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異世界同棲生活  作者: 一日一善
1/7

同棲生活はじめます

 目を開けるとそこは私の部屋じゃなかった


 目の前の棚には何冊もの本が床の上に乱雑に積み重ねられていたり、いろいろな動物が合体してできたキメラの入ったガラス瓶が並んでいた。

 なんだか某鋼の腕をした錬金術師の家みたいだった。

 鎧はなかったけれど。

 足元には大きな円の中に複雑な幾何学模様がいくつも書かれた魔法陣の様なものがぼんやりと青白く光っていた。

 後ろを確認しようとしたけれど首が回らない、目だって、指だってピクリとも動かない。

 体の感覚が全く無い。なんだかテレビ画面でも見ているような感覚だった。


 おかしい?さっきまで一日の終わりの至福のゲームタイムを過ごしていたはずなのに。

 確かだいぶ進んできてもうすぐラスボス直前...

 あれ、でも途中からの記憶がない。

 ということは寝落ちしちゃったかな?

 今は夢の中だろうか?

 ゲームやりすぎたりアニメ見すぎると夢に出てきちゃうんだよね。

 そして、うなされて起きるたびに自分の熱中具合に自分でちょっと引く。

 巨大なアリがうじゃうじゃ出てきたときの恐怖は今でも忘れられない。


 でもこの夢、夢にしては輪郭もはっきりしているし色だってしっかりついている。

 それに最近錬金術に関係してるアニメやゲーム最近してないし見てないんだけど。


「でもやっぱり体動かないし夢なのかな」

「夢じゃないですよ。現実です」


 私が一人でこの状況にについて考えていると何処かで女の子の声がした。

 私に兄弟はいないし、知人にさえそんな人いない。やっぱり夢の中かも。

 結構声が近くで聞こえたから多分私の後ろに立っているんだと思う。

 振り向けないから確かめようがないけれど。


「ありゃりゃこりゃあ失敗しちゃいましたかね。まあ精神だけとは言え一応、召喚できましたし。一応、成功ということで。すみませんねいきなり、お姉さん聞こえますか?」


 声の高さからして多分、小学生高学年ぐらいの年じゃないかと思うけれど

 小学生にしては礼儀正しい子だな。いや、姿見せてないわけだし礼儀正しいのは言葉遣いだけか。


「どこにいるの?できればちょっと手を貸してほしいんだけれど。金縛りみたいに体が動かないんだよね」

「ああ、すいません。召喚されたてですから状況が理解できてないですよね。いま説明しますからちょっと待ってください」


 私の質問に対して少女が意味不明な受け答えをすると、今まで全く動かなかった視界が動き出した。


「大丈夫でしょうか、僕の姿見えていますか?」


 体が後ろに向きを変えるとそこにはきれいなレリーフで縁取られた大きな姿見の中に全く見覚えのない小学生程の身長をした銀髪の少女が鏡の中の自分に向かって心配そうに手を振っている姿が写っていた。


「見えてるよ、大丈夫。で、あなたはだれ?」 


 そう答えた後に気がついた。

 あれ?おかしい鏡に写っているのはその銀髪の美少女だけだ。

 私の姿がない?

 少女は明らかに私より背が低いから少女で私が隠れるはずもないし姿見は部屋全体を写しているから私が映らない訳がない。

 どういうことなんだろうか?



「よかった、見えてますか。それじゃあ僕の名前も含めて色々と質問があるでしょうから説明しましょう」


 私が鏡の中の不思議について考えていると鏡の中の少女が腕を腰に当て大してない胸を張りながら話し始めた。

 不安がったと思ったらいきなり張り切りだして、忙しい子だな。


「まず、僕の名前はアメリア。魔術師です」

「おやすみなさい」

「ちょ、ちょっと待ってください。寝ようとしないでくださいよ」

「いくら美少女でもいきなり魔女っ子発言する子にかまってられないよ」

「話だけでも、話だけでも聞いてください」


 目に涙をためながらお願いしてくる。

 このまま話を聞かなかったら泣かれてめんどくさいことになりそうだったのでとりあえず話だけでも聞くことにした。

 ていうかいつ覚めるんだろこの夢。


「で、アメリアだっけ何の話?」

「ええとですね、まずちゃんとお姉さんの状況を説明しますから。これはあなたの見てる夢なんかじゃありません、現実です。それでですね、今言ったとおり僕は魔術師で、ここは魔法大国リリアットその東部に位置する森の中にある僕の家です。ここで僕魔術の研究をしていて、この足元にある魔法陣を使って異世界から生物を召喚しようとしたんです」


 アメリアがそう言うと視界が下を向き床に書かれた魔法陣を映し出した。


「これを使ってやったんです、そうしたらお姉さんが召喚されたということです」

「質問があります」

「ええ、なんでしょう!じゃんじゃん質問してください。他人との会話なんて数年ぶりなもので僕とってもハイテンションです!」


 アメリアの思わず涙がこぼれてきそうになるセリフを華麗にスルーし私は質問する。


「ええと、つまり私は異世界召喚されたと?」

「まさにその通りです。理解が早くてびっくりです」

「まさか」

「本当ですよ、夢だったらとっくに冷めてますし見てる光景だってとても現実とは思えないでしょう」


 さっき私が思っていたことをピンポイントで突かれた。


「たしかにそうだけど何か証拠は?」

「そうですね、じゃあこれなんかどうでしょう」


 アメリアはそう言うとポケットから模様の書かれた紙を取り出した。

 その紙を彼女が握りしめると紙から光が漏れ出した後、大きく火柱が吹き出した。


「・・・手品?」

「手品じゃないです!いい加減信じてください」

「うそうそ、わかったよ。まだ若干信じきれないけれど」


 まあ夢ならいつかは覚めるでしょ。

 信じきれてはいないけれど異世界へのイメージは十分だ。

 だてにオタクだったわけではない。一日1アニメが私のモットーだった。それに異世界召喚物は私のお気に入りのジャンルだったのだ。

 まさか私が異世界召喚だなんてね、アニメで目にしてからと言うもの毎日のように夢見ていた異世界ライフ。

 しかも、美少女付き。

 冒険者になって剣や魔法で魔物を倒してクエストなんかクリアしちゃったりなんかできるのだろうか。

 しかも美少女付き。


「そういえばさっき鏡を見たときに気になったんだけれど、私の体が見当たらないんだけれどどういうことなのかな。それに私さっきの紙から出た炎も熱くなかったし」

「ああ、そこのことですか。ええーっとですね、さっき説明したように足元にある魔法陣で僕は異世界の生物の召喚をしようとしたんです。しようとしたんですけれどちょっと失敗しちゃいまして、あなたの精神しか召喚できなかった上に僕の精神と混同してしなったわけなんですよ」

「精神と混同?」

「そう、つまり端的にいうと二重人格ってやつですよ。この世界にはあなたの肉体は無いんですよ」


 Oh my god… マジですか。

 つい数秒前まで膨らんでいた私の異世界への夢が一瞬で弾ける。

 そういうことね。だからわたしの姿は鏡に映らなかったのか。


「いやーメンゴ!」

「メンゴで済む問題じゃないわ!いきなりキャラ設定のブレるような事言うようなこと言うんじゃない!それに異世界に召喚するならしっかり体も一緒に召喚してくれよ!せっかく異世界生活を楽しめると思ったのに」


 せっかくの私の異世界ライフの夢が。


「楽しむつもりだったんですか?召喚した事は怒らないんですね。と言うかもう信じてくれたんですね」

「まあ夢ならいつか覚めるし、炎が出るところ見たからそれで信じようかなって。それにこういう感じの物語結構私の世界にあったから憧れてたんだよね。だから召喚されたこと自体は私全く気にしてないよ」


「前向きで助かります。なるほどね、そういうことだったんですね。あなたの世界はなかなか面白そうですね。異世界の物語が日常的にあるなんて、かなり魔術や魔法の進んだ世界なんでしょうか気になりますね。」

「いや、そういうわけではないんだけど」

「まあ、あなたの世界のことは後々聞くとして。あ、そういえば僕だけ名前言っててあなたの聞き忘れてましたあなた名前はなんて言うんですか?」


 アメリアがいきなり思い出したように私に質問してきた。


「ああ、そういや忘れてたごめんごめん私の名前はリンドウ アヤメよろしくね」

「リンドウ アヤメ? アヤメですね了解覚えました。これからよろしくお願いします」

「よろしくアメリア」


 こうして私の異世界での同棲生活がスタートしてしまった。



小説を全く書いたことのないペーペーが書いておりますので誤字脱字などのご指摘等々よろしくお願いします。

あと題名は変更するかもしれません。

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