花火
夏になると、あちこちで花火大会がある。
私の街でも、送り盆に灯籠流しと花火大会がある。
私が小さな頃は、1時間の花火大会だったけど、10年くらい前からは、30分に縮小された。
この花火大会は、実家の裏から見えて、家族皆で見た記憶がある。
今住んでいるアパートからも見える。
今年は、数年ぶりに、ちゃんと外で花火大会を見た。
いつもは、灯りを消して、部屋の窓から半分だけ見ていた。
ひとりで花火を見ていたら、寂しい人と思われるのではないかと、勝手に思っていたけれど、実際に外に出てみると、けっこう一人で見ている人が多い。
他人の目を気にし過ぎだ。
花火は、シンプルな大きな打ち上げ花火が好き。
線香花火も好きだ。
線香花火の、パチパチと弾ける光は、はかないけど美しい。
従兄弟達が集まると花火をした。
花火を持って振り回したり、走り回っては叱られた。
甥や姪達も、小さな頃は花火をして遊んだ。
手持ち花火に、ロケット花火。地面に埋めて、人の丈程に吹き出す花火。
花火に誘われても
『おばちゃんは花火は見てるだけでいいよ』と断っていた。
何故断っていたのか、今では記憶にない。
今の私は、小さな子供より先に、花火を楽しんでしまう。
危ないはずの火が、綺麗な色になり、私の目を楽しませてくれる。
断っていた理由は、もしかしたら、子供達以上にはしゃぐ姿を見られたくなかったからかも知れない。
夜空に咲く、色とりどりの花火。
一番始めに、綺麗な花火を作った人は凄いと思う。
それから、色々な花火が生まれて、私達は、それを見る事が出来る。
なんて幸せなんだろう。