四想 羽崎 亜衣
私は、マリアに連れられて大広間に来て驚いた。
テーブルいっぱいの料理
七面鳥、スパゲティー、寿司、天ぷらなどなど数えきれないくれないくらいの品数だった。
まるでバイキングのようだった。
「ジャック―!亜衣もパーティーに参加させていいー?」
マリアさんが大声で尋ねる。
よく聞こえなかったのか私たちの方へ来る・・が次の一言で愕然とした。
「アイ・・?どなたです?マリアの知り合いの方でしょうか?」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・ジャック、歯ぁ食いしばりなさい」
「へっ?」
バキッ!!!
奏樺の体が吹っ飛んだ。
「あなたの連れてきた子でしょ!!!名前くらい知っってなさい!!!」
「は、はい・・・す、すみません。名前の方は存じてなかったものですから・・」
「今、覚えなさい!覚えた!?OK?もう忘れないようにこの子を名前で呼びなさい!!」
なんという気迫
言い訳も許さないといった感じで、奏樺に怒鳴りつける。
って私も名前の方は覚えてなかったんだけど・・・ちょっぴりショックかな・・・
「私に謝っても仕方ないの!亜衣に謝りなさい!」
「は、はいっ。す、すみませんでした。」
「ハイ。ジャック!この子の名前は?」
「羽崎亜衣様ですっ!」
「様は必要なぁい!!ついでに苗字も必要なぁぁい!!」
マリアから二発目の拳がとんだ。
バァァン!!!
今度は、さっきよりとんだ。
もはや、鬼だ。
マリアの体から発せられる殺気にそこにいるみんなが固まった。
「ぐふっ・・・亜衣っ!」
「はいっ!」
思わず返事してしまった。
「二度と忘れないことね。ジャック。次に忘れたら・・・」
「だ、大丈夫です」
ここでマリアは笑顔で
「はいっ。じゃあそういうわけで、亜衣をよろしくねっー」
その場にいた全員がこう返事した。
「イエッサー!!!マリア!」
この屋敷のボスはマリアだ!
そう確信した私であった。