表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
230/443

多分製作者はアホ

「ロメイア、ニアラは左の箱に鎧を入れたんだろ?」


「なの。そしたら、鎧が消えて扉の向こう側から妖精の鎧の気配がするようになったの」


 箱の後ろのメーターを見ると、三十センチくらいあるメーターの一ミリくらいが光ってる。

 宝がどれだけ入ってるか分からないが妖精の鎧が入っていてこれか。


 多分妖精シリーズは国一つ買えるくらいの価値はあるだろうに。それでこれか。

 これ作ったの多分脱走勇者だろうけど何を買いたくてこんなバカみたいな貯金箱作ったんだ?


 箱の文字は注意書きだな。

 百垓ダーガ、ダーガって当時の通貨か?

 このメーターは百垓ダーガまで貯まりますか。京の上の桁の金額集めて何したいんだ?


 まあこの扉が開かない理由がわかったぞ。

 この世界の人々は文字が読めないなら貯金できない。

 勇者は個人だからこんな馬鹿げた金額集められない。そうやって数百年以上放置されたんだ。


「剣、試しにお前入れてみるな」


『え?ちょ主……』


 妖精の剣を放り込むと一瞬で消えてしまって、メーターが気持ち増えた気がした。

 海賊から奪った財宝の中で一番高そうな金の彫像を入れると全く変化が見られない。


 この1ミリは先人たちの努力の結晶だということが分かって少し涙が出てきた。

 そうだ。アダマンタイトの剣を入れてみよう。


 剣を入れると妖精の剣よりも僅かだがメーターが動いた。しかし同量のただのアダマンタイトのインゴットでは全く動かない。


 箱にギリギリ入るくらいの大きさのアダマンタイトを入れるとアダマンタイトの剣くらいメーターが動いた。

 加工した方がメーターは上がるのか。希少価値ってやつか?それとも芸術的価値?


 海賊の財宝全部入れてみよう…………ちょっと動いたな。金銀程度じゃ駄目か。


「帰る」


「もういいの?」


「少し準備が必要だ」


 露店を冷やかしながら俺は城に戻り、スミススライムたちを使って準備を進めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ