エスリメ
「雄亮さん、聞いてますか?」
「え?何?」
「はぁ、国の名前ですよ。どうするんですか?」
「そうだなぁ、スライム……Slime、エスリメってどうだ?響きも美しいだろ」
「安直ですが、きれいな音の名前ですね。それで行きましょう」
こうして俺たちの国の名前はエスリメとなったのだった。
「次にですが、この国の観光資源です。何を作りますか?」
観光は新しく作った区画まるごと使って観光地区画として作って行くのだが、今はまだ具体的に何を作るのかを決めていなかった。
「何作ろう?」
「まず、歴史的建築物は駄目ですね。歴史一年も無いでしょうこの国。だとすると、水族館、動物園、遊園地といったところでしょうか。ネズミーランドみたいなアトラクション作れるんでしょう?」
「ショップにあったからいける」
あの人何がしたいんだ?
「それと、ダンジョン特有のアトラクション……ミニダンジョン攻略なんてどうですか?モンスターやトラップは付けずに謎解きで進んでいく」
「良いなそれ。攻略できた人はタイムによって景品を変えるとか」
そんな方向でうちの観光業の計画は進んでいった。
ゼガンさんたちはその日のうちに戻ってきた。
家族全員に指輪を配って住居を与える。
全員マンション住まいだが、満足してくれたようだ。
子供も多かったし駄菓子屋を作ろう。
チースが暇そうだったので店主にさせた。
顔は厳ついが、粗暴という訳ではなく人当たりはいいほうなので適任だろう。




