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顔でバレた

「ここがロメイアの部屋なの」


 左右に立っている、ウンディーネの兵士がどうすればいいのか分からずポカンと見ているのを蒸しして、ロメイアは精巧な装飾が施されている扉をバン!と開けた。


「ただいまーなのー」


 ロメイアの部屋と言っていたが中を見れば王座に豪華なシャンデリア、何人もの臣下が難しそうな顔で議論していた。ここ王座の間だろ。

 議論していた中の一人、サラマンダーの性格きつそうな女性がロメイアに気づき彼女を問い詰める。


「ロメイア様!一体どこに行っておられたのですか!」


「お花畑でお昼寝してたらモンスターに襲われたのー。だけど、ダーリンに助けてもらったの。はい、これあげるのー」


 女性の剣幕をどこ吹く風のロメイアは花で作った冠を女性の頭にぽす、と置いた。

 そんな事やったら火に油じゃ……。


「し、仕方ありませんね。これおやつですよ」


「わーい、なの」


 許すのかよ!しかもあげたおやつってエスリメで売ってる金平糖じゃねえか。


「甘いのー。シャクリーン、ありがとうなの」


「いえいえ」


 妖精王は全ての妖精族から愛される……なるほど、こういうことか。


「…………ダーリン?」


「どういう事だ?後ろの者たちの誰かと結婚するということか?」


 ロメイアのダーリンという単語が引っ掛かった後ろの臣下たちがどよめく。

 シャクリーンもそれに気づき俺の顔をじーっと見つめてきた。


「あっ!」


 しばらく俺の顔を見てハッとした顔になって声をあげた。 


「シャクリーン殿、どうしました?」


「エスリメ国王……」


 金平糖を持ってたから、もしやと思っていたが俺の顔を知っていたようだな。

 他の臣下も遅れながら俺の正体に気づく。


「そうだ。エスリメ国王だ」


「エスリメとは先日ウォルテニアとの戦争を一日で勝利したと言う国か?」


「間諜が入手した写真と言う姿絵と瓜二つだ」


 一人が兵士を呼んで俺たちを取り囲んだ。


「ダンジョンマスターがロメイア様に何の用だ!」

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