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Intent 12

ブクマ評価感謝です。

明日投稿しようと思っています。

久しぶりのVRMMOの世界を楽しんだ翌日、変わりも無くいつものように朝ごはんと、弁当を作るために早起きをした。起きてみると、いつもよりスッキリとした感覚がある。昨日優花に言われたことが良かったのか、気持ち的に楽な気分で寝て、起きることができた。

でも、だからと言ってやることは変わらない。一つ違うとすれば、これからゲームを再開すると言うことを竜に伝えるだけだ。

朝やることは変わりはしない。優花はご飯を作るのも手伝うとも言っていたが、それだけは絶対に手伝わせるわけにはいかない。【SLO】のβテストの時に優花が料理をしたらしいのだが、優花の作った飯を食べたテスター達のHPを全損寸前まで追い込んだと言う。優花の料理の下手さは現実でも変わらない。一度夕飯を作ってくれたことがあったが、カレーと言う日本人の殆どが愛する物にメロンパンが浮いて出てきた。それだけではなく、カレーの色もなんとも言えないグロい色をしていた。メロンパンは確かに俺の大好物であったが、カレーと混ぜ合わせて食べたいかと聞かれればNOだ。メロンパンはそのまま食べるから美味いのだ。カレーに浮いているふやけたメロンパンなど絶対に食いたくない。

優花が作ったカレーは想像を絶する不味さだった。カレーの辛さに、メロンパンのダイレクトな甘さが来て、その追い討ちでメロンそのままの甘さが来て、最後にもう一度カレーの辛さが来ると言う混ぜてはいけない味が口の中を駆け巡ったことを今でも覚えている。こんな殺人兵器に近い物を作り出す優花には絶対に料理なんてさせたくない。

過去にあった毒物を思い出しながら朝食と、学校に持っていく弁当を作っていく。

今日の朝食は、ピーマン、ナス、パプリカ、キノコ、グリーンピース、ジャガイモ、ベーコンを入れたオムレツに、トーストと軽い食事だ。軽いと言っても優花のオムレツは俺の三倍の大きさで、トーストも五枚用意する。優花は見た目によらず中々の量を食べる。なのに太らず、中々のスタイルを維持している。女性の象徴の胸部を除いてだが。胸部のことだけを除けば悩みは少なそうに思える。



オムレツを焼いて、トーストを焼いている内に優花を起こすために二階へ行き、優花の部屋に入る。優花はまだ爆睡している。



「優花もう起きないと学校遅れるぞ」

「あとご~ふぅ~ん~」


まだ寝惚けているらしく起きる気配が無い。でもいつもこんな感じなのでもう慣れたものだ。

この状態の優花を起こすのにはいくつか方法がある。その一つがこれだ。


「優花、今日は台風が接近していて危ないから休校なんだぞ?早く起きて飯食って、ゲームやらなくていいのか?」

「今すぐ着替える!」


ほら、速攻で起きた。台風は接近してきているがもう少し先のことだ。今日はまだ晴天だ。こんな感じで適当なことを言えば体が勝手に反応して起きてくれる。楽なものだ。


「さ!お兄ちゃんご飯食べてゲームやろ!」

さっきまでの眠たそうな顔は嘘のようだ。目をきらきらと輝かせている。


「何言ってるんだ。今日は晴れだぞ。早く着替えて降りてこいよ」

優花は目を点にして、口をぽかーんと開けている。この反応もう飽きたな。いつもは頭がいいらしいがゲームが絡んでくるとどうもバカになるみたいだ。まず俺はこんな優花しか普段見ないから学校で本当にまともなのか疑問に思ってしまう。



またいつものように騙されてぽかーんとしている優花を置いて朝食作りと、弁当作りに戻る。

弁当を完成させて、テーブルに朝食と置いとく。ちなみに今日の俺の朝食は、トーストではなく、自家製メロンパンだ。夢ユメパン工房のメロンパンには到底及ばないが、家で作るなら及第点ではないだろうか。



優花が着替えて降りてくるのを待ち、来てから二人で朝食を摂りはじめる。


「ねぇ、今日遅くなるから」

「どっかよってくるのか?」

「今日は、【SLO】の制作会社が会見を行うんだよ。それでその時に正式プレイの開始が発表って噂なんだよ。だからちょっと行って来るね」

「そうか。なら俺にも情報まわしてくれ。離れすぎてついていけない」

「分かったよ」


嬉しそうにしながら特大野菜オムレツと、重ねられたトーストを物凄いスピードで食べ進めている。


朝食を食べ終り、優花と一緒に家を出る。

俺と優花が通っているのは、中高一貫校なので、通学路は一緒だ。

似たような制服を着て、見慣れた道をいつもより弾んだ気持ちで歩く。明日の事を考えるとどうしても気分が浮かれてしまう。


「なんでそんなルンルンしてるの?」


優花にも分かるくらい嬉しそうな顔をしていたみたいだ。竜達に言うまでは隠さなければ。

今にもにけやてしまいそうになっている思いを押さえ込み、いつもの正常な顔に戻す。多分これで戻ったかな?


「色々あるんだよ。お前も嬉しそうな顔してるぞ」

「それはそうだよ。お兄ちゃんのそんな嬉しそうな顔本当に久しぶりに見たからね。それに【SLO】の会見があるからね!!」

「絶対に後者が嬉しいさの大半を占めてるよな?」

「割合的に言ったら【SLO】の会見の方が大きいけど、お兄ちゃんのそんな顔見えるのは本当に嬉しいんだよ!」

優花は小走りで俺の前に出ると満面の笑みで笑った。

誤字、脱字などありましたら修正しますのでご指摘お願いします。

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