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ブラックドラゴン

「…………ドラドラ?」


 山から出てきたのは黒いドラゴン。うちのダンジョンでドラゴンはドラドラだけだ。だから、多分ドラドラなんだろう。


 進化、したのか?

 調べるとブラックドラゴンになっていた。

 光り物が好きなドラゴンの中でも特に財宝への執着心の強い種だ。

 カラスみたいだな。


 だが当たり前の話だけど、ここはドラゴンのフロアとは直接繋がってない。

 と言う事は本能か何かでここに宝の山があると知ってわざわざやって来たってことだよな。


「お前そんなにここが気に入ったのか?」


「グララララー!」


 本人的にはそうだよー、と言ってるのだろうが、もう以前のような可愛らしさは皆無で顔面の凶悪さが増すばかりだ。

 ドラドラじゃなかったら俺気絶してたかもしれない。


「はっ、ゆ、ユースケ様?これは…………」


 手を震わせながらゼカイが聞いてきた。

 ドラドラの声でようやく三人は正気に戻ったようだ。


「宝物庫。やっぱ王様なんだから持ってないとなー」


 地上の国王たちが持ってるのに俺だけ持ってないと恥ずかしいじゃないか。

 それにいざって時に使える。


 例えば俺の命を狙ってきた暗殺者に命乞いをする時。

 た、頼む。この財宝をくれてやる。だから命だけは…………だめか?


「いくらなんでも多すぎませんか⁉」


「何を言うか。財力=国力だぞ!」


「であるならばエスリメは既に世界最強の国ですよ!」


 正直言うとこの宝物庫の使いみちを具体的に考えてはなかった。

 作りたかっただけだから作った今はもう満足してる。


 だが、馬鹿正直にそんなこと言ってしまうと孔明に殺される未来しか見えない。

 ハハッ。均のように未来予知できるようになったぞー。


 今更になって自分の危機的状況に気づき冷や汗をかき始めた。

 考えろ俺。どうにかしてこいつを活用するんだ!


「どうしよう!」


「ユースケ様、このような案は?」


 セクメナが俺に名案を授けてくれた。


「それだ!ありがとう!」


 俺は全力でリードのところへ走った。

 急げ!孔明に知られる前に!

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