大団円 〜エンドゲーム〜
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なんとか本日書き切りました。
ご覧ください。
ーーイバラ秘書服ーー
「……」
「あぁ、起きたよ。 硝子は?」
ソファでいつのまにか眠らされていた俺が目を覚ますと、額にシワを寄せて心配そうに俺を見つめるイバラの姿があった。
「……」
「あぁ、 着替えて向こうにいるのか」
既に役割を終えたとばかりに制服に着替えて、リンカのバニーガールを冷やかしている硝子の姿が見える。
どうやら一人ずつ順番に甘えさせてくれるルールというわけか。
多分、硝子発案だろうが飽きるの早いのもあいつらしい。
「……」(ため息)
「違うよ。 さっきは目の前で突然硝子がいなくなったから心配しただけだって」
口角を下げてため息をつきながら苦言を呈してくるイバラ。
起きがけの開口一番に出た言葉が『硝子』だった事に思うところがあるらしい。
「……」
「似合ってるよ。 イバラは大人っぽいからそういうのぴったりだな」
「……」
「『あれやって』だぁ? どっちが甘えさせてくれるんだか……たくっしょうがねぇなぁ(ノリノリ)」
(始まります。 イバラは意外と正彦の祝福が好きです)
イバラの髪は長くストレート、美しい髪なんて聞くと大体の奴がシルクを想像するだろ?でももしもイバラへの讃美歌を読み続けてくれた人がいるならいい加減に気づいただろう。イバラに例えられた対象の方が恐縮しちゃうって事が。そうなるとどうなると思う?シルクが陽キャにビクつく陰キャみたいになってしまうのさ。だから俺はこの世界の法則をねじ曲げないために彼女をただ表現する。『美しい』と。おっと話がズレたな。イバラは今清潔感のある黒い細身のスーツ、襟元はしっかりと首元まで閉められているにも関わらず、マイクロビキニの印象が強すぎて下に着てるんじゃないかって妄想させられて逆にエッチだね。タイトスカートに背筋をピンと伸ばして仕事できる感じがしてグッド。だって昼は仕事熱心なのに夜は……?ってなる。膝上数センチのミニタイトスカートが、美しい幼馴染の長い美脚を強調してるし綺麗なヒップラインがはっきり見えて下着の線がないって事はやっぱりその下マイクロビキニなんじゃね?ていう想像の余地が実に悩ましい。
「……綺麗だぜ。 イバラ」
「……〜〜!!」(テレテレ)
美人秘書スーツ、タイトスカートの(←読みとばした人用)イバラは普通に美人だな。
その中に可愛らしさもあるから余計に劣情を感じるだよなぁ。
「……」
「?……会計週報か。 期限まであるから後ろ倒しにしてたけど助かるよ。 ありがとう」
「……!」
「庶務の人がやってくれないからお茶とかコーヒーとかの替えがすぐなくなるんだよな。 交換ありがとう」
「……!……!」
「うんうん。 イバラのそういう色んな事に気づくところすごいと思うぞ」
「……」(もじもじ)
「結局イバラが甘えたいだけじゃん。 ん」
おずおずと形の良い頭を近づけてくるので、くしゃっと撫でてやる。
普段ネコみたいにツンケンした感じに見えるけど、イバラは褒めて欲しい時とかにこうやってじりよってくる。
なんつーか甘えたいのに素直にできないのが、まったく持っていじらしくて可愛い。
これでゴリと付き合ってるっていうんだから、俺にとっては混乱と興奮入り混じった複雑な感情だ(注:正彦は未だ勘違いしてます)
でもタスク系を処理してもらえると普通に助かるな。
神経質な俺はタスクが残ってるとストレスなんだ。
硝子やリンカだと場を荒らすのみでこういう細かい機微は向いていない。
耳掃除とか普段から俺が当たり前のようにやってる事されても劣情を感じるだけだし。
何も言わずに(ていうかしゃべんないし)人がやりたがらない事をやってくれる所は人として普通に好きだ。
それに俺はこうやって甘えさせてやる方が好きなんだ。
「さて、と。 ありがとな。 今んとこ一番ポイント高いぜ」
撫でおわったと思い、手を離しながら声をかける。
俺の悪い所だと自覚しているが、次の相手とかが決まってると早くタスク処理しなきゃという感覚になってしまって目の前の相手の対応をおざなりにしてしまう事がある。
するとイバラが俺の袖を掴みながら擦り寄って耳元で囁いてくる。
「も……もっと撫ででほしい……にゃん」
ぷっつーん。
あ、俺の中で大切な何かが切れちゃった。
おそらく、周りにバレるのが恥ずかしくて小さな声で訴えかけてきたのだろう。
だからこそ瞬間最大暴風力は観測史上最大だった。
その甘い吐息により劣情は過去最高まで増幅。
女神以上の至高の存在からの催促に人間などいかに矮小なものなのか。
俺のニューロンは一瞬でフリーズして脳内で出血した血液が鼻から噴射。
(ネコ耳はイク子がつけてるのに……なぜイバラが……?)
疑問はありつつもギリギリの所で耐え切ったはず、だった。
「ま、正彦に撫でられると……催しちゃうの……」
決定的だ。
完全に俺の中の大切な所はイバラを思う気持ち以外は一つ残らず切れちゃった。
(イバラ……そんな所まで調教が完了していたのか……)
大満足の俺は意識を手放したーー
ーーリンカバニーガールーー
とりあえずソファで目を覚ますと、目の前にはリンカの姿。
順番交代と言わんばかりにイバラも制服に戻って硝子と雑談タイム。
もうなんとなくわかってきたが、とりあえず俺はいつも通り過ごしていればいいだけのようだ。
というかリンカ。
お前の格好が正直一番肌の露出がっていうか肌色面積ありすぎてどうしていいかわかんないんだけど。
リンカはキツネなのに頭にウサ耳カチューシャ。
ちっぱいなのに胸元が開いたブラックレオタードとストッキングに手袋。
大きなリボンが腰にあるフリルが付きスカート、からはみ出るキツネのしっぽ。
「それもうどういうコンセプトなの? リンちゃんはキツネなの?うさぎさんなの?」
「ぷぷ……そーやって冷静ぶってもぉ、ホントはマサはここが気になるんだよねぇ」
そう言って腰をかがめると胸元が開いたレオタード部分からちっぱいがはみ出そうになる。
「り、リンカ!! 危ないかららら、やめろめろめろリンカめろ!」
「おっぱいの小さい子が好みなんだ~?変態さんだね〜」
いや、正直どっちでも好み。
だってどっちも尊い事には変わりないんだもの。
思わずライムを刻んじゃうくらいには。
「と、いう訳でぇ・・・・・・ザコ彦は変態さんにけってーい!ぷぷ。かわいそー!」
「や、やだなーリンちゃん。 幼馴染のちっぱいぐらいで今さら……じゃ、じゃなくて俺は甘えさせてもらう側なんじゃないのか!? これじゃいつも通りじゃん」
「だってザコ彦…… こーして、罵倒されるのがぁ……好きなんでしょー?」
「……」
生意気そうな八重歯を光らせながらリンカが挑発してくる。
そんなはずがあるか!
声を大にして言いたい!
俺が好きなのはリンカだ。
断じて罵倒されるのが好きなわけではない!
まったく、そこんとこ勘違いしないでほしい。
今日こそはっきり言ってやるぜ。
「リンカ! いい加減俺をバカにするのはやめろ!」
「喉渇いたな~。ザコ彦、なんか奢って~?」
「いいよー。 炭酸系で大丈夫?」
とりあえず、俺の言いたいことは言い終えた。
たまにこうやってガツンと言ってやらないとつけあがるからな。
あとはリンカの好きにさせてやろう。
「はいダッシュで買ってきてー! やだ〜走り方きもーい」
まったくリンカはいくつになっても俺がいないとダメなんだから。
その後ダッシュで買ってきたのに罵倒されました。
でもリンちゃんは楽しそうだったし、バニースーツが普通にエ◯かったので僕も嬉しかったです。
「待ってたら疲れちゃった~!マサだっこしてー?」
そのまま飛びついてこられたら、太ももが僕の手に吸いついてくるし、ちっぱいなのに感触を楽しめたので案の定、僕は意識を手放しました。
ーーイク子、ネコ耳メイドーー
目を覚ますと、もう結構いい時間だ。
硝子は完全に飽きて寝ているし、イバラは何かの勉強、リンカはスマホアプリに夢中って感じだ。
早いもので、このドスケベア◯ェンジャーも残す所ラスト一人だ。
しかしこのラスト一人が問題児、イク子だ。
褐色肌なのに白いメイド服に白のニーハイ。
黒いのか白いのか判断つきかねて脳が誤作動を起こし劣情を催す(?)
おまけにネコ耳なんてつけられた日にゃモフ欲すら刺激されて脳の誤認識は最高潮。
イク男だってわかってても可愛いと思ってしまうのは俺のせいじゃないはずだ。(注正彦に:元から素養があるだけです)
しかしこの甘えた選手権ってのはトップバッターのくせに硝子が卑怯にも甘えの鉄板『膝まくら』を持ってくるからみんなやりづらかっただろうな。
それでもどんな劣情があるかと期待していたらイク子が不安そうに尋ねてくる。
「正彦くん……やっぱり俺なんか気持ち悪いだろ?」
「??いや?? 普通に可愛いんだけど」(注:むしろ正彦は幼馴染以外に初めて劣情を催してました)
何を言ってるんだ?
イク男だろうとイク子だろうと俺は好きになった人間をそんな風に思う事なんてまずありえない。
「ウソだよ……あんな可愛い幼馴染に囲まれてて俺なんか元男だし……」(イク男も友達として正彦の好きだったので女の子になって感情がワケわかんなくなってます。なんなら正彦の方が普通に受け入れてて、やはり素養があります)
男にしては高めのトーン、女の子としては少しだけボーイッシュな印象の声で呟く。
そして褐色の肌に流れる一粒の涙。
ギャルなのにメイドで、黒いのに白くて、気が強そうに見えるのに泣き顔で。
俺はそこに一つの劣情を感じて言葉を返す。
「男でも女でも関係ない。 俺が好きになったのはお前という存在だ(正彦の愛は超重い)」
それに今の時代はこういった事に寛容な時代だ。
LGBTTSみたいな性自認だって現れてくるかもしれない。
だから安心しろイク子。
「正彦くん……」
「イク子……」
見つめ合う二人。
「正彦くん……」
「イク子……」
見つめ合う二人、そしてーー
「すとーーーっぷ! 試合終了でーーす!」
見つめ合うイク子と俺の間に突如割り込んでくる硝子。
「いやー、 イク子選手惜しくも時間切れでーす」
あはあはと白々しく笑いながら硝子が時間切れを宣言する。
硝子はものすごく負けず嫌いだから敗北を悟った瞬間眠っている自分に喝を入れて飛び起きてきたのだろう。
時間制限なども聞いていないし、なんならイク子だけ時間配分が短すぎる。
いとも容易く行われるえげつない行為だが、抗議すると長くなるのでやめておくか。
「さぁ、それでは審査員のマサヒコさん。 誰に一番劣情を催しましたか?」
手をマイクのように俺の顔に向けて、悪びれもせずに当初とはルールの変わった審査を要求してくる硝子。
まったく、相変わらず憎めん奴だ。
それに硝子に聞かれるまでもなく、俺の心はもう決まっている。
「全員だ!……全員催した!」
晴れ晴れとした気分で宣言する。
そういえば、俺も当初は催すのを隠してた気がするが、今はそんな事些末な問題だ。
みんなそれぞれ良いところがあるんだからーー
ちなみにイク男はホンロンが元に戻してくれました。
戻った後も僕たちはとっても仲良しですが、周囲はそんな僕たちを見て生暖かく見守ってくれています。
ーー劣情バトル戦績ーー
vs早生硝子 2勝1敗
敗因 たわわが話しかけてきたため
vs高嶺茨 0勝4敗
敗因 イバラには勝てる気がしないため
vs戸成燐火 0勝3敗
敗因 モフモフしていたのにエ◯かったため
vsイク子 0勝1敗
敗因 金髪褐色ギャルだったため
サブタイトルはただのパクリなので物語はまだ続きます。
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