とある受付嬢の日々
適当に思い付いた短編です
午前九時。ギルドの扉が開き、冒険者たちが次々に入ってくる。
私はカウンターの向こうで、今日も書類と依頼票を整理しながら微笑む。勤めて三年目の私は、もうこの喧騒にもだいぶ慣れた。
「おはようございます、受付嬢さん」
小柄な剣士が頭を下げる。
「おはようございます、リオさん。今日の依頼、確認しました?」
「ええ、迷子の子供の護衛依頼ですね。あの子、森の入り口まで行くらしいです」
リオはにっこり笑うと、手にした地図を確認して去っていった。
こういう依頼は小さいけれど、私にとっては日常のスリルだ。書類の中で名前や場所を追うだけでも、心が少し跳ねる。
次にやってきたのは、魔獣討伐の初心者パーティ。
「受付嬢さん! 今日の依頼、どこ行けばいいですか!」
元気すぎる声に、私は書類を差し出す。
「今日は森の小道です。危険は少なめですが、迷子や小さな魔獣には気をつけてくださいね」
「はい! 任せてください!」
彼らが駆け出した後、私はカウンターに戻り、書類を並べ直す。
日常の喧騒と、冒険者たちの生き生きした表情を見るのが、私の楽しみなのだ。
午後になり、森の小道の依頼を終えたリオたちが戻ってきた。
「無事に子供を親御さんに届けました」
「ありがとうございます。みなさん、お疲れさまでした」
書類にチェックを入れながら、私は思う。
大事件は起こらなくても、こうして一日が無事に終わることが、何よりも大切なのだと。
ギルドの窓の外には、柔らかい日差しが差し込み、今日も平和な一日が終わろうとしていた。
私は小さく息をつき、次の依頼票に目を落とす。
「さて、明日も無事に終わりますように――」
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