学校にて
誤字、脱字、感想などがあればお願いします。
多少はやる気が出ます。
キンコーンカンコーンと聞きなれたチャイムの音が鳴る。
ようやく4限目が終わり、昼休みに突入する。
でも僕は休み時間に入ったにもかかわらず、ずっと頭の中によぎっていたことを考え続けていた。
それは、僕の能力のひとつ、絶対不運についてだ。この能力を自覚したのはいつ頃だったのかということだった。
絶対不運、命名は僕だ。センスがなくてごめんなさい。まあそれはいいとして。
今朝あった出来事は別段珍しいことではなかったのけれど、むしろいつも通りとも言えるが、僕は中学生の頃までは普通だったような気がする。
普通に友達がいて、普通に遊んで、普通に生活していたはずだった。なのにある日突然おかしくなった。まずはじめはクラスの人たちだった。
その日は確かなんでもない普通の日だった。普通の生活が続くと信じていた僕はいつも通りに学校に行き、いつもどおりに過ごす予定だった。
だが僕が信じていたものはすぐに壊れた。クラスの人たちはまるで僕がこの世に存在してはいけないもののようの扱ったのだ。つまりは無視
その日はただそれだけだった。次の日にはクラスの人たちはまるで人が変わったかのように僕に暴力を振るった。その時はただ軽い怪我をしただけだった。
日に日に暴力はエスカレートしていった。だがそれだけではなく僕の能力は先生に友人にそして家族にも影響していった。
しかも最悪なことに僕に近ければ近いほど、影響するのが遅いが、この能力、絶対不運が発動したときの危険性が増す。
この能力が発動したときに家族からは包丁で刺された。まるでそれが当たり前のようにだ。だがこの能力の怖い所はそこではない。
この能力の怖いところは僕を傷つければ傷つける程、自分に戻ってくるところだ。しかもそれがそのまま戻るのではなく何倍にも膨れ上がって戻るところだ。
例えば、僕をいじめたクラスの人たちは、全員骨折だし、友人に至っては半身不随、家族については植物人間で医者から意識はもう戻らないだろうと言われた。
最初は偶然だろうとそんなことはありえない。そう思いたかった。でもそれはできなかった。
なぜなら傷ついたのは僕に関わった人間のみだったし、被害は増え続ける一方だったからだ。
こうして僕は「歩く不幸」と呼ばれるようになった。そして僕がそう呼ばれるようになってから人には近づかないように努力した。
それから2年経った今でもそういう生活を続けているせいで友達はいない。僕の人生、どうなるんだろう?
そんなことを考えていたからか昼休みが始まって15分以上経過していた。
僕が教室にいるのが珍しかったのかクラスメイトが話しかけてきた。
「珍しいな。一が教室にいるなんて、明日は雪かそれとも槍でもふってくるのか。」
「言われなくても、消えますよ。ちょっと考えごとをしていただけです。」
クラスメイトに一言返すと僕はいつもの場所に向かった。
「おい、たまには一緒に食べないか・・・ってもういないし。」
「なにか言ってたような気がしますけど、まあかかわらないほうがいいでしょう。」
特に意味もないことを考えていると目的の場所に着く。まあありきたりに屋上ですけど悪いですか。お空しか友達がいないけど悪いですか。
はっ、屋上だからついつい解放的になってしまった。早く弁当でも食べよう。時間もないことだし。今日は何かな。楽しみだな。
やってて悲しくなるから早く食べよう。・・・・ふぅーおいしかった。腹ごなしに軽く運動でもしようとしたときに屋上のドアが突然開いた。
そして閉まった。という僕の願望も空しく扉は開かれた。一応立ち入り禁止のはずなんだけど、いやな予感する。
とっさに隠れると先ほど僕に話しかけてきたクラスメイトと上級生が3人ほど屋上に入ってくる。いきなり険悪な雰囲気だ。
上級生は僕のクラスメイトに対してお金を取ろうとしている。つまりはかつあげだ。だけど抵抗しているみたいだ。
喧嘩になりそうな雰囲気だ。っていうか殴った(クラスメイトが)。殴られた(クラスメイトが)。うわっぼこぼこだ(クラスメイトが)。
上級生はクラスメイトのぼこぼこの顔をみて満足したのか捨て台詞を残して屋上から去って行った。
「金は明日までにもってこいよ。後はお前とちびメガネだけだ。一応言っておくがこれは生徒会から警告だ。次はないぞ。」
しばらくして、クラスメイトが
「そこにいるんだろう。出て来いよ。一」
悲しいことに僕の居る場所とクラスメイトが向いていた方向は全くの逆だった。
「えっーと何か用ですか。ちなみに僕は君の後ろにいます。」
クラスメイトは恥ずかしそうに振り向くと
「さっきの話、聞いてはいたんだろうけど一応言っておく。名目上の生徒会費を払っていないのは俺とお前の2人だけらしい。
払わないと酷い目にあうらしい。さっきの俺みたいにな。気をつけろよ。」
「はあ、分かりました。話はそれだけですか。それならもう行ったほうがいいと思いますよ。昼休みが」
次の言葉を言おうとした瞬間に5限始めのチャイムがなる。
「もう遅かったみたいですけどね。」
「お前、授業は受けなくていいのか? 不真面目な俺が言うのも何だが授業は受けた方がいいぞ。」
「今日は自主休講です。今から昼寝するので邪魔しないでください。」
「お前、やっぱり面白いな。真面目そうに見えて、全然まじめじゃない。それなのに成績が学年5番以内ってどういうことだよ。」
「あんなのは教科書をみれば、誰でも分かるでしょう。っていうか本題はなんですか。僕は変化球が苦手なんで直球で勝負してきてください。」
「本題、本題か、別に本題はないんだけど俺と友達にならないか。」
「拒否します。」
「噂はいろいろ知ってるんだけどな。歩く不幸さん。」
普通の人が知らないはずの名前が出てきて、多少びっくりする。ただのクラスメイトと思ったらなかなか、一応警告はしておく。
「それを知っていて何故かかわろうとするんですか。あなたは僕の恐ろしさを知らない。あまりにも知らなさすぎる。だから」
「だから関わるなとでも。俺は俺がどの程度のものか知りたいだけだ。お前が勝つのか俺が勝つのかそれを試したいだけだ。」
「あなたも相当変わってると思いますけど、まあいいでしょう。あなたと友達になりましょう。」
「案外、折れるのがはやいのな。」
「今まで、そう言ってきた人は何人もいましたよ。今は一人もいないですけどね。」
「おーっ 怖っ。」
こうして僕は授業中の屋上で彼と友達になった。果たして彼は僕に勝つのかそれとも
それよりもお金、どうしよう?