「タイパ時代」「AI時代」の「なろう小説家」のこれからについて
本日はご覧いただきありがとうございます。
今日はタイパ(タイムパフォーマンス)時代に一体「なろう小説家」としてどういうコンテンツを出していったらいいのかについて個人的にまとめてみました。
よろしければ最後までご覧ください。
〇 そもそも「タイパ思考」とは何か?
⇒ 「やりたいこと」をやるためにその他のことを効率化する考え方のことです。
「短い時間で高い効果を得ること」を目的としています。
また、「タイパ思考」により、「知りたい情報に効率的に辿り着くこと」、
言い換えれば「自分の目的を効率的に達成すること」を重要視する傾向があります。
〇 どういう人が「タイパ思考」なのか?
1995年~2012年頃に生まれたZ世代が「タイパ思考」の人が多いと言われています。
これから消費が増える世代のためにそれ以外の世代でも考え方については考慮する必要があると思われます。
⇒ 背景としてZ世代の方々がデジタルネイティブと呼ばれており、小さいころからインターネットやスマートフォンに触れ合っていたことからより情報を得ることができるようになり、合理的な選択をしやすくなったことが挙げられています。
〇 「タイパ思考」で起きている現象は何か?
・2倍速で動画を再生し、短い時間で多くの効果を得ようとする。
・ショート動画やティックトックが人気を博している。
・日本のポップソングの上位20曲のイントロは、この10年で10秒短くなる。
・冷凍食品や「完全栄養食」の人気が高まっている。
・本を要約した音声を聞きながら家事をしたりするなどの行動が増えています。
〇 タイパを重視する具体的な時間は何か?(セイコー時間白書2023)
睡眠 39.3%
料理 37.0%
掃除 34.2%
買い物 34.2%
洗濯 27.2%
動画視聴 26.9%
⇒ 生活に必須なことに関しては「最低限の時間」で済ませたいことを如実に示しています。
※ただ、筆者の個人的な私感では上位2つの睡眠と料理に関しては、
一定の質を確保しなくては全てのクオリティを下げてしまうのでこの2つを極限まで時間を削ることは長期的に見るとマイナスになってしまう可能性があるため総合的に考える必要があると考えています。
⇒ 病院に行く時間や医療費などが余計にかかってしまうので総合的に見たらパフォーマンスが悪くなります。
〇 タイパを重視する理由は?(セイコー時間白書2023)
自分が価値を感じることに時間を割きたい 49.3%
自分にとって無駄な時間を省きたい 41.5%
世の中のあらゆることを効率化したい 30.8%
世の中の話題に追いつくため 11.0%
友達の話題に追いつくため 5.8%
⇒ 「生きている意味」を誰しも感じたいのでその他のことを効率化したいことを示しています。
〇 情報収集の意味では「タイパ思考」は絶大な効果を発揮
早稲田大学の森田教授によると、「倍速でも学習効果は変わらなかった」ということです。
この研究では同じような学力の大学生75人を3つのグループに分け、基礎的な内容の学習動画を1倍(等倍)、1.5倍、2倍で見てもらいました。
見終わったあとに動画の内容についてテストをしますと、結果はほとんど変わらなかったといいます。
⇒ 2倍速で動画を勉強することには大きな効果があることが分かります。
聞き取れるレベルでなければ意味が無いので、話し手のスピード次第で倍速をどれぐらいにするのかを検討する必要があります。
〇 動画でも2倍速で見ることに議論が分かれるもの
映画やアニメは2倍速で見るかどうか議論が分かれています。
⇒ 映像に関してはスピードが上がるほど視野は狭くなるために、倍速にするほど視野は狭くなる傾向があるようです。
俳優さんやキャラクターの口元にだけに注目がいき、全体のストーリーは分かるのだけれども、微妙なニュアンスは感じ取ることが難しくなる。
⇒ 友達との話題の共有やストーリーを理解したいだけなら倍速でもいいと言えるのではないでしょうか?
〇 では「時間を節約」してZ世代の人たちは何を代わりにしているのか?
・時間をかけている内容
・自分の心が癒される。元気をもらいにいく推し活
・家族やペットとの時間
・ゲームなど自分がしたいことを優先
(⇒ 給料が少なくても仕事は軽いほうが良いという考えもこれに関連)
・運動など健康重視の人もいる
〇 時間を節約してリギット消費をしている
・リギット消費とは?
⇒ イギリスのマーケティング研究者、フルーラ・バーディ氏とギアナ・エカート氏が2017年の論文で発表した概念で、非常に流動的で短期的な消費サイクルのことを指します。
・リキッド消費の3つの特徴
1 その場その場で価値感が次々に変わるため、製品やサービスの価値がはかなく、短命となる『短命性』。
⇒ 時代の流れを読むことが大事。
2 所有にこだわらずレンタルやシェアリングによって価値にアクセスできれば十分、と考える『アクセスベース』。
⇒ ネットで接続できることが大事。
3 同じ消費生活をするために物質に頼らなくなる『脱物質』
⇒ 「推し活」が増えているのもこのため。
⇒ 一方でコンテンツを無形で提供する側にとってはチャンスとも見ることができる
〇 「タイパ思考」の弱点
・結論を早期に求めてしまう
・手段と目的を混同させてしまう
⇒ 効率化して余った時間で一体何をしたいのか?
・スピードを上げ過ぎて疲れすぎてしまう
⇒ 目標を明確化して、時には休む時間も必要だと思われます。
〇 その上でAIが小説を書く時代になりつつある
⇒ 文学賞の「星新一賞」では、2022年にはAIで作られた作品が一般部門優秀賞に選ばれる程の実力があります。
※この賞では応募要項に「人間以外(人工知能等)の応募作品も受け付けます」と明記
⇒ 22年には「AIのべりすと文学賞」も始まり、専用のカテゴリもできています。
⇒ ただ今のところは多くの方には受け入れられていないが、発想に行き詰った時に「AIを活用したアイディア」はプラスか。
また、「AI文学」が当たり前になる世代も後には出てくるので全く対応しないことも問題だと思われます。
⇒ 「AIノベリスト」も数行ずつ生成されるのでやはり取捨選択の“センス”は問われていく。
〇 以上のことから「タイパ時代」の「なろう小説家」がやるべきこと
⇒つまり“情報だけ”は“倍速化“されてしまう。
しかし、倍速や効率に特化したコンテンツは生き残るだろう。
・クリエイター全体に言えることとしては時間を投資してもらった中で満足度を強く持てるか? が大事になる。
・つまり「なろう作家」としては「読んでもらった時間で最大の満足度」を目指すことが重要になります。
⇒「リギット消費」を意識するより「自分の得意」を最大限発揮できるコンテンツを出したほうが良いと思います(あまりにも移り変わりが早いため)。
・「タイパ思考」の弱点を埋めるコンテンツも重要
⇒「癒し」を重視した作品ならばスローペースであっても大丈夫である可能性が高い
・特化、差別化が大事になる
中途半端な作品は誰にも響かない可能性があります。
どういう作品にするか作品を作る段階で方向性を定めることがより重要になると思われます。
〇 番外 AI作家になるには?
⇒ 前後関係があっているかどうかを検証し、取捨選択する能力が大事
⇒ それはこれまでの経験則や直観力が大事になってくる。
⇒ 直観力を鍛えるためには現代人には欠けている自然との触れ合いなどが大事になってくる。
⇒ しかし、上手い事使いこなせば作り手側の「タイパ」は上がることは間違え無し。
※なお、筆者は使いこなせていない模様
〇 番外2 筆者の「タイパ戦術」
・「4倍速視聴」
⇒ 眠れない日には字幕付きの動画を音声なしで2倍速、耳は映像を見ないで音だけ2倍速の「4倍速視聴」をすると、頭の処理が追い付かなくなってとても早く眠れます(笑)。
眠れなかったら眠れなかったで4倍速で処理できるので一挙両得です。
耳を適当に流したいけどたまに重要なことを言ってくれるラジオ系のチャンネルだと良いと思います
・エクセルメモ術
項目別に分けて重要そうなことをコピペして保存しておきます。
その瞬間はちょっと面倒だけど、「あれ何だったかな?」というのを検索すれば出てくるので総合的に見たら時間の短縮になります。
これでエッセイの材料を探し出すこともあるのでとても重宝しています。
〇最後に
ご覧いただきありがとうございます。
他の主なエッセイとしては日本の政治、経済、マスコミの問題、国際情勢について個人的な見解を述べています。
またよろしくお願いします。
※いつものエッセイより無駄を省き「タイパ効率」を上げてみました。
どういう形式が良いのか、特に普段読んでいただけている方々はご意見・ご要望をいただければと思います。
※ご要望が無ければいつも通りの(茶番のような)会話形式に戻ります。