陽はまた昇る/僕はいらない/赤黒
魔法、それは、時代が変わる時
新たに生まれる光
世界を変える。あたしが変えてやる。
(赤の世界)
「マッマッー!!!私ね?他の国に行ってみたい!!!」
私はどうしてもこの国を出たかった。他の世界を見てみたかった。
「だめよ。マーラ?ここは守られているから安全だけど他の国から攻撃を受けてるの……分かる?」
私はホホを膨らませてムスッとして言った
「ママはそればっかり!!!私はもう、15になったんだよ?15ったら大人だよ?それに私は強いから18になったら赤のアマゾネスにもなれるんだから!!!」
そして、3年後……私は赤のアマゾネスになり『ママ』は……
「死んだ。」
(黒の世界)
僕はいらない子……
僕の国は魔法を使う者はいなく守りも弱く力が強いわけでもない。だからこそ、殺すことにたけていて暗殺術を幼少期に教わる。
だけど、僕は力が弱く戦うことはおろか守ることも出来ずいつも、家に引きこもっていた。
だから、僕は殺しをしない他の国に行きたかった。
でも、僕には一人だけ友達がいた。
「そろそろ、時間かな?」
『コンコン』と窓から音がした。
「マル、元気にしてた?ほら、パンだ!!!好きなだけ!!!……とは言えないがこれでお前は今日も生きていける」
そう言った。華奢な身体の女は昔、僕がいじめられていた時に助けてもらった。たった一人の友達だ。
「…ディアナ、なんディアナかかったの?」
僕はいつもこの質問をするが彼女は必ずこう言う。
「秘密だよ!!!」
そう、笑って言った。
ね、僕は君のいらない存在かな?こんなこと聞いたら驚くかな?
僕も人を殺さなければ生きていけないのかな?
僕も……
「ね、ノア!!!僕も他の世界を見てみたい!!!他の国を見てみたい!!!」
君はなんて言うんだろ……他の国よりか僕は君の事がもっと知りたかった
(赤の世界)
「ね、ママ!!!私、18になったよ!!!これで、ママの言う事聞かないで他の国にも行ける!!!」
私は笑顔で言った。大好きなママと今はいないパパ……
「そうね。私もこんなに成長するとは思ってなかったわ」
「嗚呼、俺もだよ。マリア……マリア・ア・リアド」
ママの後ろにはパパがいた。
「ア?『ア』って黒の国じゃ……殺すことしか考えてない野蛮な国だって……ママが……」
真剣な目をしてパパは言った
「悪い、赤の王の命令を無視すれば俺が殺される。それに逃げようとも他の国で俺共々殺されるのがオチだ……だから、悪い黒の国のスパイ愛する娘と俺のために死んでくれ」
パパはママに銃口をむけて打った。
「ママ!!!」
私の声は虚しく響いた。『バンッ』と銃声が鳴り響き血が流れ動かなくなった。ママを抱きしめて泣いた。
これは私が18の誕生日、私がアマゾネスになった暑い日だった