表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

103/443

コーメイ先生

「凄いです。指輪さえあれば生活できるんですね」


「我々の仕事は何があるのでしょうか?」


 へえ、働かなくても生活できると言ったのに真面目な質問だなあ。

 うちのニートマスターたちも見習ってほしいものだ。


「あなた方は計算ができるから店の売り子もできるし、土木とか知識の必要ない仕事もある。今のところ仕事をしているのはスライムばかりだが、人が増えたら少しずつ交代していってスライム率を減らしていくつもりだ。だから仕事のバリエーションはどんどん増えていくぞ」


 街の住人は旅の途中で見つけていけばいい。最悪、間違って悪人を呼び込んだとしてもこの街では指輪のお陰で犯罪の一つも犯させはしないからな。


 うーん、でも入れないって姿勢が重要だろうか。

 やはり街に入るには入国管理官を置いてまず鑑定を受けさせよう。


「そうだ!ユースケ様、先生が居ればより良い街づくりができると思います。先生を探して呼んでみてはどうでしょうか」


「どうしてそう思う?」


「先生は村の畑を見て、これこれを植えなさい。その後はこれこれを育てなさいと指示しました。その通りにしたら、その年から村は豊作続きになったのです」


 避難民、住人たちは『先生』がまるで神様かなにかのようにその逸話を話し讃えた。

 土の状態や気候を見て、それに最適な作物を選んだってことか?


 先生は礼儀、戦の行方、農業のどれもが優秀なようだ。他にも色々できるらしい。

 そんな傑物現代社会にもそう居ないぞ。

 相当教養があるんだな。


「その先生の名は?」


「コーメイ先生です」


高名な先生でコーメイ……高名、こうめい、孔明?


「なるほど………………なるほど⁉」


 俺は、自分の耳が信じられなくて思わず声が裏返って叫んでしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ