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cientos de socio 〜白の王〜  作者: 音無悠也
第1章 新入生騒動編
31/44

身構えた割にはあっさりしているようで

師匠のところについてからかれこれ五時間。

俺はひたすらに二本をどう上手く使うかについてひたすら考察と実験を繰り返していた。

一番現実的なのが、右と左を使い分けるのが今のところ一番周りへの被害が少なくて済むようになっている。

もはや、力がありすぎていかに引き出すかと言うよりもいかに抑えられるかが問題になっているあたりがやばい。

だって本来ならば限界まで引き出してこそじゃん?

何で抑えなきゃいけないんだろう…。

いっそ好き放題にやってみるのもありかな?

その時、何かを感じたのか海のさっきが飛んでくる。


「あいつ、最近、俺のことに関して敏感すぎじゃ無いか…?」

「はっ、まだおめぇは気付いてないのかよ。そろそろ海ちゃんがかわいそうに見えてくるぜ」

「何のことです?師匠よりかは細かいことに気付くのは得意だとは思うんですが…」

「そう言うことじゃねぇんだ…よっ!」


そう、かれこれ五時間俺は師匠と手合わせというなの実験を行っていた。

時折、師匠が休憩を入れてくれているがそれでもこいつらの制御はしんどい。


「よーっし、休憩にするか!」

「分かりました」


訓練場の端にある休憩室で飲み物を飲みながら考える。

どうしたら、こいつらと一心同体で刃を振るえるのか…。

二刀流の形ならばある程度固まってきてはいるんだが、形ばかりの技になってしまう。

それでも、素の性能のおかげか師匠と互角には戦えている。


「しっかし、まさか陽剣と枯月を同時に使う二刀流をやろうとはお前もなかなかぶっ飛んだ頭してんな」

「我ながら突拍子もないことをしているとは思っていますが、これしか考えられなくて…」

「にしても、今のお前からは灰みたいな匂いしかしねぇな…親父さんからはもっと花のような匂いがしたんがな…」

「匂いですか…陽剣だけならどうです?」

「スンスン…うん、親父より華やかな匂いだ。だけどそれ以上に枯月の時の匂いが強すぎる」

「こういう考えはどうですか?枯月が死で陽剣が生を司ってるものだとしたら…そういう概念的な捉え方でなら扱えるとか…」

「そういう考え方とかは分からないけどよ、でも厳密に捉えようとしすぎなんじゃねぇか?もっとザックリと捉えたままドーンと行けば何とかなるさ!」


そういえば師匠は感覚派だった…。

この感覚だけは皆、理解できていない。

俺も2年ほどこの人のそばで訓練し続けてきたが、この感覚だけは別次元だった。

だがこの件に関してだけはなぜか共感できた。

何となく師匠と似てきているような気がしてきてなんとも言えない感情になったが…。


「手合わせを再開する前に少し実験をしてからでもいいですか?」

「おう、もうお前の相手を連続してやるのもしんどいからな。好きなだけやってこい」

「すいません、行ってきます」


俺は訓練場の中心に立って陽剣と枯月を出現させる。

きっと俺の仮説が今度こそ当てはまっていればこいつらの世界に潜れる気がする。

最初の時に少しだけ見えた気がしたあの風景に…。

俺は無になるために深呼吸をして、両手に握る刀と剣に意識を集中する。

遠くから、師匠が何か叫んでいるような気がしたがきっと何とかしてくれるだろう。

俺はそのまま、真っ暗な世界に沈んでいった…。

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