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塵は光を灯す:最下位探偵の記録  作者: CANA.
CASE:煙の中で、彼女は消えた

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8/11

〈files=Seven〉

「え、アイ!?こんな夜にってことは……」




光沢のある白いボディには、I.S.O.のロゴが眩しく輝いている。

首元には可愛らしい鈴がつけられていたが、その瞳は最新のAIが搭載された、冷たいセンサーの光を放っていた。

彼女はI.S.O依頼配達部所属のネコ型ロボットのマスコットの内の一匹・アイだ。




「緊急依頼です。ブライトダスト、動けますか」


「俺達のホームに依頼しなければならない様な緊急依頼って事は……。

アイ、他のホームは断ったのかな?」


「肯定。ブライトダストが依頼を断ると、本件は正式に不受理となります」


「わかった。この依頼、ブライトダストが引き受けるよ」


「了承。いつも通りの快諾、感謝します」




ロボットの口調で淡々と希の問いに回答して行く。

アイの首輪にある小さなチップを読み込み、半透明な端末に、事件概要を映し出す。



「特記事項:スレイトケース。項目:捜索。状況:密室で少女が消失。

依頼人:少女の父親。依頼要件:早急な行方不明者捜索」


「またスレイトケース!?うちのホーム、スレイトケース多過ぎだろ……」




スレイトケース、事件として扱うか未確定のケースの事。

規模が小さい、或いは被害がないケースがこれに当てはまる。

大きな事件の前兆としてI.S.Oは受理するが、殆どが大きな事件とは無関係の事件が多い。




「ほう。密室で……か」


「翠さん!」


「まさかこんな夜にアイが来ていたとは……。希、この後どうする?」




ヒョコっと希の後ろから事件概要を覗き込んできたのは、今までお手洗いに行っていた翠である。

翠の言葉に、遥と希はガタリと、ゲーミングチェアから立ち上がった。




「もちろん、事件現場へ向かいます。アイ、案内してくれる?」


「了承。速やかに移動します」

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