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cientos de socio 〜白の王〜  作者: 音無悠也
第1章 新入生騒動編
37/44

遅れてきた新入生は曲者のようで

いきなりお茶を吹き出した理事長こと神奈月家の元当主のこの人は外見こそ俺たちに近いように思えるが2代目当主なのでそこそこに年上だ。

噂によると相方や精霊降りの時の影響だとか、異能だとか言われているが不明である。

ちなみに俺も興味本位で調べようとしたが本人に


「レディの美貌の秘訣を知りたいならそれ相応の覚悟を持ちなさいね?」


と、笑顔で言われた。

あの時は本気で死を覚悟した数少ない経験だった。

ちなみに情報自体はあるようだが、調べた調査員がほとんどが一時的に引きこもりになった。

何があったのか聞いても、悪魔がこの世にいる・鬼を見た・禁忌とは破滅へと導く麻薬だとか訳のわからない事言い始めて何も分からなかった。

それでも確かなのは…触れなくていい秘密もあるという事だ。


「いきなり、お茶を吹きかけるとはなかなかやってくれますね…」


触れなくていい秘密があるとはいえ、それが立場を左右するわけではない。

少し殺気を向けると慌てて謝ってきた。

一応、当主なので戦闘がからきし出来ないというわけではないけれど、記録上ではあまりこの人は前線に出るタイプではないので俺が軽く漏らした殺気でもしんどいんだろう。


「ちょ、ちょっと忙しくて忘れてただけだからね!?あれよね…冬月家の方よね?」

「それは自己紹介の時に言っておったぞ」

「この人ってこんなに抜けててよく理事長つとまりますね…」


なんか毎回、校長が事務作業片付けてる姿が目に浮かぶな。

というか何の目的でここに来たのか忘れるところだった。


「目的の話をしたいんですけどいいですか?」

「え…えぇ、何かしら」

「少し事情がありまして、自分の相方登録をし直したいんです」


何ともいえない空気が流れる。

相方変更の申請なんて珍しいものじゃないと思うんだが…?


「えっ、そこまでの大事ですか?相方変更とかよくあると思うんですけど…」

「あ〜、それ自体は問題じゃないんだけどね…今年の新入生に問題があるというか…」

「新入生…?まだそんな時期じゃないと思うんですが…」


だって、俺らが入学したのがついこの間だぞ?

遅れてきたのか?

いやいや、その前にそうだとしてもそれが問題になるとは思えないんだが?


「申請自体は通るんじゃがな…もう一人がそれを見つけて俺もそれに付き合わせろと言ってきてだな…」

「別に俺はついてきても構いませんよ?そもそもついて来れるかは分からないですけど」


俺の相方探しは多分、直接鍛えた海や霧はもちろん唯人ですらついてくるのを諦めるレベルだと思うけどなぁ。


「わしらも、身を引いたとはいえ四季派閥・暦月衆の人間じゃからな。それくらいはするだろうと思って丁寧に説明はしたんじゃ…」

「どれだけ優れている人でも今の冬月家の当主について行くのは無茶だって説得したのよ!何ならクラス選抜の一部見せたりしてね…それなのに彼は「そんなのは何かのイカサマだろう」の一点張りで」


あぁ…なるほどね。

まさか、こんな身近にそういう人物がいたとは。

つまり、かの人物は…


「自分の身の回りにあるものを自分の尺度でしか測れない、自己中ですか」

「そうじゃな…」

「そうなのよ…」


そんな漫画みたいな奴がいるなんて、この世界もまだまだ面白いところあるじゃないか。


「そいつと一回話してみて、それで無理やりにでも納得してもらいましょう」

「えっと…具体的にはどんな方法を取るつもりかしら…?」

「それはもう、とても()便()()()()()()()を目指しますよ」


久々に面白いものが見れそうだからな、思う存分遊んでみよう。

ついでに新しい武器の現状も把握したいし。


「うわ…私、彼が破壊神とかよりもタチが悪いものに見えてきたんだけど…」

「俊哉殿はそんな言葉や枠で捉えようとする事自体が間違いじゃよ…」


そんな二人の呟きは俊哉に届くわけもなく。

その日は解散となった。


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