱いが面倒
「お前らが指揮官か?」
「はい」
「他の指揮官は?」
いくらなんでもこの数の軍隊の指揮官が二人なのは少なすぎる。
もしかすると近くで奇襲の隙きを狙ってるのかも。
「初日のそちらの斬撃にて全員討ち死にした」
てことはこの二人が妖精族の大陸侵攻軍のトップ二人か。
あんな適当斬撃で指揮官がほとんど死んだのか…………確かにまんべんなく斬撃飛ばしたけど、死んだ指揮官たちは運がないな。
「よし、ならばお前たちに降伏を勧めるがどうする?ここでの大勢は既に決まったと思うが」
「この状況を覆す術は拙者は持ち合わせておらぬ。ニアラ様との連絡が取れない以上は拙者たちの判断にモンスターたちも従うであろう。ゆえに降伏勧告を受け入れる。タマリは異論あるか?」
「無いです。ニアラ様がダンジョンバトルで勝たれることを祈りましょう」
それからはこいつらを一旦どこに拘留するかに苦労した。
なんせ数万のモンスター軍だ。警備が半端な場所だと逃げられるし、かと言って厳重な警備ができるほどの兵員はこちらには無い。
「出入り口が一つしかなくて広いところならあるの」
戦勝報告と一緒にこの問題も城に持ち帰った所、ロメイアが拘留所に心当たりがあると言ってきた。
「ん?どこ?」
「封印を使えばいいの」
「封印?…………ああ!貯金箱か!」
一度にすべてを護送するのは無理だったので、いくつかのグループにモンスターたちを分けて貯金箱へ連行した。
なかなか苦労したがどうにか全てのモンスターを投獄できた。
さて、ここまで来ると結構暇になる。ジラードとタマリを尋問という体であちらの事情を聞いてみるか。




