日帰り報告
ある日、ガタカ大使館で私と私の護衛たちが一同に会していた。
「さて、ここに滞在して三週間なのだが……流石に国に戻らないと怒られる」
私の言葉にアニメキャラのTシャツを着た護衛の騎士たちは神妙な面持ちで頷いた。
「そこでだ!代表で一人本国に報告しに行ってくれるものはいるか?」
とたんにブーイングが始まった。
そう、すでに私たちはこの街に骨抜きにされてしまったのだ。
「ゼガン様が大使なんだから自分で報告に行くのが筋でしょう!」
「自分だけいい思いをしようなんていけませんよ!」
ううむ、やはりだめか。
「ゼガン様」
「なんだイーノ?」
「朝一番に一度全員で帰って報告だけして、またすぐに戻れば日帰りで行けると思うのですが」
「それだ!」
その案ならば全員平等かつ、スライムダンジョンから離れる期間が短い。
満場一致でイーノの案が通った。
「その際、家族も連れてきたいのでユースケ殿に許可を頂いてもらえませんか?」
そうだ。私の家族も連れてこよう。
ここは教育の水準が高いようだし、きっと子供たちの為にもなる。
「良いだろう。全員、明日帰国するぞ。準備をしておけ!」
「はい!」
すぐにユースケ殿に許可を頂いて翌日、我々は国に帰った。
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なんか昨日ゼガンさんがきて、家族を連れてくる許可を求めてきたからOKすると、次の日帰国していった。
その動きはとても早かった。何であんなに急いでたんだろう?
なんにせよ、人口が増えることは素晴らしいことだ。
分身の俺はまだ一人も呼んでないようで、まだだれも移住者が来ていないからな。
今頃妖精族の大陸に行く船の上だからそれは仕方ないだろう。
ん?てことは次に来る移住者は妖精族ってことか?




