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cientos de socio 〜白の王〜  作者: 音無悠也
第1章 新入生騒動編
27/44

知識の海というよりこれは沼のようで

書斎に向かう途中の各部屋を覗いて見て回るが案の定、廃墟のようになっていた。

ある意味天才だよな。

こんな状況でどう生活しているのか。

そもそもこの人は人として大丈夫なのか。

そこの部分から怪しくなってくる。


「博士〜!もう着きますけど片付きました〜?」

「もう少しゆっくりして良いぞ!疲れてるだろ?」

「あぁ、本当に散らかってるんですね…もうそれでいいんで話をさせて下さい」

「…分かった、来たまえ」


凄い尊大な言い様だが、人の前に出ると基本的に借りてきた猫の様に静かになる。

0か100しかないのはどうなんだろうか。

聞けば発表の場でも代役を立たせ、自分は裏でマイク越しにスピーカで質問などを受けるスタイルをしているそうだ。

いや、俺も人前に立つこと自体は得意ではないけど、代役を必要とするほどの苦手意識があるわけでもない。

そんな事を考えている間にようやく書斎につく。

ちなみに洋館とは言ってもそこまで大きいものではないのでこんな考え事をする時間がある様なつくりでは無いはず。

廊下にまで溢れ出している、障害物(博士曰く研究資料)が邪魔をしてすんなり通れない。


「博士、入りますよ」

「あぁ」


俺は中に入り絶句する。

書斎の中央にある机とその周りの椅子が浮いてるかの様に綺麗に設置されていた。

あとは…見たく無い。

とりあえず、本題に入らねば。


「博士、言いたい事はたくさんあるんですがそれは一応置いといて。最近、体の調子がおかしいのですが何か知っているかお聞きしにきたんです」

「ふむ…悪い意味でおかしいのかい?」

「いや、むしろその逆なんですよ。あの刀を使っていくと体のキレが増していって力もどんどん強くなっていくんです」

「…あの刀というのは枯月の事か」

「そうですね、陽剣よりも俺は枯月の方が適正高いので基本的にはそっちですね」

「あたしは不確定要素が大嫌いだ。だが、これから話すモノは根拠が無い話だ、ゆえにこれから話すものはあたしがふと気になった時に調べて作った仮説でしか無い」

「そんな事してたんですね、いつからそんな研究していたんですか?」

「君があたしの元を離れた時に気になったんでな。君の家にはなぜ剣と刀の二つが受け継がれているのか、他の四季派閥には受け継がれているものが一つしか無いのに。夏月家だけはその適性の高さゆえに扱える武器の多さがあるが受け継がれてはいない」

「確かに春夏秋の家には一つの不明級(アンノウン)の武器がある。しかし、冬月のみ陽剣と枯月の二つがあるけどそれは、うちの先祖がお互いに持っている状態で結ばれたからあるとなっているはずでは?」

「それだけで受け継がれるなら他の家もそうなるはずだ。なぜ君の家だけなのか、それは二つで一つの組み合わせなのでは無いかという仮説だ」

「…陰と陽で一つと言いたいのですか?マイナスとプラスであると?」

「まさにその通りだ。今まで君たちの家では今まで片方しか使ってこなかっただろう?何故だい?」


少し考え込んでしまう。

言われてみれば何故一つの武器しか使ってこなかったのだろう。

しかし、刀と剣であるため二刀流として使うのには無理があるのだろう…。

形質を変えることができる様な力を持つ相方がいなければ出来ない。

そしてその様な相方は確認されていない。

しかし、両方に適性のある俺ならば同時に使うことができるのでは無いのか。


「…その仮説、試してみましょう。今ならすぐ父も来てくれるでしょうし」

「安全だという保証はないし、何かが変わる保証もないがやるのかい?」

「何もしないよりはいいです」


携帯で父さんに連絡する。

届くまでの間、ひたすら博士と仮説についてや武器に対しての歴史の知識を詰め込んでいた。

海の様にそこが見える深さではなく、まるで沈めば沈むほど見えなくなり抜けることができない沼の様に身動きができない苦しさがそこにあった。

解決できるのか…。


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