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ヴァルハラゲート  作者: taxi
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生活の変化

父さんと母さんが離婚した。

うちの両親は、仲が悪いというよりも

互いに我関せずといった感じで、

家の中は凍り付いたような空間だった。

父さんと母さんも家にいないことが

多かったし、やっとお互いに決断できたんだな

と思っていた。


正直俺にとっては、両親の離婚はさほど大きな問題ではなかった。

確かに俺は今、実家で生活しているが、

大学時代は県外で1人暮らしをしていたし、

今は地元で仕事をしている。

今年28歳にもなる俺は、自立していると思っているし、

貯金もそこそこできた。

そろそろ、実家を出て、

車を買って、彼女を作って、

自分の家族計画を考えても良い時期だった。


「まぁなんというか俺が実家に戻ってきてからが、

 おかしな雰囲気だったんだよな」


子育てを終えた達成感というか、力尽きたというか、

あの二人のゴールがそこだったのだろう。


まぁ正直ここまで育ててもらったし、

感謝の気持ちでいっぱいだ。



もう一度言うが、両親の離婚は問題ではない。



「ヨシくーーーん!!」


「お兄ちゃーーーん!!」


バタバタと大きな足音をさせ、

2人の女性が階段を駆け上がってきた。


そして乱暴にドアが開かれた。



「ねぇママが頑張ってご飯作ったよ!!早く一緒に食べようよ!!」



ナツキさんは、伸ばした綺麗な黒髪から小さい顔を覗かせ、

イタズラ顔で俺の腕を引っ張りながら、そう言った。



「ヨシ君はね、つむぎの横で食べるんだよー!」


つむぎと名乗った女の子は、ナツキさんが

16歳の時産んだ娘さんで、小学校6年生だ。


「えー、ヨシ君はママの横だよー。

 本当に、少し見ないうちに格好良くなったね、

 大人になったというか・・・」


ナツキさんは腕をグッと寄せ、耳元で甘い一言を放った。


「もう、ママーずるいー!!」


すると、つむぎが顔を膨らまし、ヨシアキの空いている腕に

無理やりしがみついて、体を揺らしてきた。



もう一度だけ言うが、両親の離婚はさほど問題ではない。


問題なのは、父さんが俺の中学校のアイドルと再婚し、

その連れ子が、とてつもない美少女だということだ。

何故かそのタイミングで、父さんの海外出張が決まり、

「悔しいが、お前が二人の面倒をみろ」と言われた。



「離婚の理由はこれだろ、、、あのエロ親父、、、」



2人の美女から両腕を引っ張られ、女性に免疫のない

ヨシアキは困惑していた。


「ちょっと二人ともいい加減にしろよ!」


「えー、ヨシ君、何がダメなのー??」


「問題なことだらけだよ!!」


ヨシアキは、顔を真っ赤にしながら、

今後どうなっていくのか不安でいっぱいになった。



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