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38.メイパイヤット

 8つのポーズのトレーニングを一通り終えたニールは、いよいよ今までの8つのポーズを全て組み合わせた連続テクニックのトレーニングとしてカリキュラムに設定されている「メイパイヤット」を行う。

 このメイパイヤットはどのポーズからどのポーズに繋げる……と言うのでは無く、自分である程度このポーズからこのポーズへ……と言う様に、ある程度自由に自分で連携技を考えてその通りに動く。

 そして、このメイパイヤットの中では8つの動物のポーズ以外にも色々なキック技があったり、相手の後ろに回り込む為のスライドテクニックのトレーニングもしたりする。

 基本的には今までニールがやっていた動物のポーズが全ての基本になるので、その繰り返しのトレーニングと思えば良い。


 しかし、最初はまずどのメイパイヤットでも共通の動きをしなければならない。

 まずは象のポーズを最初に行い、次に平泳ぎの形で腕を動かしてから手を脇腹に両方当てると同時に象の連続ポーズのトレーニングと同じ様にして右足に向かって左足を閉じ、左足を斜め前に出す。

 だがここから少し違い、そこから右足を斜め前に出す。

 腕はこの時に右腕を上、左腕を下にして自分の前に突き出し、身体の重心を少し下げて下半身はライオンのポーズの足になる。目線はこの時には真っすぐ前を見て、肩も真っすぐに保つ。

 そこから馬のポーズや象のポーズで後ろにバックするのと同じで、左手を右肩に当てて右手を頭の上に通すと同時に右足を左足にくっつける形で下がる。

 今度は素早く右足を斜め後ろに下げて、左足を右足にくっつけて行く形で足を閉じ、少しだけ左足が右足よりも前に出ている状態にしておく。


 ここで後ろに戻って来た時に、馬のポーズと同じで右手を後ろに押している状態になっている筈なので、次は両腕を上げて一旦ニワトリのポーズのキックと同じ様に左足でキック。

 そしてもう1度象のポーズの歩幅で元の位置に戻る。

 この時に注意するべきなのが、足を開く時に絶対に「最初の象のポーズの時の歩幅と同じにしておく」事だ。

 そうする事でポーズが安定するし、自分の足の広さが今どの位なのかを徐々に見なくても意識出来る様になる。

 そして腕は開いたままのポーズで、象のポーズと同じ動きで頭から下に身体を下げて背中をストレッチしながら下半身で踏ん張り、右の肘を折り曲げて指を右肩につける位まで近付け、左腕は前に突き出す。

 実はこのポーズは左手こそ今は前に伸ばしているものの、対人戦においては左腕で相手の頭を抱え込み、右肘を前に突き出す形で思いっ切り相手の顔面にエルボーでアタックするポーズなのだ。


 次はもう一度平泳ぎのポーズからこっちに戻って来る一連の動きを再びやり、今度はガードの腕のポーズでニワトリポーズのキック。

 そこからニワトリのキックのコンビネーションで良く用いられるジャンプで前方に飛び、着地した所で両腕をクロスさせて自分の耳をまたガードしながら、左足を前に出す形のライオンのポーズだ。

 ライオンのポーズが出来たら右足で前に1歩小さく歩き、次に左足を前に大きく出して馬のポーズに持ち込む。

 そのまま頭の上に右手を滑らせつつ後ろに押して起き上がり、両腕を上げて前にストレートキック。

 この時にストレートキックを繰り返すのか、ストレートキックからターンしてキックするか、ストレートキックをして座るのかと言うのは自分がやりたい様にして考えて実行する。


 そうしてストレートキックのコンビネーションから、今度は腕をガードのポーズにしつつ左足で膝蹴り。

 この時につま先を地面の方に真っすぐ向ける事で、足の甲をストレッチ出来る。

 そこから駆け足で前を向いたまま後ろへと下がり、右足を上に上げて大きく回して開きつつ身体を横に向け、頭の上から右手を通して後ろに押しつつ右足で思いっ切り地面を踏み、左足を上げて素早くジャンプしてキック。

 このジャンプの時はキックしながらジャンプするのではなく、まずは「ジャンプ」。

 そこから「ジャンプの頂点」で「足を上に伸ばして」キックをする事でより高い位置目掛けてのキックが可能だ。

 そしてジャンプして着地をしたら、まずはゆっくりで良いので再びクロスさせた両腕と両手で耳を守って頭をガードし、右足を伸ばして馬のポーズに繋げる。


 馬のポーズを行ったらここからイノシシのポーズに移行する事も出来るし、一旦起き上がって再びニワトリポーズからキックをする事も出来る。

 更には足の位置はそのままで、後ろに起き上がって上半身を反らせて背中から腰をストレッチつつ、両手を思いっ切り平泳ぎの要領で広げる。

 そこから最初にやった相手の後ろに回り込む動きと同じ様な感じで、今度は重ねた両腕の手を握り、右足を前に大きく出しつつ起こした上半身を前に突き出せば、両手を使ったダブルのパンチが可能になる。

 一連の動きで、まずは相手にジャンプしながらのキックをお見舞い。

 そこから馬のポーズに持ち込んで相手の攻撃を回避し、回避した所で上半身を一旦後ろに反らす事で勢いをつけ、ダブルのパンチを相手のがら空きの腹やみぞおちに叩き込むコンビネーションテクニックのトレーニングにもなる。

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