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異世界読書ライフ  作者: 白野威 藍玉
初心者訓練編
9/28

武術訓練と今日の成果!

 訓練所、主人公が序盤に先輩冒険者を叩きのめしたりする場所、そんなイメージがある



 もっと混んでいるのかと思ったが、ここはギルドから許可を取らないと使用できないらしく、数人弓使いが的を射ている程度で、剣士の類は誰もいない


「時間丁度、ですね」

 アルムさんが言う


「武器はそちらにあります、戦士の方は得意な武器、魔法使いの方や特殊職の方は、お好きな武器をお選びください」

 そう言って示された先には様々な武器が置かれている武器庫があった



 武器と一言で言っても色々なものがある

 剣、槍などのオーソドックスなものから、棒、鎚などの打撃武器まで、様々な物がある


 さらに、一言で剣と言っても、片手剣や短剣、細剣など様々な分類が成され、多くの使い手が居て、多くの流派がある

 それらすべてに対応できるのでは無いか、と思わせるぐらいの多彩な武器がそこにはあった


 もちろん刃物類は全て刃引きされているが、受けたら痛いでは済まないだろう

 そんな武器のたちの中から、俺は刀を選んだ


 刀、KATANA、皆さんご存知ロマン武器の刀である

 世界最強の芸術品とも言われる刀は、圧倒的な切れ味を持つことで有名だ


 剣道なんか経験したこと無いが、日本人として刀を使おう、と言い訳しつつ、ただ格好いいからという理由で、刀を手に取り、アルムさんのもとに戻った


「それでは、武器を選び終わった様ですし、訓練を始めましょう」

 そう言うアルムさんが持っている武器は…鞭


 鞭と言っても、あの先がバラバラに分かれているあれでは無い

 牛追い鞭と呼ばれるタイプのものだ

 その先端の速度は音速を超え、人の肌程度なら簡単に切り裂けるあれだ


「それでは、魔法職とその他の方は一人ずつ指南していくので、見学しておいてください


 戦士職の方は普段の訓練をするか、見学してください」

 そう言って、ステレラの指南を始める


 戦士職のみんなは

 キノアイトが短剣

 シルヴィは双剣

 グレンが片手剣+盾

 ジェムが大盾を使用していた


 そして、魔法職であるステレラとガーネットは、どちらも珍しい武器を選んだ様だ


 まず、今指南を受けているステレラ、彼女が選んだ武器は鉄扇

 元々刃物を持つことができない場での護身用の武器であり、緊急時用の武器としても、魔法使用の邪魔にならないため、最適なのでは無いかと思った


 そして、ガーネットが選んだ武器は杖だ

 杖術、棒術の別名とも言われるが、武術として存在する

 元の世界ではただの護身術でしかなかったが、魔法が存在するこの世界では杖が魔法の媒体によく使われる


 そのため、杖術は一部の魔法使いからは重宝されているらしい


 その日は軽く刀の使い方を教えてもらい、訓練の1日目が終了した



 夕食は宿のそこそこのご飯だ、宿の従業員に風呂の有無を聞くと

「それならそっちに共用のものがありますよ」

 とあっさり答えられ、驚く


 1日ぶりの風呂、生き返る様な気分になった

 風呂は銭湯の様な形で、石鹸やタオルは入り口で販売されていて、シャンプーも何故かあった、酔狂な転移者が伝えたのだろう

石鹸は固形石鹸だったのにシャンプーは液体の石鹸で、ボトルに詰められていた

ボトルには謎のロゴと文字、おそらくシャンプーと書かれているのだろう

裏には成分表の様なものもあり、そこには洗髪魔法、魔力固形魔法と書かれていた

 魔法と言えばなんでも済むと思うなよ!


若干もやもやしながらも、体がすっきりしたところで、今日の成果のステータスチェックだな


 どん


 ーーーーーーーーーーーーー


 名前:ヨウレン・ミクリヤ


 年齢:16


 職業:読書士


 ステータス


 レベル:1

 HP:40

 MP:200

 筋力:4

 知力:20

 防御:5

 精神:9

 俊敏:7

 器用:8


 スキル

 一般スキル


 固有スキル

 魔道書庫 lv.2 4/5

  魔道書籍

  蔵書


 特殊スキル

 魔眼 lv.2

 魔力を直視した者の眼には魔力が宿る

 魔力が宿る眼は魔力的事象の一切を見抜く

 魔力の深淵を知ることで成長


  魔力視の魔眼 OFF

  すべての魔力の流れを目視する

  鑑定の魔眼 OFF

  対象のステータスを読み取る


 魔力痕

 精神に属性魔力が浸透することで発現する

 対応する属性魔力が流れた時、発光し、それぞれの属性に応じた追加効果を発生させる


  右腕(時空属性)

  時空属性魔力が染み付いた右腕

  右腕と右腕に触れている物体は、存在する時空をズラすことで、指定した対象を透過する事ができる

 

 職業スキル

 読書魔法

  再現


 称号

 読書家 誘われた者


 魔力の深淵を覗きし者

 自らに宿る魔力を目視した者

 追加効果:特殊スキル「魔眼」を解放する


 ↓条件達成により成長


 魔力の深淵に触れし者

 自らに宿る魔力に触れた者

 追加効果:特殊スキル「魔眼」を成長させる


 可視化□

 ーーーーーーーーーーーーー


 …なんか増えてるー!


 まず、注目すべきは称号か

 この称号が出現した理由はわかりやすい、今日の訓練で魔力を認識した事とそれに触れたことが原因だろう


 そして、それにより取得した魔眼スキル

 麻痺とか石化とかの状態異常を引き起こすものではなく、いろいろな者を見ることができるスキルの様だ


 とりあえず魔力視の魔眼をオンにしてみる

 視界にやたらカラフルな靄がかかって見える

 部屋全体に薄く青と紫と黒、光源として備え付けてあるランプには赤と白、木製の壁には茶色、隙間風が吹き込む壁の隙間からは緑色の靄が出ている


 おそらくこの靄が魔力というものなのだろう


 ついでに右腕には何か紋章を描く様に真っ黒な靄が張り付いている

 多分これが魔力痕なんだと思う


 腕に対応する魔力が流れると効果が発動すると書かれている、それを意図的に発動するとなると魔力を流す必要がある、ということは…魔力操作を使うのか?


 そうと分かれば試さないわけにもいかず、訓練の時に直接見た魔力の塊を意識する

 それが粘土の様に形を変え、腕の方に伸びて行くイメージを魔力に伝える

 体内で何かが微妙に動いた感覚はあったが、それも直ぐに霧散してしまう

 繰り返す、微妙にだがさっきより多く動いた気がする

 繰り返す、着実にさっきよりも動いている

 繰り返す、繰り返す、繰り返す、繰り返す…


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 いつの魔にか意識を失っていたようだ、日が昇り始めているのが見える


 んー、いつになく気持ちの良い目覚めだ、さて、今日も訓練を受けようか

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