懐かしい
作者から
前回の話が長すぎたなぁ...区切って投稿すれば良かったなぁ...と投稿したあとに少し後悔しました。読みづらくなりすみませんm(__)m
____________________
僕は楠木さんの運転する車の助手席に揺られながら窓の外をボーッと眺めていた。
「...そういえば君さ、名前とかなかったよね」
と、楠木さんが突然問いかけてくる。
「そういえば...そう、ですね。それがどうしたんですか?」
「いや、いつまでも"君"って名前だとさすがにね...。名前くらいあったほうがいいかなって思ってさ」
「な、なるほど...」
そういえば僕は捨て猫だったんだっけ。飼われてた頃はなんていう名前だったんだろうな...。
「...きせ」
「え?」
「夜道 奇世、なんてどうかなと思ってね。たまたま夜道で見つけて、奇跡的に助かったってことで、夜道 奇世。センスないかな?」
きせ...奇世か...。
なんだろう...人にこうやって"名前"を呼んでもらうって、こんなに心が温まるんだな...。
「奇世...ありがとうございます。僕に名前をくれて...。すごく素敵な名前だと思います」
「そっか。気に入ってくれたなら良かったよ。...それじゃあ奇世、これから宜しくな」
改めて楠木さんに名前を呼ばれる。
「はい!楠木さん!」
「輪りんでいいよ。名字で呼ばれるの慣れてないんだ」
「そ、そうなんですね。じ、じゃあ、宜しくお願いします、輪さん!」
「あぁ、宜しく」
名前で呼ばれるのが当たり前なのに...何故かまた少し、懐かしいような...そんな感覚がした。
作者の八神です。捨て猫の僕は何故か探偵社の一員になっていた、略して"すてたん"のほうですが、エブリスタの方ではなろうのほうよりも進んでおりますので、早く次回見てぇなぁ……という方はエブリスタの方で見れますので、よろしくお願いいたします。