武術訓練修行回?
昼休憩を終え、武術訓練
今回は基礎作りという名目で、ひたすら素振りをするらしい
何のためか、回復魔法使いまで呼び出されており、体力が切れかけたら補助してくれるのだろうと思い、そこまできついものにはならないのだろうと勝手に安堵していた
…そんな時期が、僕にもありました
10回突破
余裕とは言い難いが、まだ振ることができる
戦士職は体の軸も安定し、様々な型を実践している
魔法職は、どちらも軽い武器だが、独特の足さばきなどに苦労しているようだ
30回突破
早くも腕が上がらなくなってくる
戦士職はまだまだ余裕があるように見える
魔法職は、足さばきに慣れてきたのか、逆に安定し始めている
50回突破
筋肉から時折変な音がするが、控えている回復魔法使いからは、最低限の回復しか受けられない
戦士職、まだまだ元気そうだ
魔法職、疲れが見え始め、足がもつれ始める
100回突破
回復魔法では疲労は回復しないようで、一振りごとに腕がおかしな音をたてる
戦士職、なぜか全く疲れていないように、最初と変わらず武器を振るい続けている
魔法職、だんだん動きが雑になりはじめた
300回突破
腕の立てる音に乾いた音が混ざり始めている気がする
戦士職、魔力視で観察すると、緩やかに全身に魔力が循環しているように見える
魔法職、戦士職よりは歪にだが、魔力が循環している
自分の腕を見てみると、魔法職よりも更に歪な魔力の流れが見えた
500回突破
魔力視と魔力操作を利用して、体内を常に循環している魔力の流れを整え、刀を振るう時に最適に魔力が流れるルートを模索する、ただし刀を振る手を休めることは許されない
戦士職、普通に安定している
魔法職、30回突破時の俺のように、腕が上がらないようになってきている
750回突破
最適では無いが、かなり刀を振るう時の負担が少なくなったが、根本的な筋力は上がっていないので、腕は相変わらず乾いた音色を奏でている
戦士職、若干疲れが見え始める、よく見ると、常に循環していた魔力が若干薄くなってきていることがわかる
魔法職、ここでアルムさんが離脱を命じ、次は魔法を交えて軽い組手をするようだ
1000回突破
タルクが抜き打ちテストで使っていた魔力循環を試す
だいたいこんな感じだったか、と適当に再現すると、ものすごい音とともに、腕の曲がらない部分が曲がる、すぐに回復魔法がかけられたが、やはり最低限、より自分を痛めつけただけだった
戦士職、流石に限界なのか、腕が上がらなくなってきている
魔法職、ステレラが回復、ガーネットが攻撃と、二人一組を作って、アルムさんに攻撃を加える
時折ステレラが奇襲をしたり、ガーネットが杖での接近戦をしたりするが、完全に往なされている
2000回突破
無料で回復(最低限)される状況をいいことに、魔力循環の練習を続ける
腕はからは、湿った音が奏でられる
戦士職離脱、魔法職の訓練に加わる
魔法職、簡単な火魔法と回復魔法使いのみの前衛なしでは難しかったようで、魔法使い二人組だけでは、結局攻撃をかすらせることすらできなかった
3000回
魔力循環で変な音がなることが無くなった(痛みが無いとは言っていない)
そのタイミングを見計らったかのように、今日の訓練が終わる
最終的に戦士職と魔法職は役割分担をして、得意なことに特化することで最後はグレンがアルムさんに攻撃を当てることに成功
直後、油断した瞬間を突かれてみんなの方に投げ返され、俺もまとめてなぎ倒された、腕が変な方向に曲がった気がしたが、直後高位の回復魔法で、ある程度傷や筋肉痛や骨折が回復される、完治では無い
「今日の訓練はここまでです、お疲れ様でした」
アルムさんが平然とした顔で告げる
「すいません、質問いいですか?」
息も絶え絶えになりながら、声を絞り出す
「はい、なんでしょう」
「なんで俺だけが、これだけ素振りを?」
「いえ、何かとてつも無いスピードの成長を感じたもので、つい」
「つい!?ゲホッ、ゴフッ!」
ついってなんだ!?びっくりしすぎてむせたじゃ無いか!
「とにかく、今日は早めに帰って休むことをお勧めしますよ?
あ、自然治癒力を強化する魔法を使用しているので、明日筋肉痛になったり、後遺症が残ったり、寝てる間に息絶えたりしてることは無いので安心してください」
おお、それなら安心…できるかっ!!
「今現在、ものすごく痛いんですがふっ!!?」
「諦めてください、魔法を使って即時で治したら筋肉はつきませんので」
筋肉のためには仕方が無いのか…
「わかり、ました、今日は、帰ります」
今日は異常に疲れた
宿まで一歩ごとの振動で呻き、風呂では水圧で叫び、夕食では食器すら持てず、相変わらずのベッドの固さで悶絶し、悶絶した痛みで悶絶する、そのおかげとは思いたく無いが、非常にスッと気絶することが出来た
翌朝、昨日と比べても良い目覚めだったが、アルムさんたちギルド員に感謝はしたく無い、絶対に




