井の中の蛙でもただの蛙ではないようで
最近、タイトル考えてるうちに物語が勝手に終わりに向かいがちです笑
ただその構えを見たものは斬撃の通り道から身を引けば当たるはずがないと思う。
実際、刀から繰り出される斬撃は大地を、その後ろにあった会場の壁を綺麗に切っていた。
しかし、振り切ったあとの俊哉は刀をしまい、立ち尽くしている。
まるで、全てが終わったかのような。
すっきりした顔で。
「いやぁ、流石に先輩でもこれは避けれないですか…。いつか、この技を打ち破ってくれるような人と戦いたいな…。」
「ちょっ…ちょっと!何をもう私の負けかのようなことにしているのよ!!」
「事実、先輩は動けますか?その状態、状況で?」
「何よ!さっきの黄金色の斬撃なら避けているし、状況だって状態だって何も変わっていないわよ!」
そう言いながら、岬は一歩踏み出そうとする。
その時襲いかかる、激痛と恐怖から来る震え。
膝をつく瞬間に見えた黄金色の光。
「なっ…かはっ…なに…これ…」
「それが俺が編み出した、嵐刀流第一奥義『不可視ノ嵐』見ること、逃げること叶わず。嵐を吹き飛ばせなければこの技は破れない」
「貴方の家には特定の流派はないんじゃ…」
「ないよ?だから、これは俺だけが使える剣技。この際だから言っちゃうと嵐刀流の他に小太刀二刀流の水禍二刀流、徒手空拳の紫電拳流、弓の紅空弓流、狙撃術の水面鏡、槍の疾槍流があるかな。扱うだけなら武器と言われるものなら扱えるけど、俺のこの六つの術の流派は誰も使えない。」
「一つ一つが奥義あるとかじゃないでしょうね…」
「ないわけがないじゃないか!いつか、各奥義を打ち破るような相手に出会うために技を磨いているからな」
彼が純粋に戦うための技を身につけたのは、4歳の時。
まだ歩き始めの頃から戦闘という一面において才を見せ、訓練した彼にとってはこの学園は狭いのかもしれない。
それでも彼はいつか現れるであろう、強敵に備えてどんなことでも学ぼうとする姿勢は変えなかった。
彼は井の中の蛙ではあった。高校入学のために外との関わりを持つまでは、四季の家の人としか関わって来なかった。
それでも、怠らず修練をしてきた結果が出てきていたのだ。
もっとも、今の攻防で学園トップを軽く圧倒している時点でこの学園には荷が重すぎるような気がしなくもない。
それでも彼は、この学園を自ら去る選択は選ばない。
全国の生徒と戦える機会を逃したくないからだ。
それが、後々の敵や味方になってしまっても…。
「それで、先輩?このまま勝負を続けますか?」
「私たちの負けよ…今年の優勝チームは冬月俊哉のチームよ!」
「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」
会場がどよめく。
もっとも、会場自体はもう1割も残っていない上に、霧や海達がいるギャラリー部分も被害を受けていた。しかし、その被害も破裂した水道の水が少しかかるくらいで済んでいた。
この学園の2年、春月朧とそのパートナーである小さな円盤が展開している障壁によって。
「春兄!」
「朧さん…」
「全く、お前らは入って早々問題起こすなよな…。後処理する俺の身にもなってくれよ?
」
うっすらとピンクがかった白髪で穏やかそうな笑みを浮かべるその姿はまさしく「春」の名を持つ四季派閥の春月朧だった。
彼の家は代々、事後処理や防衛戦での役割が大きいためあまり表には出てこないが、他の家のもの達からはしっかりと評価を受けていた。
朧もその名に恥じないほどの高度な防御術を身につけていたが、まさしく最強の矛である俊哉の攻撃は防ぎきれず彼の制服の所々が破けていたり切り傷が出来ていた。
「全く最強の盾と言われても、あの矛の攻撃の余波ですらこの有り様だからなぁ…自身無くすわ…」
「春兄、それはくらべる次元が違うだけで同じ次元ならその盾を貫けるものはないよ…」
「朧さんの盾を貫ける時点で人間じゃねぇよ…」
「そう言ってくれるとありがたいよ…ハハハ…」
ふと視界にこちらに向かって上機嫌で歩いてくる俊哉の姿が入った。
これからの事を考えて頭が痛くなり出す朧だった…。
ようやく!ようやく、朧くんが出てきてくれました!
これで、四季は全部ですね…まだ、出てきてない人いるけど…
一区切りつけそうかな?




