表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cientos de socio 〜白の王〜  作者: 音無悠也
第1章 新入生騒動編
9/44

それは戦場に鳴り響く雷の様に

書いてるとキャラ達が勝手に動き出すから、脱線しすぎて困る笑

そこも含めて楽しんでもらえると嬉しいです。

時は少し遡って、俊哉が海に声をかけていた頃


「おー、海のやつ気合い入ってんなぁ…まぁ、アイツは集団戦には向かないからなぁ」


やる気なさそうに、霧は背中に背負った大太刀を降ろす。

腰にある日本刀も降ろし体をほぐし始める。

準備するにしては遅すぎるし、相手を挑発しているとしか思えない行動に集団の怒気が急上昇する。


「どう見ても、男子だけじゃなくなってるんだよなぁ…やるしかなぇよなぁ。」


霧は自分より強い相手とじゃないとこの様にやる気が途端になくなるのだ。

しかし、秋月家の得意とする戦法は一対多を前提とした戦い方だ。

その戦い方の相性の問題でどうしても、冬月や夏月、春月に比べると弱い様な扱いを受けているが、実際は一対一においての戦闘では劣るが一対多の戦闘においては四家の中では他の追随を許さないレベルであった。

それが、秋月家が四季四家に在籍している所以である。


「おぉー、盛り上がってんねぇ…申し訳ないけど、半分くらいは脱落してもらおう」


そばに降ろしていた大太刀を拾い構える。

霧は身長が180cmくらいがあるが、刀身だけで霧より頭ひとつ分ぐらい大きい大太刀を抜刀する。

鞘が縦に割れ刀身があらわになる。夜明け前の空の様な濃い青、群青色ともいえる色。

昼間の陽が当たるところにいる霧が上段に構えていても、光を反射せず吸い込む様なその刀身に時が止まった様な感覚に陥る。


「…ふっ」


刀の重さを感じさせないほどに軽やかに、しかし、重みのある袈裟斬りを放つ。

”シュッ”

鋭く比較的軽い振りの音とは裏腹に振り切った先の光景は破壊されていた。


「壱の型、鳴動」


音、振動、斬撃が遅れて集団を襲う。

雷が落ちたと思わせるほどの音と衝撃。

爆弾が落ちたと思わせるほどの振動と破壊力。

神速の居合斬りを思わせるほどの鋭い斬撃。

端から見れば、ただの素振り。たったの一振り。それだけで、前線にいた男子はおろか、後ろから来ていた女子をも含め6割ほどを戦闘不能に陥れていた。


「まぁ、準備運動にしてはまずまずか…父さんが見てたら、いろいろ煩そうだぜ…」

「まぁ、その父さんに色々と教えた張本人ならお前の後ろで見ているんだがな?」

「な、俊哉!?お前、海の方を気にしてたんじゃねぇのか!?」

「ふっ…何やら、怠け者の気配がしたからな〜、覗きに来たら案の定だったし」


生徒達の集団を見ても慌てていなかった霧が動揺している姿は、後ろの破壊されている光景とはミスマッチすぎて笑えた。

それにしても、海の”猩々椿”といい霧の”留空”まで学園で固有武装(アーマレント)の使用許可が下りるとは思っていなかったわ。あいつらの、かなり希少なものじゃなかったっけ。俺のも意外と許可もらえたりするのかな…飛び道具系の固有武装だけど。

今度、もらいに行ってみよう。


「あ、俊くんの固有武装も許可もらってあるから使えるよ」

「ついでに唯人の分もな」


いつの間にか隣に来ていた、海と霧から教えてもらう。

えっ、いいんですか。こんな堂々とみんなが見ている前でぶっ放しちゃって!


「すごく、俊哉くんがワクワクしている様に見えるんだが…。そんなに危ないものなのかい?」

「あぁ、君塚は知らねぇんだったな…多分、俊哉に持たせたら一番ダメなやつに当たると思うわ。てか、そもそも使えるのも俊哉くらいだし、あんなチートもん使えるのにパートナー戦闘術まで身につけようとしてるからこえーよ」

「今でもその気になれば、俊くん1人で街ぐらい破棄できるレベルなのに、さらに上に行こうとするもんだから、ついていく身としてはたまったもんじゃないわよ…」

「あ、あはは…そ、それは…知らない方が身のためになるものなのかな?」

「いや無理だな」「無理ね」

「2人して何を君塚に教えているのかなぁ〜?」

「「何でもございません!!!」」


一応、今は戦闘中である。

海は終えているが良いものの対応している霧までもが土下座しているのは良いのだろうか…?

その姿に唖然とする君塚。

彼の中では今までの常識やら何やらの壁が崩れている真っ最中である。

優雅にお茶を飲む俊哉。

もう一度言う、これはお茶会ではない。

戦闘中である。


「とりあえず、霧はそろそろ敵もこちらに来るから対処してきてよ」

「お、おう!」


風の様に去っていく霧。海は心の中で泣く…。


「な、何だったんだあの攻撃は…」

「よく分からねぇ…あの野郎が、デケェ刀を振り下ろして…」

「気づいたらこれだもんね…」

「攻撃力だけなら俺たちと良い勝負やね…」


岬たちがステージのあったと思われる、丘から見ていた。

その丘の周りには無残に散っていった、生徒達があふれていた。


だが、岬達は気づいていない。

少しずつ、彼女達の周りの空気、重力が変わっていることに。

おかしいな、霧くんだけならスイスイお話が進むのに俊哉がでてくると…笑


主人公は書き手にとっても問題児なのかもしれませんね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ