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プロローグ

始めまして!!『海風』と申します。えー初めての投稿となります。温かい心と目で見ていただければ嬉しいです。

 俺の名前は八雲正義やくもせいぎ。顔はごく一般的(と思いたい)で、体型はぽっちゃり超えたデブ以下という体型、身長は180㎝の比較的オタクな人間である。そんな俺ももう22歳、彼女の一人(嫁でも可)欲しい。小説や漫画見たく恋愛したい。しかし現実は悲しいものだ、今俺はじっちゃんの家に来ている。何してるかって?簡単だ納屋の掃除を手伝ってるんだ。昨日電話かかってきて。

「来い」

 と一言だけだ。お前はどこの司令官だよ!しかも来たら来たで。

「納屋の掃除をしろ、でなければ帰れ。」

 って、言われたから帰ろうとしたら泣きついてきやがった。なので、渋々日給一万+ご飯で引き下がった。優しいな俺・・・優しいよな?ちなみにこの人は俺の母方のじっちゃん名前を九重誠ここのえまこと見た目は老人みたいなかんじだが、心は青春をまだまだ謳歌おうかしたりない65歳である。なんだかんだと掃除をしているとじっちゃんが喋りかけてきた。

「ところで正義。お前彼女できたのか?」

「お、俺は彼女いらねーしー作らねーだけだしー。」

「・・・フッ。」

「あれれ~?死んだばあちゃんと離婚しそうになったとき止めたのはだれだっけー?」

「すいませんでした。」

 この事だけで、墓場までもっていけるな。というよりはさっさと掃除を終わらせて俺はさっさとゲームがしたいこの前の新作『異世界勇者の冒険』で出てきたエルフの女の子がかわいいから早く家に帰りたい。しばらくしてあらかた片付いたときにあるものが目に止まる。

「でっけー本棚だなぁ、おい。」

 俺の身長180㎝を少しだが越える本棚が目の前にあった。中には一冊の本がポツンと置いてあった。しかも無駄に装飾がすごい綺麗だ、特に外側の赤い表紙が何とも言えない。売れば高いんじゃ・・・いかんいかん、こういう物は中身が大事なんだ、と思い本を開こうとした瞬間。

「正義、そっちは終わったかー?」

 と、じっちゃんの声が聞こえたのでこの本は家で読むか。

「おーい!」

「今行くー。」

「飯は何にする?ご飯か?riceか?それとも玄米か?」

「なんで、米1択なんだよ!肉とか食わせろ!」

「なら無洗米で、よかろう。」

「米やないか!」

 結果普通に唐揚げと、ポテトサラダと、味噌汁と十五穀米がでた。まだあったのか米シリーズ。その後納屋の掃除が終わり、夕方になった頃。じっちゃんが納屋の周りを歩き始めた。


「も、もしかしてこれが有名な徘徊ってやつか!?」

「ボケとらんわ!死んでも施設ホームにはいきとうない!美人でムッチムチの職員さんがおるなら別だがな。はっはっはっ!!」

 一人暮らしの癖によく言うよまったく。心配してる身にもなれっつーの。そこからはじっちゃんに別れを告げて家に帰った。帰る途中に、本の事が気になったので開いてみた。すると、中身はなにも書かれておらず真っ白な状態。なんだこれと思いつつすべてのページを見たあとしおり代わりにされていたであろう紙を見つける。長方形で、本の栞にするにはでかい気がするサイズである。ぴらっと裏を(表?)向けるがやっぱりなにも書かれていない。

「・・・結局なんなんだ?この本は。」

 わからん、わからんよ。とにかく意味不明な本をカバンにぶちこんで家に帰った。

「ただいまー。」

「お帰りーおにぃおじいちゃん生きてた?」

「死んでたら連絡できんだろ。」

「せやな。」

「聞いてきたのにその反応!?」

 こいつは俺の妹のさき、高校生になったばっかの女子高生だ。いつも「おにぃ、おにぃ」と呼ぶ。

「んで、結局なんだったの?おにぃ。」

「納屋の掃除だよ。ちゃんと小遣いもらってきた。」

「さっすが!おにぃ!年金暮らしなのにお金をむしりとるとか、そこに痺れるぅ!憧れるぅ!」

 妹よ。兄をそんなに悪者見たく言わないで、あと俺は人間やめないからな?と茶番は終わりにして、さっさと部屋に戻るか。あの本、白紙だったから自由帳にはもってこいだな。ベッドの上にバックを投げてさてと、どうせやることないんだから、ゲームでもするかなぁ。と思っていたらドアをノックする音が聞こえた。

「おーい、帰ってんのかぁ、正義?開けるぞー?」

「ん?どうしたの?母さん。」

「悪い、仕事が入ったからこれでみんなのご飯を作ってくれ。」

 と、五千円ほど渡される。今、俺の部屋に入ってきたのは俺の母さん。名前は秋音あきね。三人を女手一つで育てた42歳だ。

「口からビームが出るほどうまいものを作ってやる!。」

「お前はどこの味っ子だ。」

「母さんの分はラップしておくね。」

「わかった。」

 そう言って母さんは仕事に向かっていった。母さんはほとんど家にいることはない。仕事が忙しいのはわかるけど、たまには家族全員で温泉旅行いきたいなぁ。(もちろん男女別々のとこだ。)

「せいぎー、ご飯まだー?」

「三日前に食べただろ?」

「いやいやいや毎日食べさせてよ!」

今のは俺の姉さん。名前は七海なつみ。ノリがいいんだけど彼氏がいない歴=年齢の残姉さんだ。彼氏ができない理由は・・・。

「ねぇ、今パンドラの箱開けようとしなかった?」

「イエ、ナンデモナイッス、ナンモカンガエテナイッス。」

そう、この勘の良さと怖さである。まあまあ美人に入るスペックなのに流石残姉。

と、適当に姉をあしらった後バックやらなんやら身支度をして買い物に出かけることにした。近くのスーパーまで、歩いて10分程度の距離だ。もちろんレジ袋削減のためマイバックは持っていく。(一枚5円かかるしね!)家をでて約5分、道の脇に怪しげな婆さん(爺さん?)が占いとかでよく使う水晶玉と一緒に座っていた。

「占い?というよりなんで、こんな人通りがあまりない場所でやってんだ?」

素朴そぼくな、疑問を小声で喋ったはずなのに占い師(?)はしっかりとこういった。

「あなたのその、バックに入っている本について占いましょう。」

「!!」

「なぜ?という顔してますねぇ。分かるんですよ。占い師ですから。」

 その理屈はおかしい。と心の中でツッコミながらも。占い師を警戒けいかいする。確かバックは電車以外では家に帰るまで出してないし、家の中でも出してない。

「あんた、何者だ?」

「おっと、これは失礼しました。」

 すると、フードを脱いだ瞬間しゅんかんそこには黒い髪をした短髪たんぱつのイケメンがこちらを見ていた。その瞳は紅く引きずりこまれそうになる。

「申し遅れました。わたくしの名前はブレイドと申します

。以後お見知り置きを。」

「そのブレイドさんは俺に何の用ですか。」

「貴方ではなく、その本に用事があるんですよ。という訳で本を私にゆずって下さい。」

「えぇーやだ。」

「あめ玉一つ差し上げますよ?」

「俺は子供か!と、いうより。本人ではなく本人の持っている物が欲しいという奴は大体悪者だから渡したくない。」

「・・・勘のいいガキは嫌いだよ。」

 え?マジ?こいつ悪者なの?というか俺は大人だ!!そんなことはどうでもいい!全力で逃げなきゃ!そう思いそいつとは逆の向きに走り出した。裏の裏まで知ってる人間でなきゃ通れない道をただひたすら走った。俺しか知らない廃工場はいこうじょうに駆け込んで内側から鍵をかけ地面に座り込んだ。肩で息をするぐらいに走り回ったので、一旦呼吸を整える。一応周りを見渡すとビールケースを椅子いすにして足を組みそいつは欠伸あくびをしながらのんきに本を読んでいた。パタンと読むのをやめると。

「また、会いましたね。お気に入りの本をあと少しで読み終えるところでした。では、本を渡しては頂けますか?それがなければ世界が救えないんです。」

「絶対嘘だ!世界救うならこんなとこでのんきに本なんか読んでないだろ!」

「いえ、ここならゆっくりとお話し合いができるので、ここで待機してただけですよ?あ、それと『ロック』。」

 そいつが指を向けたので急いで横に緊急回避すると後ろの扉が『かしゃん』と音を立てた。すぐに内側の鍵を外しドアを開けようとするが、全く開く気配がない。あ、詰んだんじゃね?ヤバくね?ヤバい通り越してデンジャーじゃね?

「さぁ、いい加減その本をお渡しください。」

「あれ?お話合いは?もうちょい平和的にしようよ。ね?ね?」

「お話合いですよ。一方的な・・・ね。」

「それ、お話合いじゃなくてただの暴力だから!!」

 くそっ!このままじゃ絶対殺される。どうする!?どうすればいい!?そう考えながら武器になりそうな物を探すが見つからない!タックルを決めてその間に逃げるか?いやこいつのことだ絶対先回りしてるだろう。バッグを目くらましに・・・いや相手を余計に怒らせるだけだろう。一体どうしろってんだ!!

「あのう、そろそろ話を聞いて下さい。何もしませんから。」

「信用できるか!ただでさえ名前と性別しかわかんねーのに!」

「・・・そうですか、ではもう少し詳しく自己紹介いたしましょう!」

「はぁ?」

「私の名前はブレイド、人間でいう25歳の性別男。一応神様やってます。妻子持ちで、趣味はk」

「待った!!」

 え?今、神って言った?あの神??GOD?全知全能・・・それは、ゼウスかって今はどうでもいいんだよ!

「何ですか?今私何かいけないことを申しましたか?もしかして、妻子持ちだから嫉妬しっとしたのですか?もしかしなくとも正義様非リア充でしたものね・・・失言でした。深く反省いたします。」

「うん、やっぱお前信用以前に嫌な奴だわ。」

「まあ、話は戻りますが、単刀直入に言いますと。その本は私たちの世界の失われた宝と言われるほどの一品です。素直に渡して頂けませんか?第一それはあなたには使えません。」

 クックックと微笑みながら笑うと悪人ぽいなーと思いつつ壁を背にするが一向に扉は開く気配がない。万事休すか・・・。ガクッとうなだれていると。ブレイドが一層ニヤッと笑った。

「観念しましたか?では、その青い本をお渡しください。」

「・・・え?青?赤じゃなくて?」

「ええ、青ですよ?間違いなく。」

 おかしいと思いバッグから本を取り出し自称神に見せる。あらまあ、みるみる顔色が変わっていくじゃん。まるで、神が言ってた青い本みたく青くなってる。まぁそりゃそうだ、本を持っているかと思い込み脅して、挙句の果てにはストーキング+監禁までしてたら神の面子丸潰れだもんな。

「・・・その本貸してもらえますか?」

「あ、はいどうぞ。」

ペラペラと何ページが捲った後にパタンと本をとじた。

「これは、私が探している本ではないようですね。このたびの失態誠に申し訳ありませんでした。」

 神が土下座して謝っている。なんか、うん、こっちこそごめん。その時空いていたバッグから本と一緒にあった栞が落ちた。俺は拾い上げると神に見せた。

「そういえば、これも一緒にあったけど何なのこれ?」

「これは・・・紙ですね。なんの変哲もない。」

 ・・・まあ、期待はしてなかったんだけどね。ハハハ。

「では、せめてものお詫びといたしまして、家までお送りいたします。『ロック』解除。」

「いやいや、いいよ。謝ってくれたし。」

 やっと終わったお話合い。早く帰らないと七海姉達がお腹空かしてまってるんだろな。俺も帰ろうおうちに帰ろう。そう思って扉を開けた先には、知らない草原が広がっていた。

短いですがご覧頂き感謝します!基本的にスローペースで投稿します。頑張って面白い作品に仕上げたいと思いますので応援のほどお願いします。

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