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ニートが少ない

 ここで俺の中である疑問が生じた。

 俺の国では働かない奴にでも最低限のDPは手に入る。


 個人の強さによってDPは変わるけど、一般的な大人ならば食費と光熱費や水道費などなら賄えるくらいは手に入る。

 給料のシステムだけで言えば共産主義に近いと思う。


 なのでニート率の増加を懸念していたのだが、リードみたいな生活をしているのはほんの一握りの者たちだけで、他は真面目に働いている。

 そのことを孔明に相談すると、彼は呆れてものも言えないと首を振った。


「心配だったならすぐ言ってください。あなたは分かっていると思っていました」


「てことは孔明が解決してくれたって訳じゃないのか」


「均の未来予知でなんの問題もないと分かってましたからね。エスリメは特殊な社会なので私の予測があまり効きません。ソ連とかの共産主義、社会主義はどれだけ働いても給料は同じ。ここはエスリメは同じですが、基本は資本主義の方向で政治を行っています…………ああ、ベーシックインカムってことでしょうか」


 DPは手に入るが、それは生活最低限。エスリメの娯楽を楽しみたいならばある程度は働かないといけない。


 自分から働きに来る上に、エスリメの仕事はほとんど出来高払いなのでサボることはない。

 だからニートが少ないのだろう。


「他にも働く理由はあるでしょうけど、逆に働かない人たちは、リードさんみたいに元々大金を持ってる人たちや、ここに来る前に死ぬほど働いて休みがほしい人とかでしょう。結局その人たちも時間が経てばまた働き始めるでしょう」


 なるほどなぁ。確かに娯楽あふれるエスリメでただ食っちゃ寝生活するのはもったいないだろう。

 ここがエスリメだからこそニートができなかった訳だ。


 住民に対しての甘やかし具合がちょうど良かったってことだ。

 住民とは違い、DPの支払いの必要のないダンジョンマスターたちはニート化してるやつがほとんどだからな。


 あいつらやれと言われるまでずっと遊んでるから。

 自分から働くのは老師や均だけだ。

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