国になっちゃった
一体どんなことが書かれてあるのかと緊張しながら読んでみるとその内容は案外拍子抜けする内容だった。
堅い言葉がズラズラと並んでいるが、簡単に言うとこうだ。
その一、俺のダンジョンを一つの国と認める。
その二、この書状に名を連ねてる国は俺と敵対しない。
その三、他国(主に神聖国)からのダンジョンへの攻撃があった場合はできる限りの手助けをする。逆に友好国が攻撃された場合は俺が兵を送るなり、物資支援するなりしないといけない。
他にも細々としたことは書かれているが、要は仲良くしようね♡ってことだ。
「ふむふむ」
「いかがですかな?悪くない条件だと思いますが」
「あなたは私の臣下ですか?」
「い、いえ」
「ならばこれに関して口出しは無用でお願いします。これは私の臣下の孔明と相談することなので少々お待ちください」
「もちろんですとも。出過ぎた真似をして申し訳ない」
言い過ぎたかなとも思ったが、ゼガンさんは感心したといった顔をしていたから大丈夫だろう。
孔明に見てもらわないと、俺が見落としてる俺たちに不利益が生じる条項があるかもしれない。
こういった仕事はそもそも俺の担当じゃない。
分からないものは分からないので分かるやつにやってもらうのが一番だ。
そう思ったとき、やっと孔明が来た。
「お待たせしました」
「ご苦労さま。早速だけどこれ読んで」
俺は孔明に書状を渡して大使たちにコーヒーや茶を出す。
俺がココアを飲んでると、女性騎士たちが物欲しそう見てきたので入れてあげた。
そういやあ、デザートが無いんだからココアも無いか。
ココアがあるんならチョコレートくらい作ってるよな。




