表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
209/443

記者

「あのー、あなたは国王様でいらっしゃいますか?」


「はい、そうですが」


 道を歩いていると女性に話しかけられた。


「やっぱり!私はこういう者です」


 彼女が渡してきた名刺にはエスリメ新聞社記者ソーナと書いてある。

 エスリメ新聞社は孔明が作った新聞社で主にエスリメに関係する記事を載せる新聞を発行している。


 うちの国には珍しくヒューマンスライムが関わってない組織だ。


「本日は陛下に取材の申込みをしたいのですが…………プライベートな時間は駄目でしょうか?」


 ここで断ったら後で孔明にグチグチ言われそうだな。

 それよりも断った事を記事にされたらイメージダウンになるんじゃないか?


「別に、構わないぞ」


「ありがとうございます!」


 俺がジーナと散歩中なのを伝えると、歩きながらで構わないと言ってきたのでそのまま取材を受ける。


「お子様がいらっしゃいますが、どなたが後継者になるのですか?」


「今の所決まってない。子供たちの誰かが国王になりたいなら、然るべき教育を受けさせて一人前になればいつでも譲る。居なければそのままだ。俺不老だし」


「なるほど!ズバリこの子のお母様は誰ですか?」


「俺の子はみんな養子だよ。母親は居ない」


「ふむ、独身と」


 え?何?俺に奥さんいないって情報って需要あるの?

 あ、俺国王だな…………こんな情報広めてから近づく女なんて皆財産目的じゃね?


「お付き合いしている女性は」


「…………いない」


「ジーナ、ぱぱのおよめさーん」


 ジーナが俺の足にしがみついてそう言った。

 はわわ、うちの娘天使すぎるわー。


「幼女趣味っと」


「違う!」


 俺が声を荒げると、ソーナはころころと笑いながらメモを破った。

 危うく俺がロリコンっていう嘘記事が国中にばら撒かれるところだった。

 この記者ふざけてないか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ