~非日常の始まり~
初めて書き始めた作品ですので、文章の至らぬ点等あるとは思いますが、ご了承ください。
俺こと天城康弘――因みに歳は十九――はある日を境に、日常という道から、非日常という道に踏み外してしまった。
その原因の出来事は、なんの前触れもなく突然起きた。
「警察呼べ!警察!!」
どこからともなく、そんな声が聞こえてくる。
うるさい・・・俺がそう思っていると、人ごみの流れが変わった。
声の聞こえた方とは逆の方向に。
俺が困惑していると周りに人はほとんどいなかった。
そして、俺の視界に移ったのは・・・血のついた包丁を持ち、全身真っ赤に染まった男だった。
なるほど、原因はあの男か。
でもなんだ?さっきから放心しているように見える。
そんな事を考えているうちに、パトカーのサイレンが聞こえてきて・・・キーッ!と音とともに、パトカーが俺の視界の端で止まった。
中から・・・長い黒髪のストレートで、透けるような肌に闇のように黒い目の女が出てきた。
真っ白なワイシャツと黒のスラックスに革靴・・・とても警察の用には見えない。
(綺麗だ・・・)
と思ったのも一瞬、坊主頭で角ばった輪郭につりあがった眼の男も一緒に出てきた。
黒シャツに黒ネクタイ、黒スーツに革靴・・・こっちも警察には見えない。と、言うより・・・
(ヤ○ザみたいな男だ・・・)
他に二人出てきたがこの二人は、制服を着た普通の警官のようだ。
その二人の警官がとらえた男を綺麗な顔の女のもとへ連れていく。
「黒井、よろしく」
見た目に反して優しく落ち着くような声で、ヤ○ザのような男は言った。
「そう急かすな。今は情報が少なすぎる」
と、黒井と呼ばれた女は少し機嫌が悪そうに言った。
それに対して男は表情一つ変えず
「そうか、仕方ない。」
そう言った。
すると二人は俺の方へ向き直り・・・女が
「天城康弘、私は黒井アゲハだ。少し、時間いいかい?」
「は?」
いきなり言われても、俺には意味が分からない。
すると隣で男が
「俺は三島剛毅。少し君と話がしたいんだよ。天城康弘君」
待て・・・
「ちょっと待ってくれ、なんで俺の名前を知っている。アンタら、いきなり何なんだ?」
俺がそう尋ねると、三島剛毅と名乗った男が
「少し付き合ってくれれば、君の質問には、きちんと答えるよ。」
「ま、拒否しても無理矢理にでも連れていくがな」
黒井アゲハと名乗った女は言った。
(無理矢理って・・・ふざけやがって・・・!)
「どうした、早く決めてくれ。」
「あーあーあー、わかった。分かったよ。いけばいいんだろ?行けば。」
「物分かりが良くて助かる。」
ここで無理に帰ろうとしてもきっと後が面倒になるだけだろうしな・・・仕方ない。
本当に訳が分からない・・・ふと先ほど捕えられた男を見ると、男も俺の事を見ていた。
俺と男の目が合った。
途端、いきなり頭に鋭い痛みが走った。
「ぐッ・・・!?」
「おい、どうした」
「大丈夫か!?」
アゲハと三島が何か言っているがそれどころじゃない・・・意識が、途切れそうだ・・・!
すると、あの男の纏う、真っ黒なオーラのようなものと・・・何か赤い血だまりのようなイメージが、俺の頭の中に流れ込んできた。
次第に、俺の視界は黒く染まり、ついに・・・俺の意識は・・・・・・途切れた。
前書きにも書いた通り、初めて書き始めた作品です。
文章の至らぬ点等、申し訳なく思いますが、今後を、少しでも、少しでも楽しみにしていただければ幸いです。