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まあまあ

 俺の話で起きた拍手が止むのを待って、建国を宣言すると再び大きな拍手が起きた。

 後ろのダンジョンマスターたちが小さくサムズアップしてくれた。


 どうにか上手く行ったみたいだ。

 少し前までアガリ症の陰キャ高校生だったにしては良くやったと思う。

 礼をして再び舞台裏へ戻ると、足の力が抜けて座り込んでしまった。


「ほっほ、ユースケ様にこのような弱点があったとは」


「茶化すなよ。俺はまだ16のガキだぞ。いくらでも弱点はあるさ。だから支えてくれ」


「御意」


 老師を含め、全てのマスターが俺に向かって跪いた。


「雄亮さん、兄さんが呼んでます」


 堅苦しい儀礼服を脱いで均に付いていくと、ニヤニヤとした顔の孔明が待っていた。


「何だよ」


「いえいえ、まぁまぁ良い演説でしたよ。噛まずに言えてましたし」


 演説の原稿は孔明は関わってない。俺が考えて老師に文章になってるかチェックして貰っただけだ。


「そんなこと言うなら原稿考えてくれても良かったのによ」


「ああいった場では自分の言葉かそうでないかはバレやすいんですよ。ましてやこういった行事に慣れている、各国の王や重臣たちならば確実に見抜くでしょう」


 確かに自分で考えてない原稿にはあまり感情は入らないかもしれない。

 でも自分で作るとあんな感じで良かったのかと不安にもなってしまう。


「大丈夫。各国の招待客は褒めてましたよ。あの若さで動じずに話すことができる者はそう居ないってね」


 原稿の内容には触れてくれないのか……。


「何はともあれお疲れ様でした。でも、この後パーティーがあることをお忘れなく」


 パーティーは今回の為に作った会場でのビュッフェ形式だ。

 マスターたちや俺は堅苦しいのは苦手だし、アレルギーとかもある上子供も多いから自由に食べたいものを取るほうがいいと思ったからだ。


 パーティーに招待してあるのは各国の王と家臣、ギルドのマスターたち、名のある商人と冒険者たちだ。

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