表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/443

シゼール

「その話、自分も一枚噛ませてくださいよ」


 話がまとまってきたところで扉が開いて、一人のドワーフの青年が入ってきた。


「シゼール坊、久しぶり。大きくなったねえ」


「ジェイ兄さんは変わってませんね」


 弟弟子だから兄さんか。

 見た目の歳ならアースラ、シゼール、ジェイの順なんだから不思議な感じだ


「自分とアースラ兄さんの工房で声をかけたらほとんどのドワーフの耳に入るはずです」


「そりゃいいや。シゼールさん。頼めますか?」


「兄弟子の主の頼みなら聞かないわけにはいきませんね。ですが、一つお願いがあります。エスリメ国での出店の許可をください」


 エスリメ?俺の国の名前ってエスリメって言うのか。

 slimeのSをそのまま読んで後はローマ字読みしてエスリメか。


「良いだろう。一筆書こうじゃないか」


 紙に彼とジェイとの関係と出店の許可を与えて欲しいと孔明宛に日本語で書いて渡した。


「これを孔明ってやつに渡せば何とかなるだろう」


「はは。ここまで話が早いとは、ありがとうございます」


 にこにこ笑いながら手紙を懐にしまい、シゼールにアースラが刀を手渡す。


「これがアースラ兄さんが作りたがってた刀ですか。これもなかなか興味深い剣ですが、自分はユースケ様の腰にある剣の方が気になりますねぇ」


 先程からシゼールはずっと妖精の剣に熱い視線を注いでた。

 どうやらシゼールは妖精の剣を見た事があるようだ。


 てことはあの崖を登ったのか。大して強そうでもないシゼールなのに…………マジで長命種怖い。


「ユースケ様、シゼールはSランク程度の実力はありますよ」


「…………そうか。なら納得だ」


 メッセージの魔法を使ってシゼールだけに聞こえる言葉を飛ばす。


『訳あって抜けた。こんな強力な武器が転がってると不安で眠れないのでな』


「そうだったんですか。自分も握るところまではいけたのですが、固くて固くて。とてもだめでした。よろしければ一度握らせてもらえませんか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ