表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/86

35杯目 僕と亜矢の正体

18時。僕は自分の教室で彼女を待っていた。

しかし、予想外の問題が一つ。


「え!それでそれで!」

「うわ、まじかぁ・・・」

「いや、でもあれは田中が悪いべ?」



帰らないクラスメイト達がいた。

普段はそんなに残る生徒はいないのだが、今日に限って彼女たちは何が楽しいのかずっと話し込んでいてこちらに全く気が付かない。


いったん教室を出て、ノートをコピーしたり写せる量のものは写したり、とコンビニエンスストアや図書室で作業をして戻ってきたのが17時30分。


そのときからこの級友たちはずっと話していた。

普段ならそれなりに興味を持って聞いたかもしれないクラスメイトの田中の不思議話。

通称『田中奇跡(ミラクル)』も今の僕にとってはいら立ちの原因にしかならない。


ドアノブもげたとか今はいいから帰ってよ!?

今度聞かせてもらうから!!


心のなかでは大声を出すが彼らには当然届かない。

それは当然、なんだけど。


30分経って、そこまで仲良くないにしても普通に話す程度のクラスメイトが教室にいて一言も話さない、なんてあるかな。

いや、話しかけないにしても一度もこちらを見ないのは不自然だ。


まるで僕が見えていないような(・・・・・・・・・)




「あら。早いわね。」



そのとき時計がちょうど上下反対を指し、ガチリ、と音が鳴る。

同時に戸が開き現れる彼女。

普段あまり大きな声を出さないが話すときにはよく通る声。


しかしそれでもクラスメイト達は話に夢中で反応しない。

違う、そんなわけがない!気が付かないわけがない!




「何、したんだよ・・・・亜矢。」


「何もしていないわよ。ただ、私が私として存在している(いる)という結果よ。」



クラスメイトなど視界に入らないかのように、まっすぐに眼鏡(レンズ)の向こうからこちらを見る亜矢。



「わけわからないね。で、亜矢。説明してくれるんだよね?」



いや、もう昨日からわかってることだからこう呼ぼうか。



「いや、こういった方がいい?祓さん(・・・)!!」


「好きに呼ぶといいわ。」



かけらも動揺せず彼女はそういった。



数分すると見回りの教師が教室に来て級友たちに注意の呼びかけを行い帰宅を呼びかける。


そして僕にとっては非日常(不思議)な、彼女にとっては日常(当たり前)といったように教師は僕らには気が付かなかった。


そうして二人っきりになって彼女は机に腰掛けると、緩やかに声を発する




「まず、俊也よく私の正体に気が付いたわね。」


「正直気が付いたのは昨日だよ。」


「どこで気が付いたの?自虐じゃないけれど外見からじゃわからないと思うのだけれど。」



それはまぁ。確かに。


亜矢も美人ではあるがまず身長は低い。

間違っても祓のような長身ではない。

体形も成熟した体形ではなく・・・その・・・えーっと。

そう、発展途上の美なのだ。



「その微妙な目線をやめなさい。で、なんで?」


彼女の言葉に慌てて話を始める。


「色々あるんだけど、例えば僕の名前を聞かなかったこと、ヴォルフの名前は確認したのにエーデルガルドの名前は確認しなかったこととかかな。」


「それだけで?」



まだまだある。



「いや、今日になってからは傷の詳細を聞かないだとか、若干疲れている様子があることとかも。」


「ほかにはもうない?」



「いや。最大の理由は、声だよ。いくら大人びたって言ってもその声に気が付けばあとは簡単だった。」



まぁ、口調が全然違ったから最初わからなかったけど。

さらに言えばそれでも自信なかったんだけど。

彼女の方が勝手にバレてると思ったのかあんなメッセージ書いてくれたからわかったんだけどさ。




「で、最初の質問に戻るけど。何者なのさ?祓さん?」



説明してもらおうか。

逢魔が討ち。


読んでいただきありがとうございます。

短く申し訳ありません。

昨日更新できなかった分明日複数話更新いたします。(10時開始予定)


追伸 10分ほど打っている途中のものを掲載してしまいました申し訳ありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ