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舞う黒蝶は『謎』喰らうⅠ  作者: 夜暮橘花
7/10

~特殊解謎捜査室~

署に着き、車を降りて三島とアゲハの後ろについていく。

しばらくしてある部屋の前に止まる。


(・・・『特殊解謎捜査室(とくしゅかいめいそうさしつ)』?)


そう書いてあるプレートが貼ってあった・・・つーか名前がまんまだ。


「ああ、いまからこの中に入ってもらうんだけど・・・」


三島が苦笑いしながらそう言ってきた


「けど?」

「三人ほど俺の部下がいるんだけど・・・うち二人が個性的だから、頑張ってね」

「個性的?」


そう聞き返すと


「あぁ、あいつらか・・・とりあえずあってみろ。すぐにどんなやつかわかるぞ」


と、アゲハが言ってきた


「じゃ、開けるよ」


キィィィィとドアが開いた。

部屋は資料棚みたいなのとデスクに椅子といういかにもな感じだ。


「今戻ったよ、今日は黒井はもちろんだけど新人君も来てるから、挨拶しようか」


「はい」「は~い」「へ~い」と、三様な返事が聞こえてくる。

中に入ると女二人と男が一人いた。


「じゃあ、いきなり康弘君にやらせるのもあれだし、まずは・・・」


と、言いかけたところで、部屋の奥の方から


「俺俺!俺からやりま~す!!」


そう言ったのは、スーツを着崩していかにも遊んでいそう・・・というかなんというか、チャラい男だった。

しかもうるさそうだなぁ・・・。


「今、うるさそうだなぁ、とか思ったな?それで間違いないぞ!俺は秋月凱斗(あきつきかいと)!主にパソコンで出来る作業はなんでもやるぞ!よろしくな!」


(仕事内容が大雑把すぎて分からん・・・)


「あぁ。よ、よろしく。秋月さん」

「凱斗でいいよ」

「じゃぁ凱斗さんで」

「おっけー!」


凱斗と挨拶を交わすと


「あ!じゃあ次あたしね!」


元気溌溂という言葉が似合いそうな女が言ってきて、いきなり後ろから抱き着いてきた。


「ちょっ!?」

「あたしは双海紫(ふたみゆかり)!結構いい男だねぇ。」

「い、いきなり何を・・・!?」


なんだろう、人懐っこい猫みたいな人だ・・・てか背中の、この感触・・・大きくてやわらか・・・!!


(って、そうじゃない!)


「は・な・れ・ろぉ・・・」

「にゃはは!ジョーダンだよぉ。新人君よろしくね~!」

「は、はい・・・よろしく。双海さん」

「あたしも双海、じゃなくて紫~!」

「は、はい、よろしく。ふた・・・紫さん」


(個性的なやつの一人はこの人か・・・)


そうして紫をひっぺがして、挨拶を交わしたところで


「最後は私ですね。」


と、クールなメガネの女が


来栖美紀(くるすみき)です。そこのお二人よりは頼りになれると思いますよ」


凱斗と紫を見ながら言った


「はぁ・・・」

「私は主にここ、『特殊解謎捜査室』の資料の管理をしています。何か分からないことがあれば、なんでも聞いてくださってかまいません」

「ありがとうございます。」


(クールだが、いい人そうだな)


「それでは、よろしくお願いします」

「よ、よろしくお願いします。くるsッ・・・来栖さん」


(痛い舌噛んだ・・・来栖ってちょっと言いにくいな)


「呼びにくいようでしたら、私も美紀で構いませんよ」

「あ、そうですか。じゃぁ、お願いします。美紀さん」


・・・って


「どうしたんだ?アゲハ、三島。さっきから笑って・・・」

「いや、どうしたも何も私と三島に対してはため口のくせに・・・」

「秋月君と双海くんと来栖くんに対しては敬語なんだなぁ・・・って思って」

「なっ、それはあれだ!えっと・・・」

「なんだ、言ってみろ」

「なんとなくだよ・・・」


そう答えると・・・二人とも「ぶふっ―」とか吹き出しやがる。腹立つな。

すると凱斗が


「別にためでいいよ。その方がこっちとしても気使われてない感じがして気楽だし~」


と言って、続いて紫と美紀も


「そうだね、私もいいよ~」

「それもそうですね。貴方の話しやすいしゃべり方で結構ですよ」


と言ってくれたので


「じゃぁ、そうさせてもらうよ」


会話がひと段落したところで


「あ、新人君の名前聞いてないよ三島さん?」


と、紫が言った。


「あ、そうだったね。じゃぁ康弘君よろしく」

「ああ」


そう言って一歩前に出て


「俺は、天城康弘。情報系のN大に通ってる。このくらいでいいか?」

「うん、大丈夫。ほかの事はそのうち分かってくるしね」


三島がそう答えた。・・・それもそうだな。


「さて・・・」とアゲハが


「今日はあの男の『謎』を解くんだろう?」

「そうだね、康弘君のお手並みの拝見したいからね」


三島が答えると


「え?康弘君のお手並みってなに?三島さん」


紫が聞き返すと、三島が説明を始めた


「その話なんだけどね実は・・・」




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