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マオ・リンター

「雄亮さん、135方向に三人居ます。撃って牽制してください」


「ほいほーい」


「マオさん、N方向にSRが居ます。狙われてるので射線切ってください」


「分かった」


 縁先輩に連れてこられた魔王、マオ・リンターはエスリメでの生活に早くも順応していた。

 マオは力は強いが、趣味はインドア派でエスリメに来てからはもっぱら俺たちとゲームをしたり、漫画やテレビを見て充実した生活を送っている。


「キル入れた。即死だな」


「ナイスゥ」


「スリーオンワンオンツーかスリーオンワンオンワンオンワンですね。動かずやり合わせましょう」


 最近のマイブームはバトロワゲーだ。一つの島に百人くらい降りるよくあるやつ。

 均はチームプレイの時は未来予知を使わないからそれぞれの立ち回りが重要になる。


「気絶入った。ワンオンツーだな」


「確死が入ったら出ましょう」


 平原で敵が潰し合ってる間に俺たちは隠れていた家を出て、戦いやすい高台の岩の後ろに行って待機する。


「キルログ出た、撃て撃て」


 三人で生き残った一人を一斉射撃する。

 相手も撃ち返してきて俺が気絶させられたが、マオが相手をキルした。


「殺った」


「GG」


 勝ってロビーに戻ったところで隣にいる二人とハイタッチをした。


「完全に漁夫でしたね」


「全て余たちの立ち回りの結果だ」


「そゆこと」


 少し今回の感想を言い合って、もう一度マッチングを始めた。

 マオは最初こそよそよそしかったが、今では実家のように隠し層のゲーム部屋で寝泊まりしている。


「なあマオ」


「なんだ?」


「元の世界に帰りたくはないのか?あ、そこにARあったぞ」


「うむ取った…………帰りたくないと言えば嘘になる。だが、余の世界のモンスターは余に引き寄せられてしまうのでな。あの世界には余は居ないほうがいいのだ。回復持ってるものはいないか?」


「あげましょう。何か良いことの様に言ってますけどマオさん、正直こっちの方が居心地いいと思ってますよね」


「感謝する。まあここならば余は誰にも迷惑かけないからな。飯もうまいし娯楽は豊富だ。それにあの方の近くは圧がすごいからな」

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