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PG操縦士(パイロット)達の休日

クラス内の先行配布組の模擬戦も終わり、先行配布されてない生徒にそれぞれのPGが配布されマサキとセンイチで模擬戦を終えた翌日学園は休みでマサキは妹や友人とシルヴィアさんの街案内に向かうところから始まります。


 

 翌日は綺麗に晴れた休日でクラスのメンバーでカナエさんや仲良くなったメンバーは俺とセンイチにユキトも集まってシルヴィア・テルーノさんに地球案内をすることになった。

 地球案内と言っても学園寮周辺とセンターターミナルから日帰りできるエリアのみだ。


 俺にフェイだけでなく俺の妹サヨコも同行させて、学園の最寄り駅ホープバレー駅に来ていた。


「しっかし、フェイ。いくらシルヴィアさんの為にこの辺のみと言え地球見学にお前も付き合わなくてもいいと思うのだが?彼女だってここに来るのにそれなりに衣服は用意しているはずだよ。」


 フェイ:「何言っているのよ、マサ君。地球案内するにしても、今後街を歩くにしても、やっぱり女の子なんだから、その土地にあった洋服もそろえないと行けないと思うし、それに女の子の服はマサ君じゃ見繕えないでしょ?」


「それは確かにそうだけど、フェイありがとうな。家の妹外に連れ出してくれる切掛けをくれて。」


 サヨコ:「ちょっと兄さんそれじゃ私が引きこもりみたいに聞こえるけど?」


「そうは言って無いけど、大丈夫なのか?ここにもう一人男子が来るけど・・・」


 そう言った矢先に男が来ると思うと俺の後ろに隠れた。


 サヨコ:「・・・・・お、男の人は・・・・・お兄ちゃんとお父さん以外苦手。」


 休日という事も有ってさすがに学園の制服ではなく、フェイの格好はギンガムチェックワンピースに明るめのハイブーツを着こなしている。

 サヨコの格好は着物に似せて作られた水玉ジャケットと膝下まで隠れたセミロングスカートにショートブーツである。

 俺達のやりとりをしている時に駅からカナさんにユキトが降りてきた。


 カナさんはキャミソールの上にスプリングパーカーをはおり、膝丈当たりまであるキュロットスカートで足下はヒールインシューズを履いている。

 ユキトの格好は、お前何時の時代の人間だ!と言わんばかりに、ベレー帽にベストと真っ白のワイシャツに、7分丈ズボンと白い靴下に革靴と茶色ベースの黒チェック柄の中世イングランド風のクラシカル衣装でまとめてきた。

 俺の格好?あえて言うなら、至って普通の無地の紺色Tシャツにデニム地でできたベストにカーゴパンツに赤一色のスニーカーだ。


 カナエ:「やっほー、フェイちゃん、マサキ君来たよ。」


 ユキト:「マサキ君、フェイさん。おまたせしました。」


「それほど待ってないよ。あとはシルヴィアさんの到着待ちだね。」


 ユキト:「あれ?マサキ君。センイチ君は?」


「あいつなら家の道場で門下生と稽古をするからパスって、昨日夜にメールが来たよ。」


 ユキトの頭の上に???が浮かんでいるので俺が


「通信端末みてないのか?」


 と言われて、ユキトは自分の通信端末を慌ててみたら未読メールが2件ありそれを見たら1件はただの企業メールマガジンだが、もう1件の方はこう書いてあった。

(前略。ユキト殿、マサキ殿、カナエ殿、昨日のシルヴィア嬢を連れ街の案内する件につきて某、家の門下生達に稽古を急遽賜らなくてはならぬ事情故、明日の案内には不参加致す。某、急な事につき日を改めて埋め合わせることで、これにて。)と書いてあった。


 ユキト:「センイチ君らしいメールだね。ところで、マサキ君の後ろにいるレディーは妹さん?」


 俺の後ろに隠れているサヨコを見てそう言った。


「そうなんだけど、俺と父さん以外の男は苦手なんだ。ほらサヨコ。俺の友達に自己紹介ぐらいしなさいな。」


 サヨコ:「で、でもぉ・・・男の人だもん。」


「大丈夫だ。もう一人は俺たちと同じバーシスト星人のハーフの女性だから、彼女には挨拶出来るよね?」


 サヨコ:「う、うんそれなら。」


 サヨコは俺から隠れるのを止めて顔を出してユキトがいて少々上がり気味だが自己紹介を始めた。


 サヨコ:「は、初めまして。さ、サヨコ・ゴトウです。あ、兄がお世話になっています。よろしくおねがいしましゅ。」


 最後の肝心なところで甘噛みし様子を見たら顔が真っ赤になっていた。

 本当ならユキトに挨拶出来ただけでも上出来なのだから俺が良く出来たねと褒めて上げようと思ったら、カナエさんがいきなり俺を押しのけてサヨコに思いっきり抱きついてきたのだ。


「おわっ!か、カナさんいきなり何を!?」


 カナエ:「この子、なんて、なんて、かわいいのぉぉ!!お姉さんが抱きしめて上げる。」


 サヨコ:「きゃー!!お、お兄ちゃん助けてぇぇぇぇぇぇぇ。」


 女の子同士の(一方的に抱きつかれている)ハグは絵になるけどこのまま続けていると、サヨコが自宅に帰った後で俺を罵声と打撃のラッシュコンボで死ねる自信があるため


「カナさん。確かに俺の可愛い妹だけど、このまま兄としてサヨコを人間恐怖症にしたくないからこの辺で離れてあげてね。」


 と、やんわり引き離すしか出来なかったけどすぐに離れてくれた。


 カナエ:「ぶー。もう少し抱きついて居たかったのに、でもご免なさいあまりにもサヨコちゃんが可愛いかったのでつい。」おほんと咳払いをして

「お見苦しい所見せたわね。あたいはカナエ・ヒノムラ。キミ達兄妹と同じバーシストと地球のハーフよ。以後よろしくね。」


 ユキト:「僕はユキト・フォールダート生粋の地球人だよ。よろしくね。」


 ユキトが挨拶をすると今度は俺の後ろに隠れた。


「おいおいサヨコぉ。おまえいい加減に俺に隠れるくせを直して、男子と仲良くしようよ。」


 そうこう言っていると学園の寮方面から男女が歩いてきた。

 近づいて来た男女共にエルフ耳で有ったので恐らくベルアット星人だ。男は地球の燕尾服だが、もう1人の女性はシルヴィアさんだ。

 彼女の身なりは白い日傘を持って、カーディガンやワンピース色は白だがあちらこちらに金や赤の波や渦と言った刺繍が服全体に縫われており、靴はヒールの低いパンプスで有った。

 しかしここにいる男女ともに近づいてくる彼女見て胸元を見ると彼女は、制服の上から見ても充分に巨乳だが、ワンピースの薄い生地で一層強調されたビッグメロンがあらわになった。フェイもカナさんも自分の胸元を見て二人揃って気が沈んでいるのを見てしまった。


 シルヴィー:「みなさんごきげんよう。わたくしに地球案内をするために集まっていただきありがとうございます。」


 ユキト:「シルヴィアさんおはよう。」


「おはようシルヴィアさん。」


 サヨコ:「うわっ!!すっごい、美人。」


「「・・・・くっ・・・・・」」


 シルヴィー:「マサキさん、ユキトさん、カナさんにフェイさん今日1日よろしくお願いしますわ。」


「ああ、よろしく。」


 ユキト:「こちらこそ、よろしくね。」


「「・・・・・・・」」


 シルヴィー:「マサキさん?そちらのバーシスト人のハーフ美少女は妹さん?」


「ああそうだけ・・・・」俺が妹を紹介しようと思ったらサヨコが割って入り

 サヨコ:「もー、やーだー、美少女だなんてお姉さん口がうまいのだから。兄がお世話になっています。妹のサヨコです。」

「・・・・割り込むなよ。」


 シルヴィー:「うふふ、いい妹さんね。あのー、ところでフェイさんとカナエさんは先ほどからお加減よろしいとは思えませんが何かありましたか?」


 フェイ:「(ぼそっ)ふっ、あれはただの脂肪の塊なのだから気にしちゃ駄目よ。胸が大きいぐらいじゃ女の価値は決まらないわ。僕は、確かに小さいけど・・・・・。」


 カナエ:「(小声かつバーシスト語)(気にしちゃ駄目だ。あたいはバーシストのハーフの中でも大きい方だし。地球人サイズなら充分大きいのだから。だけど・・・・・)」


「「(ぼそっ)あの大きさはあたい(ぼく)から見たら凶器ですよ。」」


 この二人はぼそっと聞こえないように喋っていたけど、二人の隣にいた俺からすれば丸聞こえで、シルヴィアさんにどう返答しようか躊躇していた。

 ちなみに家の家系は母を筆頭に姉もわりと大きいからの妹はまだ発育途中なので特に驚いて無かった。


「あー、こ、これは気にしなくていいよ。」としか俺は返せなかった。


 ユキト:「ところで、シルヴィアさんについてきたその人は執事?」


 シルヴィー:「イーガル。皆さんに挨拶を。」


 イーガル:「申し遅れました。私テルーノ家に執事として使えております、イーガル・ダイアンと申します。本日はお嬢様のお財布兼荷物持ちとして、ご学友の皆様と同行致しますのでお気になさらず街をお楽しみ下さい。」


 シルヴィアさんの執事イーガルさんが挨拶すると、脊髄反応よろしく。サヨコは俺を盾として後ろに隠れた。



 そのあと俺たちはまず、この地球で一番活気があり地球の流行を発信する街レイクスターシティーに向かうためにリニアレールに乗り込み電車内ではとりとめの無い話が続きレイクスターシティーの駅前に降りた後妹は目を輝かせていた。


 サヨコ:「わぁっ凄い。異星人がこんなにいる。」


 ユキト:「このレイクスターシティーは衣服の流行の最先端だけでなくてね、異星文化推進特区となっているの。地球人用の衣食住だけでなく交流のある異星人達の食文化も体験できるのだよ。」


 この異星文化推進特区のエリアはこの星の貨幣、円とアースダラーに対応しているだけでなくベルアット通貨のベイリー、母の故郷バーシストの通貨ダブセンズ等にも対応している事が多いのである。

 しかしいくらこの街が異星文化推進特区だからと言っても必ずしも対応していない店舗もあるのでそこはパンフを片手に、又は地域ガイドの案内にしたがって店を選んだ方が外れはない。


 フェイ:「さて、ここなら私達の服も当然として、ベルアット星人でも着られる服が有るから気にせず買い物も出来るわね。それじゃあの店に行こうか。」


 一同「「おーーー」」」


 シルヴィー:「はいっよろしくお願いします。」


 俺たちが向かったのはファストファッションの老舗ファションセンターとりむらである。このとりむらは西暦と呼ばれる時代から一般庶民に安い衣服を提供しており、地球のファストファッションを体験するには外してはいけないお店である。

 女性陣はシルヴィアさんに会う服を見繕ってはいるけど、どうも彼女に着られるトップスのサイズが無いようだ。

 そんな中フェイが彼女たちの輪から外れ俺の所に近づいて来た。


「どうした?フェイ。なんかすごい疲れた表情かおしているが。」


 フェイ:「マサ君、アレは僕が入り込んではいけない聖地サンクチュアリだったようだ。肩が凝るとかブラジャーが高いだの僕にとっては理解出来ないワードばっかり飛び交っていたから。」


 フェイは、昔ブラジャーのカップ数に関しては乙女の秘密とはぐらかされたが、サヨコの見立てでは、CかDは有ると言っているが聞く気にはなれない。があえて聞いてみることにしよう


「いやお前だってそれ相応に胸大きいだろ?いくつだよ?」


 フェイ:「あまりいいたくなかったけど、87のCよ。」


「充分大きいよ。」


 フェイ:「彼女たちと比較してソレ言える?」


 フェイはアッチで買い物をしているサヨコ、カナさん、シルヴィーさんの方に目線を送り俺もつられて彼女たちを見た


「すみません私が悪うございました。」


 どうやらボトムスはいいサイズの物は見つかるけどトップスが見つからないのでイーガルさんが店員さんを呼んで


 イーガル:「トップスのみベルアット星人にあう物が店頭にないので奥にないのでしょうか?」


 と確認したら


 とりむら店員:「ベルアット星人様の婦人服ですね。バックヤードの方を確認してまいります。少々お待ち下さい。」

 そういって店員さんはバックヤード側に消えていった。それからしばらくして


 とりむら店員:「申し訳ありません。現在当店ではベルアット星人様の婦人服トップス、当店では在庫切れでして。」

 と帰ってきた。それを聞いた執事のイーガルさんが近隣に(ベルアット星人)婦人服専門店は無いのかと問い合わせたら


 とりむら店員:「この近くにトータルコーディネートをしている総合婦人服店BANTORLと言うお店がベルアット星のご婦人御用達のお店がありますよ。ここよりは値ははりますが確実にお買い上げになれますよ。ご不便をおかけして申し訳ありませんでした。」


 イーガル:「申し訳ありませんお嬢様。こちらのお店ではベルアット星人の婦人服のトップスは在庫切れと店員さんに確認できました。」


 シルヴィー::「仕方ありませんわ。ではトップスはここでは諦めてボトムスや小物類を買いましょう。」


 店員さんが勧めてくれたお店に行く前にここで見繕ったボトムス数点だけはお買い上げし、総合婦人服店BANTORLに向かった。


 総合婦人服店BANTORLに到着したら男の俺達(ユキトと俺)が入っていい物か逡巡していると

 シルヴィー:「マサキさんにユキトさん。こちらのお店には入らないのですか?」


 ユキト:「こういったお店には彼氏彼女なら入りやすいけどそうじゃない関係の僕たちが入って良い物かと思う。」


「右に同じ」


 シルヴィー:「そんなことわたくし気にはしませんから一緒に入って下さい。」


 シルヴィアさんが俺の手を引っ張り半ば強引に入店されられた。それにつられユキトも入った。

 ボトムスは普通に地球人でも大きめサイズの3Lまで揃っているけど、トップスの殆どが腰回りの布は普通なのに胸部の布が極端に多い地球人の一般婦人服の3LサイズのTシャツや伸縮性のあるリブ生地ぐらいならいいのだが、女性用下着のコーナーを見たらとんでもない光景を目にした。それはブラカップが最も小さいカップでDであり最大でLまで揃えている。

 元々ベルアットの成人男性は平均身長が地球人より少し高いぐらいでさほど変わらないが、ベルアットの成人女性の平均身長は同じくらいだが胸囲が異常とも言えるほど大きいのである。ちなみに、地球人でも巨乳に値するDやEカップサイズはベルアット星人では貧乳に属する爆乳一族である。


 この店に来てフェイは完全に意気消沈していた。フェイのような地球人でも平均的な胸で、この店は気分を沈めるには充分なブラがおいてあるみたいだ、俺はあまり凝視出来ないけど。


 服も買い終えて丁度お昼になったので近くショッピングモールにあるフードコートで食事する事にして俺は皆に


「あ、そうだ。何食べてもいいけど加工品、生を問わずトマトの入った物だけは選ばないでね。」


 ユキト:「どうゆうこと?」


 カナエ:「あたいにもさっぱり。」


 ユキトとカナさんは全くわからないって顔をしていたが、ベルアット星人の2人は少し驚いた顔をした後にシルヴィアさんが


 シルヴィー:「マサキさん、わたくし達ベルアット星人にとってトマトは死に至る劇薬だと言うとこをご存じだったのですか?」


 サヨコ:「はいはい。わたしも知っていたよ。」


「これは母さんから聞いた話だけど、ベルアット星人には地球人、地球出身のテラフォーミング惑星の出身者や俺たちのようなテラフォーミングの惑星と地球人のハーフには全く問題ないけど、トマトに含まれるリコピンが体内の機能を著しく低下させるだけでなく、筋弛緩作用をもたらすらしい。ちなみに致死量としては普通サイズトマト1個でベルアット星人1人毒殺できるから食べさせないでね。」


 ユキトやカナさんがへぇだの、ほうほうと相づちをうっているがそのまま続けて


「ここからはマナーになるけど、ベルアット星人達に食べさせるのは当然として、その席に同伴しているメンバーも食べるにはベルアットのお作法によると良くないんだ。」


 更に、無知だった故に禁固刑になったトマト農家の話をした。内容としてはベルアット星にトマトを直に作るために移住した農家の人が大量に劇薬を生成していた大量殺人未遂で逮捕され裁判で禁固32年恩赦、保釈無しの厳しい刑が執行された。


 お昼は各員がトマトの入っていない食べ物を選び出し、俺は牛丼大盛り豚汁セットを、ユキトは天かすうどん天丼付き、カナさんはフィッシュバーガーセットナゲット付き、サヨコとシルヴィアさんはチキンプレートセットをサヨコはライスをシルヴィアさんはパンズをそれぞれ選んで昼食にした。イーガルさんも同時に食べる事を許されたので、彼は麦飯とろろ定食を選び器用に箸を巧に使って刺身を簡単に食べていた。


「イーガルさんって、箸の使い方うまいですね。」


 イーガル:「地球のニッポンにはこんな言葉があります。(郷に入っては郷に従う)と、それに合わせてその国の食事の仕方を学びお嬢様にレクチャーするのも私の仕事ですので。」

 なるほどと思った。


 昼食が終わりそれぞれの住んでいる所に帰って行くのは良かったけど、レイクスターシティーしか案内していないのを帰ってきて思い出した。


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