住民確保
100話突破!
「ボス、彼らはどうしますか?」
「話を聞く限り情状酌量の余地あるよなぁ。まだ俺たち以外襲ってないからギリセーフか?うーん……そうだ。ジョーカー、耳貸してみ」
俺は思いついたことをジョーカーに話した。
「素晴らしい!さすがはボス」
ジョーカーから賛成が得られたので俺は早速交渉を始める。
「あなたたちは住む場所が無いんですよね?」
「はい。どこも難民を受け入れる場所はないと追い出され……」
「良いところ知ってるんだけど、どうする?」
「本当ですか⁉」
「病気や怪我は無料で治してもらえて、きちんとした教育も無料。その上、飢えることは絶対に無い。まあ、立地が少々特殊だけど慣れれば問題ないだろう」
俺が思いついたのは、彼らを俺たちが作る街の住人第一号になってもらおうということだ。
街に住人が欲しい俺、住処が無い避難民。完全なる利害の一致。
街作りでは住人の確保が一番大変だから、呼べるときに呼んでおかなければな。
「そんな所があるなんて……」
「もう一度聞くけど、どうする?」
「ぜひ!」
その後、男たちは近くの洞窟に隠れていた家族を連れてきた。
数えると33人。一家族5〜7人くらいだな。
とりあえず馬車に乗ってリビングにいてもらうが、大人たちは馬車の中を見てあんぐりと口を開けた。
「あなたは、貴方様は一体何者なのですか……?」
「どこかの国のお貴族様で?」
「いいや、これ以上俺から言うとあれだから、後は自分たちの目で見て判断してくれ」
「は、はあ……」
大人たちはビクついて椅子ではなく、床に座ってしまうが純粋な子どもたちは元気だ。
ソフィアたちが出したお菓子を頬張りながら、ジョーカーのマジックや曲芸を見て楽しんでいる。
やはりジョーカーは面倒見がいいな。
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