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青年は主を見つける

「コーメイ先生、ありがとうございました。お陰様で今年の村は口減らしをしなくても良さそうです。やはり貴方は我々の救世主だ。先生の才能には感服の極みです」


「ははは、私は大したことはしていませんよ。それに、私以上に才能あふれる者は星のように居ます」


 村長は自分の息子ほどの年の差がある長髪の青年を褒めちぎったが、当の青年は何でもないことのように謙遜した。

 その後村長が礼の品を渡そうとしたが、受け取らずに青年は帰路についた。


「おかえりなさい先生!先程までお客様が来てましたよ」


 家についた青年を出迎えたのは、小間使いの童だ。


「客、?それは珍しい。何という方ですか?」


「リューゲントクと言えばわかるはずだと言ってました。変わった名前ですね」


「…………ほう」


 童の言った名を聞いて、それまで無表情だった青年の口角が上がる。

 無理もない。その人物は彼が長い間待ち続けた人物だったのだから。


(きん)、均は居ますか?」


「何かようですか兄さん?」


 奥から出てきたのは青年より若い少年。

 髪は兄よりも短いが、賢そうな目は兄にそっくりである。


「私は仕えるべき主を見つけたようです。君はどうしますか?」


「僕は兄さんに付いていきますよ。いつもそうだったでしょう?」


 少年の言葉に青年は再び笑みを浮かべた。

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