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cientos de socio 〜白の王〜  作者: 音無悠也
第1章 新入生騒動編
36/44

戻ってきた側から問題が降ってくるようで

その日はそのまま師匠の家で休みを取ることにして明後日に学校に向かうこととなった。

ちなみに、師匠がキッチンに入ることは全くなかった。

そのおかげか、皆が無事に俺のお見送りとして出てきてくれた。


「なんか、すげぇ失礼な事で皆が団結してるように思えるのはあたしの気のせいか?」

「そんな事ないですよ。ねぇ、皆さん?」


一斉にうなずく執事さんやメイドさん達。

冷静に考えたら本人以外の人がこんなに家にいるっておかしい事だよな…。

とりあえず、学校に向かうか。

もう登校時間は過ぎてるけど実際に復学するのは来週の月曜だしとは言え今日金曜日だからすぐか。


「俊哉様、学校までお送りします。」

「あぁ、ありがとう。でもその後にちょっと寄って欲しいところがあるんだけど付き合ってもらってもいいかな」

「何処かにもよりますが…」

「あ、そんなに遠くないし送ってくれたらそのまま帰って大丈夫だから」


不思議そうな顔しながら執事さんは頷いて車を動かしてくれた。

一旦、家に帰って一応制服に着替えて()()()()を取り出して学校に向かった。

一ヶ月ぶりに顔を見た家族とは笑顔で出迎えてくれた。


学校に着くと授業中だからかグラウンドでワイワイやりっている音以外はあまり聞こえない。

俺はそっと校舎に入って校長室兼理事長室のドアをノックする。

今日来ることは伝えているからすぐに返事が返ってくる。


「失礼します」

「久しぶりだね、冬月くん…いや、当主様」

「ここでは、あなたの方が上の立場ですよ?」

「そうでした、老いぼれには若者の活躍が眩しくてついつい忘れてしまいます。」


いや、そんな老いてないでしょうが。

まだ60になったばっかりで現役の軍人と混じって訓練に参加したりしているこの人は春月家先代春月透。父さん達より早く当主の座にいて父さんが退くまで相談役として支えてくれた人だ。

朧が全てを受け止める壁の守りというのなら、この人は全ての攻撃をいなして無かった事にする流水のような守りを得意とする人だ。全盛期は攻撃面でも秋月家にも引けを取らなかったとか。攻めても受け流されむしろその力を利用されてカウンターを喰らう。厄介な人だったらしい。


「まさか、校長が透さんだとは思っていなかったですよ。まさかと思いますけどこの学園ってうちの家族で成り立ってるとかないですよね?」

「さすがにそれはないですよ。どっちかというと暦月衆のほうが多いですね。皆、一線を退いてる方々でよく分かっている仲なので楽しいですよ。」

「なら良かった…。理事長は奥の部屋ですか?」

「あぁ、今はちょうど出かけてしまっているけどそろそろ返ってくる頃ですから掛けて待っていてください。」


早いとこ終わらせて次の予定に行きたいんだが…。

ま、急いだところでなにも変わることはないんだが。

ただ、どれくらいの時間を必要とするのかが分からないから心配なんだよなぁ。

流石に一日は掛からないだろう…多分。

その後、五分ほど透さんと世間話をしていると理事長が戻ってきた。


「いやぁ、ほんっと頭の硬い年寄りどもの相手するの疲れr…」

「お疲れ様です?」


きっと会議への愚痴であろうものを零しながら入ってきたのは二十歳半ばぐらいの女性であった。

この学園の理事長って若かったんだ…。

なんかそんな事を霧と海が話していたような気もしなくも無い。


「一応、入学式の時に挨拶はしてるんだけどな。その後のクラス分け選抜の印象が強くて毎度毎度、彼女の事とかは忘れられておるからな…じゃあ、いらなくねって思うらしい…」

「まぁ、仕方ないんじゃないですか?この学校の性質上実力至上主義になるのは仕方ない事ですから」

「まぁ、そうじゃな…」


ここで一息、理事長もソファーに座って俺と透さんの話に混ざる体勢になってからこちらを見て固まる。


「えっと…どちら様で?」

「やっぱり、書類に目を通していなかったんですか…。これだけは忘れずに見ておいて下さいと何度も言ったのに」

「こんな残念な感じの人が理事で大丈夫なんですか?」

「不思議な事にうまく回っているから不思議なんですよ」


相変わらず頭の上にハテナマークを浮かべる女性は混乱状態。

俺と透さんの顔を交互に見てどうしたらいいのか迷っているようだった。

ここは、俺から名乗っておくか。


「こうして対面でお会いするのは()()()ですね。神無月理事長。現冬月家・四季派閥当主冬月俊哉です。クラスはSクラス…だったかと。」

「あぁ!あの破壊神!?」


何という覚え方だ。

おまけにお茶を吹くなんて、女性としてどうなんだ。

本当に大丈夫かこの学園は…。

と、不信感を募らせていく俺だった。

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