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僕のゴーレム作成能力の自由度が高すぎて、不可能はない気がしてきました。  作者: 九鹿蓮司
第三章

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3-6 ……強いよ。みんな強すぎだよ。

 一夜明けて、僕たち4人はこの街、ペルデリアの冒険者ギルドへと向かった。

 今日の予定はアナベルとプリムラの冒険者登録と、ダンジョン「果てなき樹海」の攻略準備だ。


 冒険者ギルドはメリオラに比べるとかなり小さく、冒険者の数もそれほどじゃない。

 街の規模は大きいけどダンジョンの最寄りの街ってわけでもないし、観光地ということもあって物価が高いから、わざわざこの街を拠点にする冒険者が少ないんだろう、とパトリシアが言っていた。なるほどな。


 受付も混んではいないので、アナベルとプリムラ、二人の冒険者登録はすぐに終わった。

 アナベルはいつも通りだけど、プリムラは冒険者登録証を受け取ってからずっと上機嫌でニッコニコだ。その微笑ましい表情で周囲の冒険者たちから注目を浴びている。

 それに、エルフの冒険者ってことで物珍しさもあるんだろう。





 僕とパトリシアはお互いの適性や力量についてだいたい把握しているけど、出会って間もないプリムラと、意外にアナベルの能力ってのもよく分からない。

 そこで冒険者ギルドのテーブル席を借りて、一度全員のステータスを確認してみることにした。

 僕たちは口々にオープンステータス、と唱えて、一斉に冒険者登録証をテーブルの上に出す。



シモン タテワキ 男 16歳

種族:人間

称号:勇者

天職:造魔士

筋力:E

体力:E

敏捷:E

器用:E

魔力:S

魔防:E

適性:ゴーレム作成・運用


パトリシア 女 15歳

種族:人間

天職:魔術士

筋力:D

体力:D

敏捷:B

器用:C

魔力:A

魔防:B

適性:短剣、剣、槍、火魔法、風魔法、治癒魔法


アナベル 女 15歳

種族:人間

称号:聖女

天職:武闘士

筋力:B

体力:B

敏捷:B

器用:B

魔力:C

魔防:C

適性:短剣、武術、棒術、水魔法、光魔法、治癒魔法


プリムラ 女 15歳

種族:エルフ

天職:剣士、魔術士

筋力:C

体力:D

敏捷:B

器用:A

魔力:B

魔防:C

適性:短剣、剣、槍、弓、風魔法、水魔法、土魔法、治癒魔法、空間魔法



 ……強いよ。みんな強すぎだよ。

 特にアナベルのステータスの安定感がすごい。これって前に聞いた、職業軍人レベルって奴じゃないの?

 しかしそれにしても、年下の女の子3人、全員に体力と筋力で負けてる僕っていったい……


 パトリシアとアナベルはもう僕のステータスを見たことがあるからいいけど、初見のプリムラはきっと驚くだろう。

 彼女は僕のことを強いと思っているようだから、がっかりするかな?


「……勇者の称号に魔力S。すげぇ、本物だ…… シモン、すげぇな」


 違った。他の点には目もくれず、僕の唯一の長所だけを見てくれている。

 いい子だなぁ…… 口はパトリシア以上に悪いけど。



 その後はステータスの内容と本人の希望を聞いて話し合い、アナベルとプリムラが前衛、僕とパトリシアが後衛ということに決まった。僕以外の全員が治癒魔法を使えるというのは実に心強い。

 さて、あとは装備だけど、これは僕にちょっとした考えがある。あとでみんなに説明しておこう。





 さらに翌日。

 僕たちは小型RVゴーレムを駆って、ダンジョン「果てなき樹海」の入口へとやってきた。

 ここも「地下城」と同じく、入口は魔獣の流出を防止するための高い防壁に囲まれていて、さらにその周囲には割高な宿や商店が並び、ちょっとした集落を形作っている。


 ダンジョン侵入の受付カウンターで順番を待つ僕たちは、4人とも黒鉄色の全身鎧を装備していた。これは言うまでもなくフレックスアーマーだ。


 フレックスアーマーを構成するミニゴーレムは、時間を見つけては増産を続けているので、今ではもうどのくらいの数がいるのか僕自身ですらはっきりとは把握していない。

 そこで試しに4人分の鎧を形成してみてもまだまだ余裕があったので、皆の装備として採用したわけだ。



「この鎧、全然重さを感じないわ」


「おれは逆に、体が軽くなったような気がするぞ」


「すんすん。ああ、ほのかにシモンさまの匂いが……」


 しないよ! ……しないと思うよ。……したらごめん。


 まあとにかく、フレックスアーマーの装着感は好評だった。僕が近くにいる限りは、僕の魔力を利用してパワーアシストが働くので、動きは軽快だ。

 万一、僕から遠く離れてしまって魔力供給が途絶えた場合にも、内蔵した魔晶石を使って小一時間ほどは作動するようにしてある。

 さらにその魔晶石すら消費してしまったとしても、筋力体力が僕より上の彼女たちなら鎧の重量で行動不能に陥ることはないだろう。いざとなれば装着を解除してくれてもいいし。


 武器は、アナベルにはアダマンタイトの棍と短剣、プリムラにはサーベルを作ってみた。もちろんその武器もゴーレムだ。

 パトリシアには魔法があるので武器は必要ないけど、あたしにも何かないの? とお願いされたので、コルトM1911を渡して使い方を説明しておいた。これも魔晶石対応に改良済みだ。


「これ、シモンがいちばん最初に使ってた武器よね? ありがとう、嬉しい!」


 すごく大喜びしてくれたんだけど、女の子がハンドガン貰って喜ぶって、ちょっとどうなんだろう?





 侵入受付の順番が来て、僕はパーティ名と人数を記入する。

 相談の結果、決まったパーティ名は「ラ〇リーエンゼル」。ちょっとした出来心で提案したら、満場一致で採用されてしまった。

 ……このダンジョン、今日を最期に崩壊するかもしれないぞ。



 受付を済ませて奥に進むと、そこに現れたダンジョンの入口は巨大な枯れ木のうろ(・・)だった。

 直径5メートルはある木の幹の根元に、幅3メートル、高さ2メートルほどの穴がぽっかりと開いていて、さっきから何組もの冒険者たちがそこから出入りしている。

 出入りはしているけど、階段で下に降りている感じでもないし、あの先はどうなってるんだろう?


 疑問に思いながらもそのうろ(・・)に入っていくと、そこには予想もしなかった光景があった。


「わあっ」

「これは……」

「すっげー」


 そこは、おそろしく密度の高い森の中だった。転移したのか、それとも〈ストレージ〉のような異空間の中なのか。

 自然にはありえない狭い間隔で木々が密生し、その幹が壁、枝葉が天井となって幅数メートルの湾曲した通路を作り上げている。

 見上げてもまったく空は見えないけれど、「地下城」と同じようにどこからか光が差していて、歩くには困らない程度の明るさがある。


 ここが「果てなき樹海」か。気を引き締めていこう!

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