Second Life 4
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運営からの挨拶の後、ユカとユリア姉と別れ、スキル装備を完了させずに急いでフィールドに俺は向かった。
俺の来た場所は小さな森の中。
周りに人がいる気配はない。
ここでなら、《星月の姫》の詳細を知れると思い、わざわざ人がいない所を選んだ。
この森は、最初の草原などに比べると、ゴブリンやスライムのLvが少しばかり高い。
けど、セーフティエリアも存在するため、そこに行けばモンスターによる奇襲などを受ける事はない。
スキル装備画面を開き、《星月の姫》をタッチする。
《星月の姫》
【天星の領域】 【星影】 【星魔法】 【星属性付与】 【魔力消費量激減】 【回復力上昇】
「スペシャルスキルは、複数のスキルで構築されてるのか」
《星月の姫》のスキル数は6つ。
4つは名前だけでどういったスキルなのか分かる。
でも名前だけでは分からないスキルが2つある。
【天星の領域】と【星影】だ。
ためしに、【星影】をタッチする。
【星影】 Lv1
スキルLv以下の魔法・属性付与ダメージを激減する。スキルLv以下の攻撃を軽減する。
「あぁ……運営が言うだけあるな」
こんなスキルを持っているプレイヤーが何人もいたら、魔法が意味無くなる。
でも、なぜこんなスキルを作り出したんだ運営。
一旦このスキルは置いとこう。
次にいこう次に。
次は【天星の領域】をタッチしてみる。
【天星の領域】 Lv1
自身を中心に一定の範囲内で、《剣》、《槍》、《魔力矢》を星域から放出出来る。
《剣》、《槍》は星域に保存している物のみ放出可能。
Lvに応じて、効果範囲が変動する。
アホか!
これは正直言って強すぎるぞ。
魔法による遠距離攻撃を気にも留めずし、こちらは遠距離攻撃でダメージを与える事ができる。
それに、《剣》、《槍》は魔力によって作られるわけじゃない。
だから、この二つは物理攻撃によるダメージが入る。
《魔力矢》は、おそらくMPを消費して、魔力の矢を形成し、魔法のように撃ちだすのだろう。
これを防ぐには、魔法と物理の両方の耐性スキルを装備していないといけないわけだ。
「よし、封印だな」
元々、《SLO》では目立たず、ひっそりと楽しむ予定だった。
だから、無理に使って、目立つ必要はない。
【星影】は最初の効果は自動発動型じゃないけど、後者のの方は自動発動型か微妙な所だな。
魔法剣士を目指したら、センスの問題もあるとは思うけど、最強を目指せる可能性だってある。
けど、やっぱ、ほのぼのと過ごしたい。
《星月の姫》を出来るだけ使用しないようにしなければな。特に、《星影》は検証していかないといつになっても使えないからな。
「《剣》は決まってるから、後4つか」
普通のプレイヤーは戦闘向きの構成にする。
一部のプレイヤー。つまり生産職を目指しているプレイヤーは戦闘向きよりも生産系のスキルを優先して取得するらしい。
最初のLv上げは、生産仲間とPTを組んでLvを上げていき、落ち着いてきたら戦闘向きのスキルを取得していくらしい。
逆に、最初に戦闘向きのスキルを取得してから、生産系のスキルを取得するプレイヤーもいるらしい。
けど、生産職を目指すプレイヤーは殆どいないらしい。
なぜなら、生産系スキルはLvが上がりづらく、最初の方で生産できる物は全てショップで買えてしまう。だから、わざわざ生産系のスキルを取得するプレイヤーはいないらしい。
けど、Lvを頑張って上げられたら、通常より良い物ができる。
それを作ろうとするのが生産者達らしい。
俺はこの人達みたいになろうと思っている。
良い物を作れる生産者を目指す。
けど、あくまで目立たず、ひっそりと支援出来るようになろう。
俺の目指す方向性を踏まえて、スキルを選ぶ。
「よし。こんな感じだな」
俺の選んだスキルはこれだ。
【剣】 【鍛冶】 【合成】 【調合】 【初心者生産者】
《剣》以外は全て生産系スキルを選択した。
後々戦闘向けのスキルを取得していこうと思っている。
《初心者生産者》はLvが30になると、《中級者生産者》となり、50になると《上級生産者》になる。
Lvが上がるにつれ、生産系スキルでの、成功率が上がるスキルだ。
このスキルが、生産系スキルの中で一番Lvアップが早い。
このスキルは生産職を目指すなら、絶対に必要になってくる。
他のスキルもLvが上がれば、成功率が上がる。
その中で変わる物があるとしたら、《鍛冶》だ。
このスキルはLvが上がれば、素材に使用できる鉱石などが増えるらしい。
スキル取得も終え、モンスターを狩るための準備を整える。
「たしか、武器を決めると初期武器としてアイテムボックスに自動配布されるんだよな。初心者ポーションもしっかりあるか確認しなきゃな」
「………」
ユカの説明の通り、《剣》スキルを選んだため、《鉄の剣》がアイテムボックスに送られていた。
けど、《鉄の剣》以外にいくつもの武器が俺のアイテムボックスに存在している。
《星剣――スターカンナ》・《星槍――エイルス》・《星弓――ステイプルーム》・《天死の鎌》
「よし、これも使わない方向性で行こうかな。初心者ポーション確認するか」
「……こっちもか」
武器だけではなく、消費アイテムにも初心者ポーション以外にもアイテムがある。
《星の雫》・《水星の結晶》・《天星結晶》・《スカイルーン》・《七彩星石》・《星の実》・《星命の欠片》
これは、後で詳細だけ見て、使うか決めるか。
「一応確認しとくか」
普通では配布されないアイテムの数々。
さっきは武器しか見てなかったけど、防具の方も確認してみるか。
「やっぱり……」
防具にもユカの言っていなかった装備がある。
これは、《星月の姫》が関係しているのだろう。
今回のでスペシャルスキルを獲得できたプレイヤーに、そのスキルに因んだ武器や防具、消費アイテムを配ったと考えるのが妥当だろう。
「確認してみるか」
冒険に出ようと思っていたが、ユカに聞いてみよう。
もし、時間が取れないようなら、予定通りこの森で狩りをして、夜には生産をしよう。
メニューから、フレンド一覧を開き、ユカへとコールを始める。
5秒位して、ユカとの通信が繋がる。
『どうしたのお兄ちゃん?』
「今時間あるか?」
『丁度休憩しようって話してたから大丈夫だよ。どうかしたの?』
「ちょっと聞きたい事が出来たんだ。今から会えないか?ミーサと、イルミが良ければだけどな」
『大丈夫だよ。どこ集合にする?』
「じゃあ、フィールドに出て、すぎ近くにある森のセーフティエリアまで来れるか?」
『行けるよ。じゃあ今から向かうね』
「ありがとう。助かるよ」
『じゃあ向かうから切るよ』
「了解だ」
ユカとの通信が切れる。
ユカ達が来るまでに多少の時間はあるだろう。
何をしようか。
生産をするにしても、生産をするのに必要な道具は一つも持っていない。
やれることが何一つ無い。
「試してみようかな」
俺はさっき決めた事を早々に破る。
「星魔法を」
次の更新は早くて3日後。
遅くとも5日後にはと思っています。
早く更新が出来そうでしたら更新させていただきます。




