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第二話~色々あったけど俺は元気です。~

どもども、海風です。サボりがちな海風です。・・・すいません。(;´・ω・)

今回の、主人公はちょっと影薄い気がします。作者のせいなんですけどね。(苦笑)

頑張ってこれからも書いていきますので、応援お願いします!!

 あれから一夜明けた。窓の外を見ると清々しい朝だ。とりあえず『無限収納クローゼット』の中に入っているスマホを取り出す。電源をつけると、待ち受けに『07:22』と表示されている。まぁ、相変わらず圏外なんだが。大きな欠伸あくびをしたあと、グッーと伸びをした。

「んーっ!あぁ。よく寝た。」

昨日寝たのが何時かわからないが、ちょっと遅い時間辺りに寝たのだろう。あのエーベルの事もあるし。ベッドから降り、窓に近づき窓を開けた。少し寒い風が入ってきて、少し頭が冴えた気がする。するとドアから二回ノックをする音が聞こえてきた。スマホを『無限収納』に入れ返事をする。

「どうぞ。」

ノックの主はアレックスさんだった。恐らく寝てないのだろうが、昨日さくじつ通りの雰囲気で挨拶をする。

「やぁ、おはようよく眠れたかい?」

「ええ、なんとか。疲れていたのかすぐに寝てしまったようです。アレックスさんは体調の方は大丈夫ですか?」

「ああ。昨日も言ったが冒険者をしてた頃は三日三晩寝ないでクエストをしていたからな。特に問題は無い。それよりもヤクモ。君は大丈夫なのかい?武術をしたこともない君がいきなり大物エーベルに勝てるなんて。」

「ええ、なんか夢みたいです。でも、これは相手が俺をあなどっていたから勝てた。いわゆる奇跡ってやつですよ。」

「そうか。それとヤクモ。もう少しでギルドの人達が来ると思うから、朝食でも食べるといい。」

「何から何まですいません。」

 ニコッと軽い笑みを浮かべてアレックスさんは部屋を出て行った。『気にするな』って事だと思う。取り敢えずの身だしなみを直し、アレックスさんの後を追うように部屋を出た。

 部屋を出て食堂に向かう。すると目の前からアンジェラさんが見えた。

「あら、おはよう。よく眠れたかい?あんなことがあった夜だからね、ぐっすり寝ないと毒だよ?」

「ありがとうございます。ベッドがいいお陰でよく眠れました。」

「はっはっは!そうかい!あっちが食堂だから早く食べといで!」

「ありがとうございます。それでは失礼します。」

 ニコニコと、アンジェラさんは見送ってくれた。宿の食堂につくととてもいい匂いが漂ってきた。食堂にはまばらに人がいた。すると奥から一人の少女がこちらに来た。

「いらっしゃい!もしかして、ヤクモさん?」

「え、ええ。そうですけど。どうかしました?」

「お父さーーーん!!ヤクモさんが来たよーーー!!」

 食堂いっぱいに広がる大きな声で『お父さん』を呼んでいた。近くに居た俺は耳がキーンとなってしまった。バーンさんみたいな娘だな。すると奥からコック帽を被ったいかついおじさんが現れた。腕捲うでまくりをしておりがっつり見える太い腕からは沢山の傷跡が見られた。本能でわかった、下手なこと言ったら昼食は俺の肉がでる、と。

「お父さん!!このかたが昨日言ってたヤクモさんだよ!」

「はじめまして、八雲正義といいます。昨日からこちらの方でお世話になっております。よろしくお願いいたします。」

「あらー!そんなに固くならなくてもいいのよー!!あなたがヤクモちゃんね。カワイイ顔してるわね~。」

 聞き間違いだろうか今、人を何人も○してますよ風の人からオネェ口調が出てる気がする。うんきっとあれだ。幻聴だ、怖いから俺がきっと幻聴を作ったのかもしれない。

「お父さん。とびっきりの美味しい朝ごはんお願いね!」

「ええ!腕によりをかけるわ!!ヤクモちゃんも待っててね!」

 うん。幻聴ちゃう。正常ですわ。あれはやばいって、色々精神的にくるよ!しかも振り返り様にウインクしてきた。まだ、高い声ならいいけどめっちゃハスキーボイスのオネェ口調とは。もう色々とお腹一杯です。

「ほらほらー、ヤクモさん!席に座って座って~。あ、そうそう。自己紹介がまだでしたね!私はここの看板娘のミシェルっていいます。お父さんはここのシェフのオゥネェイって言います。父母ふぼ共々お願いします。」

 うん。礼儀正しい娘だなぁ。お父さんの名前で嘔吐おうとしそうだよ。

 しばらくするとオゥネェイさんが、料理を運んできた。テーブルの上には黄色いスープ、焼きたてのパン。それに熱々のステーキが置かれた。朝から重くない?

「ヤクモちゃ~ん。おかわり沢山あるから、たーんとお・食・べ。」

「あい、頂きます。」

 と、取り敢えずスープからいただくことにした。一口飲むと口の中にほっこりとした甘味を感た。これ、南瓜かぼちゃのポタージュかな?次にパンを手に取る。外見はこっちの世界にあるロールパンに似ている。口に運ぶと、ふわふわの食感かと思いきや、パンの外側はパリパリとしており中のふわふわとした食感とベストマッチしている。次にステーキだ。ナイフを使い肉を切ると肉汁がこれでもかと溢れてくる(ような気がする)。一口大に切って口に運ぶ。すると口の中に肉汁の洪水が起こった。しかも、味もこってりしてなくすごく食べやすい!やべぇ、あの人見た目と名前はものすごく特殊だけど、料理の腕は一流だ。

 その後、パンを二つとスープを三杯おかわりし、食事を終えた。

「どうでしたか、ヤクモさん。お父さんの料理は?」

「ものすごく美味しかったよ。特にあのパン。」

 フフン。と得意とくいげな表情をするいわゆるドヤ顔である。

「お父さんは見た目はあれだけどものすごく料理が上手なの!国王様にも料理を作ったことがあるんだから!!」

 見た目じゃなくて口調があれな気もするが、まぁ無視しよう。そういえば、近くにアレックスさん達がいないな、どうしたんだろうか。

キョロキョロと辺りを見回した。

「なぁ、ミシェルちゃんアレックスさんがこっちに来たと思うんだけど知らない?」

「アレックスさん?お店じゃないかな?ねぇねぇヤクモさんは結婚してるの?」

「ブフォ!!!」

 いきなり何て事を聞いてくるんだ、この娘は。おもいっきり飲んでいた水が食道に入ったじゃないか。しかも吹いたからミシェルちゃん、自分に掛かってるじゃん。

「もぉー、ヤクモさん!なにするんですか!服がびしょびしょに濡れちゃったじゃない!」

「ごめん、ごめん。結婚してるかなんて質問してくるとは思わなくて、ハハハ。」

「むぅー。まぁ、変な質問した私が悪いわけですし、今回は無かったことにしますね。」

 うん、君が悪いんだけどね。と、のどまで出掛かった言葉を飲み込んだ。すると後ろからアンジェラさんがやって来て、ミシェルちゃんの頭をひっぱたいた。

「何してるんだい!もう!ほら他にもお客さん来てるんだよ!注文とってきな!」

「お、お母さん。ちょっと待ってよ!服着替えてくる!」

 ドタドタと駆け足で二階に登って行った。胸、ちょっとだけ透けてたな。眼福眼福。

「ちょいとあんた、これからアレックスの所に行くんだろ?早く行きな。だいぶ前にここから出たんだから。」

「は、はい。ありがとうございます。あ、それと、ご馳走様でしたって、旦那さんと、ミシェルちゃんに伝えておいて下さい。」

 テーブルを立ち軽く頭を下げ、その場を後にし、外へ向かう。

「ふふっ。わかったよ。伝えておく。それと。」

「はい?」

 と、何故か引き留められた。アレックスさん、まだ待ってくれているだろうか。

「ミシェルが欲しけりゃ、うちの旦那にこぶしのみで挑んで引き分け以上にすることが条件だよ。」

 おい、無理があるだろう。あの人に勝てる未来が見えない。鑑定しとけばよかったなぁ。

 苦笑いしながらスリープジュエルを後にし、アレックスさんの所に向かう。朝方だが、にぎわっている。すぐ近くなのでジャックポッドの扉をあける。するとアレックスさんが出迎えてくれた。

「やぁ、二度目だかおはよう。オゥネェイの飯は美味うまかっただろう?」

「ええ。かなり。見た目と名前と口調があれでしたけど。」

「ハハハ。まぁ、私もあれを最初見たときは毒でも盛られるのではないかとヒヤヒヤしたが、味も一級品質だよ。」

「味"も"?味もってことは他にも何か一級なんですか?」

「ああ。彼はな・・・。」

「兄ちゃん。そろそろギルドの人が来る時間じゃないか?」

 バーンさんが、ひょっこりと顔を出した。そういえばバーンさんも、寝ずにエーベルを見ててくれたんだっけ。

「ん?お!ヤクモじゃねぇか!おはようさん。」

「おはようございます。バーンさん。エーベルの見張りご苦労様です。」

「いいってことよ!それより、ちょっと後で話がある。いいか?」

「はぁ。わかりました。」

 話とは一体。ま、まさか!エーベルの賞金が入ったら『見張りしてたんだ。ちょっとはくれてもいいよなぁ?』とか言うんじゃないだろうか。どうしようと、青ざめた顔してると。

「ご、誤解ごかいすんじゃねぇよ!お前の装備を整えるから後で来いって事!」

 と説明をしてくれた。ビックリした。すると、外からガッシャガッシャと鉄の音がする。何事かと思い外をみると、鎧を着た人、数人が馬車と共に現れた。馬車はほぼ村の中央辺りで止まった。

「お?来たようだな。さぁ、ヤクモいくぞ。」

 と有無を言わぬままアレックスさんに引っ張られていく。そのまま、馬車の横まで連れてこられる。よくみると、馬車は長く、まるでリムジンかと言うほどの長さである。

「これが、出張式ギルド馬車だ。色々と便利だぞ。」

 と、説明をしてくれる。すると、横側が上下に開いた。上はそのまま日除け見たくなり下は階段状になっている。まるで移動販売の車みたいだなぁと思っていると、女性が現れ札をだした。『受付』だそうだ。他にも『登録』、『買い取り』など、書かれている。アレックスさんがまっすぐに受付に向かった。受付の女性はベレー帽を被り、黒い髪を一本の三つ編みにしている。胸元には羽らしき物が4つある。近づくとこちらに顔を上げ。

「なに?」

 と非常に短いファーストコンタクトをする。いくらなんでも短くない?昔、友人と行ったメイド喫茶でも『いらっしゃいませ、ご主人様。』とやる気のない声だけど言われたぞ。やる気のない声だったけど。しかもため息ついてたし。あれ、目から水が。

「やぁ、リカ君。クラインは元気かい?」

「アレックス。元気よ。で?何か用事かしら?」

「うむ。実は賞金首を捕まえてな。名前はエーベルだ。」

「エーベルね。Bクラスの賞金首ね。今からいくわ。」

 パタン、と受付の札を倒し奥に移動する。アレックスさんも、俺の肩に手を乗せて『いこうか』とサインを受け取りうなづく。

すると、すぐに受付のリカさんも、合流し店に入っていく。

「こっちだ。」

 と、アレックスさんが地下に繋がる階段を指す。一緒に降りていくとそこには鎖に繋がれたエーベルと、見張りをしているバーンさんの姿があった。

「ご苦労、バーン。」

「お?兄ちゃん、とリカさんも来たか。」

「ええ。それと、気になってたんだけど。」

 リカさんがこちらを向く。そして人差し指をこちらに向ける。

「何?この人。侵入者?」

「違う、違う。この子がエーベルを捕まえたんだ。」

「そうですよ、リカさん。このヤクモがエーベルを捕まえたんですよ。いやー、最初は俺も、ムグッ!!」

「そう。」

 とバーンさんのあごを手のひらで押し上げ、短い返事をした。まじまじと俺を見るリカさん。なんかくさいな。

「まぁ、奇跡にせよ、実力にせよ捕まえたことには代わりないわね。後で賞金を渡します。馬車に来るように、いいわね?」

 コクンと頷くなんだか、話し出せない空気になってしまったなぁ。

続いてリカさんはエーベルを見る。すると、手のひらを向けて目を閉じた。

「ヤクモ見とくと良い、このギルドのサブマスターの実力をな。」

「ほぇ?」

 なんとも間抜まぬけな声をだしてしまった。というよりあの人サブマスなんだ。大丈夫なのかよ出張してきて。

「『天の裁き』。」

 そうつぶやいただけなはずだが手のひらから糸状の『何か』がエーベルの手に巻き付く。すると、その中の何本かがリカさんに飛んでいった。なんだろ、あれ。

「判決よ。鉱山で強制労働よ。しかも800年ね。」

 800年て、人の寿命よりも長いじゃねぇか。どこぞの店長じゃねぇか。いや、あっちの方がもっと長かったな。確か1000年越えてたっけな。

「な、なんだと!?ふざけんじゃねぇ!!そこのガキがいなけりゃなぁ!俺はこんな傷を負うことは無かったんだ!!あのガキを殺人未遂で捕まえやがれ!!」

 ぎゃんぎゃんと吠えやがるので、ちょっとイラッときたので反撃はんげきを行う。

「うるせぇよ、おっさん。あんだが殺した村の人達は無慈悲にもあんたに殺されていったんだ。てめぇにあーだこーだ言われる筋合いはねぇんだよ!」

半身になり左腕を肩まで上げてひじを少し曲げる。そして、親指を立て、人差し指をエーベルに向ける。顔を伏せ。

「さぁ、お前の罪を。」

顔を相手に向け。

「数えろ。」

某探偵ライダーの決めポーズ&決め台詞である。

「・・・あー。彼がやったことは正当防衛だ。お前がおそわなければそんな傷を負うことは無かっただろうな。」

 アレックスさんも、困惑している様子である。かっこいいと思ったんだけどな。リカさんは冷たい眼差まなざしでこちらを向いており、ため息をついていた。

「一応、あなたの証言も必要だから後で馬車には来てもらうわよ。そこで、賞金は渡すわ。」

「あ、はい。」

 世間は冷たい。異世界に来て学んだことである。リカさんは片手でエーベルの襟首えりくびを掴み、立たせる。やや反抗的なエーベルだが、拘束されているせいかもしくは体力の低下でか弱々しい。ほどなくして膝から崩れた。すると短くため息をついたリカさんがそのままズルズルとエーベルを引っ張って行った。あの人どこにあんな力があるんだろう。地下の階段を上り、店を出ると村人が集まっていた。皆一斉にこっちを見ている。いや、的確にはエーベルを睨んでいる。皆、手に石を持っており明らかな殺意というものが読み取れる。

「あなた達。そこを退()きなさい。彼にはふさわしい罰を与えます。」

「ふ、ふざけないでおくれよ!!私はそいつに息子を殺されたのよ!?今、ここで殺さないと私は!私は!!」

 そう言い放ったおばさんは両目に涙を()めていた。すると、リカさんがおばさんの方を向いた。

「あなたの気持ちはわかるわ、でもね。ここでこいつを殺すとあなたもこいつと同じになるのよ?それで良いのかしらね。息子さんは。」

 そこにアレックスさんがリカさんの肩に手をおいて制止する。

「リカ君。その辺でいいだろう。すまないなアマンダ。でも、約束しよう。こいつには最もふさわしい罰を与える。それに少しだけだと思うが、そこにいるヤクモが仇はとってくれたさ。」

 ワァオ。さすが紳士っぽい服を着てるだけはあるな。あっさりとエーベルの殺意の視線から俺への感謝の視線に変えやがった。アレックスさん恐ろしい人!!

 こちらをチラッと見たリカさんはそのままエーベルをまた、ズルズルと引っ張って行った。その後、皆に感謝されながら出張式のギルドに向かった。ギルドの裏側に案内され、ドアの前に案内された。すると奥から帽子に羽を一枚だけつけて、背中にかごを背負っている女性が向かってきた。

「お帰りなさい!リカさん!依頼状貼っておきましたよ!」

「ただいま、マリア。それとすぐにギルドに戻るわよ。」

「えー!?どうしてです?依頼が無いからですか?」

「違うわ。こいつをこの子が捕まえたから、賞金やらなんやらの手続きが必要なのよ。」

「この子?」

 マリアと呼ばれた女性は、リカさんから目線を外しこっちを向いた。アレックスさんと俺を交互に見比べる。

「こっちの頼りない方ですか?」

 おい、ストレートに言うな傷つくだろうが。それと、指を指すな。もう少し言い方ってものがあるだろうに。

「そうよ。」

 あんたもかーーーーーーーい!!!もうやだこのギルド。エーベル捕まえてもいいことあまり無いじゃん。

「ちなみに誰を捕まえたんですか?ランクD辺りですか?」

「ランクBのエーベルよ。」

「・・・は?そんな馬鹿な。」

 クイッと顎で『あれ』と指示をする。アリアがそれを見ると目を丸くした。そして今度はエーベルと俺の顔を交互に見初めた。そしてフッと笑うと。

「リカさんでも冗談言うんですね。」

「本当よ。」

「んじゃ夢ですね!」

「現実よ。」

「・・・えーっと誰でしたっけ?」

「八雲です。八雲正義。」

「えー。この度は誠に申し訳ありませんでした!!」

 おお、きれいな90度直角謝罪。まぁ、勘違いするわな。実際に頼りないわけだしね。

だが、許さん。

俺は内心怒りながらも笑顔で言葉を選びながら答えた。

「気にはしませんが、次は気をつけて下さいね。」

「ううっ。はい。」

 マリアが、しょんぼりしているのを横目にリカさんの方を向く。

「すいませんが、このあとはバーンさんやアレックスさんとダンジョンに行く約束をしてますので、余りにも遠い所はちょっと。」

「・・・そう。ならこちらで金貨10枚支払います。残りは王都に来た時に渡すわ。ちなみに手数料は頂くわよ。」

「わかりました。ちなみに エーベルの懸賞金っていくらなんですか?」

「金貨300枚よ。10枚は渡すから残りはギルドで預かります。手数料として金貨3枚ほど頂くわ。なにか質問あるかしら?」

「いえ、ありません。」

 つまり、残りは金貨287枚か。一枚日本円にしたらいくらなんだろうか。

「そう。ちょっと待ってなさい。ギルドでの預り証と、金貨を持ってくるわ。」

 スタスタとエーベルと外に出ていった。あいつもう喋れないぐらいぐったりしてたな。大丈夫かな?

「そうだ、ヤクモ。装備の件だが、なにぶん籠手にはめられた剣など、初めて見たものだからダンジョンは昼食を取ってから向かおうと思う。その間に君の装備を見せてほしいのだがいいだろうか?」

「わかりました。それと、金貨300枚ってどれくらいすごいんですか?」

「・・・君はどんな田舎からでてきたんだい?まぁいい、そこら辺も詳しく話そう。オゥネェイの所でな。」

「わかりました。ところで、どこで冒険者登録すればいいんですか?」

 するとリカさんが布の袋を手に持って帰ってきた。こっちに来て俺に袋を手渡す。振り返った時に短くため息をついた。どんだけため息ついてんだろこの人。リカさんに今さっきの話でもしてみるか。

「あのー、リカさん。冒険者登録ってどこでするんですか?」

「冒険者登録・・・ね。マリア、冒険者登録してあげなさい。登録料は、銀貨5枚よ。マリアあっちで登録お願いね。」

「はーい、リカさん。では、ヤクモさんこちらへ。」

「オゥネェイのとこで待ってるから、行っておいで。」

「わかりました。」

 マリアの後についていくと、少し小さな部屋に通された。すると、マリアがゴソゴソと奥の棚からドリルみたいなものと紙みたいなもの(この時代では羊皮紙だろうか。)を持ってきて紙の上にドリルを置いた。

はっははぁーん。読めたぞこれに血を流せってことだな?異世界系は結構読んでるからすぐにわかったぜ!俺でなくちゃ見逃しちゃうね☆

「ではこの紙に、名前と年齢、性別を書いて下さい。あ、あと、信仰している神様も書いて下さい。空白でも構いません。」

 ふむふむ。八雲 正義っと、年齢22。性別は男っと。こんな感じだろうか。神から貰った異世界言語なんちゃらでどうにかできるのだろうか。あとは、信仰している神か・・・空白でもいいけど、どうせなら駄神ブレイドの名前でも書いておこうかな。こんなもんだろうか。あとはあのドリルか・・・。一滴でいいと思うが果たして。するとマリアがドリルをどけて紙に目を通す。

「ふむふむ。わかりました。すぐに魔力水晶持ってきますね!」

「え?魔力水晶?血じゃないの?」

「昔は血液だったんですが、それよりも個々で違う魔力の方が信頼性が高いと判断されまして、今は魔力水晶こっちの方が主流ですね。血液登録は、古臭いギルド、もしくは魔力を持たない人しかないですよ?」

「えっ?じゃあこれは?」

 と、ドリルらしきものをゆびさす。何なのこれ。

「あぁ、それは、ただのおもしです。ちょうどいいのがなくてまぁ重いしいいかなって。テヘッ☆」

 重しかーーーーーーい!!って待て待てーーーーい!!!、俺の名探偵並みの推理は?思いっきって『はっははぁーん』とか思ってしまった自分がとても恥ずかしい。あと『重いしいいかな』じゃないよ。でもこの文鎮ぶんちん欲しいなぁ。ドリルはおとこの魂って誰かが言ってたな。あとでリカさんに頼んでみようかな。

「お待たせしました~。魔力水晶です。これに魔力を注いで下さい。」

 座布団みたいなものに水晶が置かれている。魔力って言ったって、出し方分かんないから漫画の中であったやり方でいいかな。そう思い、水晶の上に右手をかざすと水晶が光だした。おい、まだ魔力のまの字すらだしてねぇぞ!?そのまま光は収まっていき、水晶の上にカードが出ていた。まるでタイムカードを切るかのごとく。はぁ~終わった終わった~ってか!バカ野郎!と、脳内茶番は終わらせてカードを抜き取ってみる。するとさっき書いた通りの文字がカードに写し出されていた。一部を除いて。

「あの~マリアさん?何故なぜに信仰している神のところ空白なの?」

「何故ってブレイドなんて神いませんよ?頭大丈夫ですか?」

 こいつ、舌の根も乾かぬうちに!ここは我慢だ。が・ま・ん!!

「・・・そうですか。では空白でいいです。これで発行は終わりですか?」

「発行はこれで終わりです。確認だけしますのでリカさん呼んできますねー!」

 ドタドタと、足音を残し行ってしまった。リカさんがすれば良かったのでは?すると目の前にウィンドウが開かれ、メールのアイコンがでてきた。携帯かよ!いや、パソコンかと心の中でノリツッコミを行う。アイコンに触れると、駄神ブレイドからだった。内容は。

『異世界生活2日目ですが、トラブルとかに巻き込まれてませんか?まぁ、異世界に来てからのトラブルはあるあるですから、p(^-^)qガンバ♪』

 うるせぇ!元はお前のせいだろうが!!全く、こいつは自分が元凶げんきょうだってわかってんのか!?早速巻き込まれたんだよ!バーカ、バーカ!!聞こえないからもっといってやろかな。

『一体いつからあなたの声が聞こえないと錯覚している?』

なん・・・だと・・・!?

 その時ドアが開いた。マリアが帰ってきた。

「これで良いみたいです。それと、やっぱりブレイドって神はいないみたいです。」

「あ、はぁ。そうですか。わかりました。ギルドカードの発行ありがとうございました。後

、この重し貰えませんか?」

「んー大丈夫だと思いますよー!どうせもう、使う予定はないでしょうし。」

「ありがとうございます。」

「いえいえ~またご用がありましたらギルド『ホーム』へお越しくださーい!」

 そそくさとその場を後にする。ドリルらしきものは持った瞬間、籠手ポチに喰わせた。するとウィンドウが現れ、

『ドリルフォルムを習得しました。』

と、表示された。後で試そう。

 それよりもウィンドウを広げ、『ヘルプ』の項目を押す。

『内容をお書きください。』

の文字が出る。そこにこの世界の銅貨一枚は日本円にしたらいくらなのか聞いてみた。ついでにブレイドっていう神はいないって事を送っておいた。するとぐに返信が来た。

『銅貨はよくある設定で、日本円にして、一枚十円で、銅貨100枚で銀貨一枚です。銀貨、金貨も同様です。あと、私は神です。ええ、絶対神です。もれなく神様ですから!』

 お金は普通の文字だけど後の文はすんごいデカイ。必死なんだね駄神ブレイド。あと、よくある設定言うな。

「てか聞こえんなら、メールじゃなくて口で言えってーの。」

「どうかしたのかい?ヤクモ。」

 外ではアレックスさんがギルドの壁に背中を預けて待っていた。なんだこのイケメンオーラを出しているオジサマは。

「あれ?オゥネェイさんの所にいるじゃなかったんですか?」

「・・・あぁ。ちょっとな。」

 おい、何があった。いや、うん。聞かないでおこう。そういうのは個人の自由だから。

「バーンが待っている。昼御飯はうちで食べるといい。オゥネェイの弁当だ。」

「あ、はい。」

 哀愁あいしゅうただよっている。気にしない方がいいけど、めっちゃ気になる。

 モヤモヤしている内にジャックポッドに着いた。

「おう、お帰り。どうだったよ?エーベルは。」

 バーンさんが店番をしていた様で、欠伸あくびをしながら右手を上げて出迎えてくれた。店はガラガラだったからか机に突っ伏して眠っていたようにみえる。左のほほに赤く後が残っている。

「バーン。その話はご飯を食べながら話そう。色々ともる話があるしな。」

 アレックスさんが机にバスケットを置く蓋を開けると、中には四角いサンドイッチが所狭ところせましと並べられていた。

「へぇー綺麗きれいですね。中の具は何なんでしょうか?」

「確か卵やら、今日の朝の残り物だそうだ。」

「おっひょ~、美味うまそ~!いただきまーす!」

 バーンさんがサンドイッチに手を伸ばす。黄色の具を取った。というより、大丈夫なんだろうか、冷蔵とかしてないけど。

「これは、恐ろしく!!うまいぞーーーーーーーーー!!!!!」

 く、口からビームを出しやがった!?い、いや幻覚か。疲れてんのかな?一瞬◯皇に見えたぞ。

「ふむ確かに旨いな。あいつまた、腕を上げたな。」

 卵のサンドイッチを半分ほど口に入れたアレックスさんが微笑みながらコメントをする。あなたは渋くイケメンですね。とりあえず俺も一つ手に取ってみる。せっかくだから朝の残り物のサンドイッチを食べてみる。

「な、なんだこれは!朝の残り物のはずなのに!肉汁がまだ生きてる!?口の中が肉汁の洪水を起こしている!まさにこれは!肉汁の洪水警報や~!」

「お、おう。落ち着いて食えよ。」

 お前もな。バスケットの中身を半分ほど食べ終えた頃、バーンさんが店の奥に入っていき、なにやらメジャーらしき物を持ってきた。

「よーし、ヤクモ。食べ終わったら装備整えるからな。頭と足、左腕辺りの防具でいいか?」

「結構装備するんですね。」

「まぁな。頭は落石やらなんやら守ってくれるし、足は噛みつきの防御、左腕は右の籠手に合わせる。鉄で作ると重いから軽めの素材でいいだろ。」

 ありがてぇ。重い物を持つと膝にくるんだ。バーンさんがメジャーを腕やら足やら頭に当てて計る。少し考えた後に口を開けた。

「兄ちゃん。ぴったりの素材があるから作らなくてもいいかも。」

「なるほど、何の素材だ?」

「エアメタルだよ。あれだったら今日中に作れる。兄ちゃん達は先にダンジョンに行って見てきたらどうだ?」

「ほぅ、エアメタルか。わかった先に行ってくる。明日から本格的にレベル上げを行おう。」

「エアメタルってなんです?」

「エアメタルってーのはな、鉄みたく硬いけど空気みたいに軽い素材だ。ちょいちょい採れる鉱物でな。扱いやすいんで冒険者の初心者に愛用されてんだ。値段はちょいと高めだがな。」

「へぇー、すごいんですね。」

 すげぇ、ファンタジー世界みたいだ!いやファンタジ世界か。つまりこの店では鍛治が学べる可能性があるのか!後でバーンさんに教えて貰おう。

「では、向かおうか。一階層から二階層辺りまで進むだけにしよう。モンスター等は私がその都度つど私が教えよう。」

「わかりました。」

 するとアレックスさんは壁に掛けてあった斧を2つとも装備した。そうだ!今のうちに鑑定しよう。アレックスさんに向かって『鑑定』!

<鑑定>

名前:アレックス 職業:商人

レベル:52

HP500/500 MP100/100

武器:血塗りの斧(左)灼熱の斧(右)

 ・・・ん?ん?んーーーーー?アレックスさん、レベル52?俺じゃなくてアレックスさんがエーベル倒した方が早かったんじゃ。と言うか何ですかその物騒な斧は。血塗りて、あなたはジャック・ザ・リッパーか、何かですか!?その斧よく見るとのこぎりみたくギザギザしてるし、灼熱の方は真紅で普通にカッコいいし。なにそれ欲しい。

「それと、ヤクモ。ダンジョンに行く前にアンジェラの所に行こう。」

「なんでです?」

「君、一応ツケで泊まってる事になっているんだから。宿泊代払わないと。」

「そうだった!!」

 急いでスリープジュエルの所に走って行った。隣なんだけどね。受け付けにアンジェラさんがいた。

「おや、ヤクモ。お疲れさん。どうしたんだい?そんなに慌てて。」

「いや、宿泊代を払ってなかったので、お金がある内にと、思いまして。」

「ハッハッハッ!!そりゃいい心がけだ!もう少しこの村にとどまるんだろ?なら、1ヶ月ほどの費用を払ってくれればいつでも泊まれるよ。出ていく時はその分返金するさ。」

「なるほど。ちなみにおいくらですか?」

「1ヶ月で素泊まり、あー食事なしで銀貨10枚食事ありで銀貨30枚だよ。ちなみに食事はあんたは食べ放題だからね。いつでも食べにおいで!!」

 んー。素泊まり一万円で、食べ放題で三万かー。そりゃあんなに旨い飯が食べ放題なら、三万は安い気がする。よし、食べ放題にしよう。そうしよう。

「あ、でも今朝の食事は・・・。」

「エーベルを倒してくれたお礼で無料でいいよ!というか、宿泊代もタダにしたいけど、うちも苦しくてね。その代わり食べ放題にしといたよ!」

 やべぇ、泣きそう。いい人ばかりで俺の心の感動ライフはゼロだよ!!

「なら、お言葉に甘えて食べ放題、お願いします!!」

「あいよ!昨日の部屋でいいかい?」

「もちろん!」

「ふふっ。なら今日の晩御飯は私も腕をふるおうかね!」

 腕捲うでまくりをしてガッツポーズをしている。今日はとことんお腹空かせるぞ~!

「楽しみにしてます!あ、これお代の銀貨30枚です。」

 机の上に銀貨を縦に10枚を3列並べる。これでぴったり30枚だ。

「確かに。気をつけてね!」

 すると、奥からミシェルちゃんがひょっこりと顔を出した。

「あ、ヤクモさ~ん!今からお出かけですか~?帰ってきたらいっぱいサービスしますから気をつけていってらっしゃ~い!」

 若い娘がいっぱいサービスとか言うんじゃありません!!色々元気になってしまうではありませんか!・・・気分とか。するとちょっと奥にオゥネェイさんが見えた。いや、見えてしまった。右手には肉塊にくかいを持ち左手でそれをグーで殴ると一瞬でミンチ状になった。

oh・・・。み、見えなかった一発の拳のはずなのにあっという間にミンチに・・・。つ、つまりあれかい?『手ェ出したらお前がこうなるからな』と言う脅しですか?はい。出しませんからミンチだけはやめて下さい。死んでしまいます。

「あ、鑑定・・・いや、たぶん死ぬ。」

 そのままガクブルしながら店を出た。後ろで呑気のんきにミシェルちゃんが手を振っている。力無く振り返した。とぼとぼと、アレックスさんの所へ向かった。

「ヤクモ、どうした。真っ青通り越して真っ白なんだが。」

「いや、ははは。ナンデモナイデス。」

 気分はあれだが、ミシェルちゃんの『いっぱいサービス』を脳内でリピートしながらダンジョンへ向かった。

あとがき裏話の時間です。

~八雲がギルドにいる頃のアレックスさん~

 私はアレックス。昨日ヤクモという男が来て奇想天外いみふめいな事ばかり起きている気がする。いや、起きてるんだが。今はヤクモのギルドカードを作ってもらっているだろうし、しばらくかかるだろう。オゥネェイの所で昼食でも作って貰うか。ギルドを背にスリープジュエルに向かう。今日は1日晴れそうだ。私の気分もやや向上している。

 しばらく歩いていると、ベットの上に宝石が乗っている看板が見えてきた。ここがスリープジュエルだ。ここのご飯はあらゆるご飯を食べてきた私だが、文句なしに美味うまい。ヤクモの登録はまだまだ時間がかかるだろう。ふむ、最近『デザート』に凝ってるとオゥネェイが話していたな。ならそのデザートを食べてみよう。もちろんあの二人の分も買っておこう。そう思いドアを開ける。昼前だがやや人はまばらである。

「オゥネェイ、いるかい?」

「ん?その声はアレックスちゃーん!いらっしゃい!!」

 相変わらずの声だな。最初に聞いたときは頭のおかしいハゲと思ったからなぁ。思わず笑みがこぼれる。

「なぁに?なに、笑ってるのよー?」

「いや、何でもない。そうそう。急で悪いんだが弁当を頼みたい。あとデザートも三人分ほど頼みたいのだが、大丈夫だろうか?」

「あーら、このオゥネェイにまかせなさーい!美味しいお弁当作るわね!」

「ああ、頼む。」

「あ、アレックスさーん!いらっしゃーい!」

「やぁ、ミシェル。相変わらず元気だね。」

「それだけがとりえですからー!あははは。」

「おや、珍しいね!アレックス。今日はうちで昼めしかい?」

「いえいえ、ヤクモと弟のバーンと私の分です。あとデザートも。」

「あらやだぁ!アレックスちゃーん!」

 ム、オゥネェイが珍しく焦っているな。どうした・・・おっと、お客さんがゾロゾロと入ってきたな。それと、同時にミシェルもアンジェラも接客に行ってしまったな。参ったな、弁当待ちの私は少し邪魔じゃまだろうから隅っこに移動しよう。

「アレックスちゃーん!ちょっといいかしらぁー!」

 オゥネェイが呼んでいるな、もうできたのか?しかし、頼んだのは今さっきだから、弁当の種類の確認だろう。オゥネェイの方へ、お客さんを避けながら進んでいく。カウンター前につくとオゥネェイがこちらを向いて。

「アレックスちゃん、ちょっと手伝ってもらえない?弁当、無料ただにするから!ね?お願い!」

 昔からの知り合いの頼みだし、お隣だし、断る訳にはいかんだろう。私は首を縦に振り。

「わかった、手伝う。何をすればいい?」

「ありがとー!まずは・・・。」

 黒色のエプロンをし、オゥネェイの指示の元料理をしたり、運んだり時にはミシェルのミスをカバーしたりし、約30分が経っただろうか。人はまだいるが疎らになってきた。

「ありがとー!!アレックスちゃん!!それでなんだけど・・・。」

「どうした、オゥネェイ。何かあったのか?」

「実はね。まさかお客さんがあんなに来るとは思わなくて今日はあんまり仕入れてないのよ。本当にすまないと思ってるんだけど、朝の残り物をアレンジしたもので構わないかしら?もちろん美味しく仕上げるから!」

「顔を上げてくれオゥネェイ。不測の事態だったんだ、しょうがない。朝の残り物で構わない作ってくれないか?」

「うん!飛びっきりのを作るから待っててね!」

 ん?何か忘れてるような・・・。まぁ、いいか。しかし、疲れた。ヤクモの所に戻ろう。

 弁当はバスケットに入って出てきた。どうやら具材をパンで挟んだものらしい。貴族の間で昔流行った食べ方だそうだ。オゥネェイに礼を言い、ミシェルとアンジェラに挨拶をし店を後にした。ギルドに到着した際、ヤクモが出てくるであろう扉辺りで待っておくことにした。しかし、オゥネェイの所はあんなに忙しくなるのか、いつも大変なんだな。ギルドにもたれ掛かりヤクモを待つ。しかし、こう、疲れては甘いものが・・・。

 しまった!!!デザートを忘れていた!!!今から取りに行けば間に合。

「てか聞こえんなら、メールじゃなくて口で言えってーの。」

今終わったのか。まぁ、また今度食べに行こう。三人でな。

「どうかしたのかい?ヤクモ。」

・・・To be continued・・・

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